« マクリーン独特のモード&フリー | トップページ | Brown and Roach 5 の最終盤 »

2022年3月15日 (火曜日)

聴いて楽しい「踊れる」ジャズ

ブルーノート60周年を記念して1998年から始まった、ルディ・ヴァン・ゲルダーの手による24ビット・リマスター・シリーズ「RVG Edition」は、今まで、聴いたことが無かった、見たことが無かったアルバムも復刻されていて、CDコレクターとしては、貴重な復刻シリーズだった。この復刻を切っ掛けに、ブルーノートの1500番台、4000〜4200番台のアルバム・コレクションをコンプリートしたのも、今となっては懐かしい思い出だ。

Don Wilkerson『Preach Brother!』(写真左)。1962年6月18日の録音。ブルーノートの4107番。ちなみにパーソネルは、Don Wilkerson (ts, tambourine), Sonny Clark (p), Grant Green (g), Butch Warren (b), Billy Higgins (ds), Jual Curtis (tambourine, tracks 3-4)。アルバムのキャッチ・フレーズは、“テキサス・テナー”の雄、ドン・ウィルカーソンによる「踊れる」ジャズ・アルバム。

ドン・ウィルカーソン。僕はこのサックス奏者の名前を全く知らなかった。1998年から始まった一連の復刻の中で、初めて、ドン・ウィルカーソンの名前を知った。こういう時にはライナーノーツが役に立つ。ウィルカーソンは、1950年代後半、レイ・チャールズ (p,vo)との共演で注目された、ソウル・ミュージック畑のサックス奏者。
 

Preach_brother_1

 
このウィルカーソンのサックスがとてもソウルフル。加えて、ソウル・ビートが利いていて、グルーヴ感が半端ない。収録されたどの演奏も実にダンサフル。聴いていると、自然と足でリズムを取り始め、上半身が左右に動き始める。それもそのはず、全編を通して、リーダーのウィルカーソンをはじめ、メンバー全員が心から「ソウルフル」なプレイを楽しんでいるのが、ビンビンに伝わってくるのだ。

バックのリズム隊がこれまた「ソウルフル」。見れば、ハードバップの精鋭達なんだが、思いっ切りソウルフルでグルーヴ感溢れる演奏で、ウィルカーソンのソウルフルなテナーをサポートし鼓舞する。ソニー・クラークが、グラント・グリーンが、ファンキーでソウルフルでダンサフルなフレーズを叩き出せば、ワーレンとヒギンスが、ソウルフルなリズム&ビートを叩き出す。

とにかく聴いて楽しい「踊れる」ジャズ。「聴いていて体が動いてこないとしたら、それは良質なジャズではない」と言ったのはアート・ブレイキー。そういう切り口では、この盤の演奏は「ジャズ」だろう。聴いて楽しいからといって、敬遠すべき「俗っぽい」ジャズでは無い。内容的にはテクニック、アレンジ、共にしっかりした、硬派で楽しいジャズ盤である。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
 
 ★ AORの風に吹かれて        
【New】 2022.03.13 更新。

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ     【New】 2022.03.13 更新。

  ・遠い昔、懐かしの『地底探検』

 ★ 松和の「青春のかけら達」 【New】 2022.03.13 更新。

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

« マクリーン独特のモード&フリー | トップページ | Brown and Roach 5 の最終盤 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« マクリーン独特のモード&フリー | トップページ | Brown and Roach 5 の最終盤 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2022年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

カテゴリー