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2022年3月10日 (木曜日)

増尾のネオ・ハードバップ志向盤

和ジャズの「隠れ優れもの盤」を探しては聴いている。和ジャズは、権利関係の問題なのか、なかなか音楽のサブスク・サイトに、一部を除いて、アルバム・データがアップされずにいて、なかなか気軽に聴くことが出来ない環境が長く続いていた様に思う。

最近、やっと、和ジャズについても、過去の音源含めて、少しずつ、サブスクにアップされつつあって、この機会に「隠れ優れもの盤」を見つけては楽しんでいる。

Yoshiaki Masuo(増尾好秋)『Are You Happy Now』(写真左)。1996年2月and 5月のNY「The Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Yoshiaki Masuo (g), Larry Goldings (org), Lenny White (ds)。増尾のギターがメイン、オルガン+ドラムのトリオ編成。

増尾については、1970年代のフュージョン・ジャズ全盛期の時代から、彼のギターは折につけ、リーダー作は聴いてきた。特に、フュージョン時代の増尾のアルバムについては、ちょうど僕がジャズを本格的に聴き始めた頃にも重なって、大学近くの喫茶店でよく聴かせてもらった記憶がある。

明るい明確なトーンで、ハッピーなフレーズを弾く増尾は爽やかで、その卓越したテクニックを基に、意外と硬派なフレーズを弾くところが、お気に入りだった。そんな増尾が1996年にオルガン+ドラムを引き連れて、トリオで録音した盤がこの『Are You Happy Now』である。
 

Are-you-happy-now_1

 
パーソネルを見ると、オルガンに、現在では押しも押されぬ、人気ジャズ・オルガニストの1人である、ラリー・ゴールディングスと、ドラムに、大ベテランのフュージョン系ドラマーのレニー・ホワイトの名前が目を引く。このパーソネルを見ると、その内容の充実が感じられて、聴く前から楽しみになる。

内容的には、コンテンポラリーな純ジャズ。フュージョン・ジャズでは無い。増尾のエレギが「ネオ・ハードバップ」志向のフレーズを連発していて聴き応えがある。そして、オルガンの若きゴールディングスが、増尾の明るい、ハッピーなエレギに呼応して、明朗でポジティヴなオルガン・パフォーマンスを披露している。

そんな明るくハッピーな「ネオ・ハードバップ」風のフロント(ギター+オルガン)のパフォーマンスを、レニー・ホワイトのドラミングが、安定したリズム&ビートを供給し、演奏全体のグルーヴをコントロールしている。意外と、このホワイトのドラミングが演奏全体に好影響を与えていて、アルバム全体の雰囲気を良い感じに「締めている」。

また、ベースレスのトリオ演奏なので、どうすんのかな、と思って聴き耳を立てていたら、ギターがソロを執る時はオルガンとドラムがベースラインをバッキング、オルガンがソロを撮る時はギターとドラムがベースラインをバッキングするというやり方で、ベースレスを全く感じさせない、かつ、アルバム全体のリズム&ビートがを軽快な雰囲気している。

軽快でハッピーなギター+オルガンのトリオ演奏である。テクニックも高度で、アルバム全体の内容も聴きどころが満載。増尾の「ネオ・ハードバップ」志向な「優れもの盤」だと思います。
 
 

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