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2021年12月12日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・224

僕のお気に入りのサックス奏者の1人だった「ボブ・バーグ(Bob Berg)」。ボブ・バーグが急逝したのが19年前、2002年12月5日のこと。バーグはニューヨーク州イースト・ハンプトンで自宅近くを運転中に、セメント・トラックに追突されて死亡した。51歳。ジャズ・ミュージシャンとしては「これから成熟度を増していく」年齢だった。

バーグのサックスは、メインストリーム系の「実直で正統な」もので、ダイナミックな吹きっぷりが個性。特に自由度の高いモーダルな展開における高い演奏力には一目置くべき存在。全音域を駆使しつつ、歌心のあるサックスは、実にオーソドックス。そのテクニックとともに、聴き始めると、ついつい引き込まれてしまうような、不思議な魅力のあるサックスである。

Bob Berg, Randy Brecker, Dennis Chambers, Joey DeFrancesco『The JazzTimes Superband』(写真左)。January 28 & 29, 2000年1月28, 29日、NYでの録音。コンコード・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、 Bob Berg (sax), Randy Brecker (tp, Flh), Dennis Chambers (ds), Joey DeFrancesco (org), Paul Bollenback (g)。

ボブ・バーグのサックス、ランディ・ブレッカーのトランペットがフロント2管のオルガン・カルテット(ベースはオルガンが兼ねている)。ギターのポール・ボーレンバックが客演の位置づけ。リーダーは取り立てて立てずに、メンバーそれぞれが並列の立場で参加している。
 

The-jazztimes-superband

 
スタジオ録音であるが、演奏の躍動感は半端ない。参加メンバーいずれもノリにノッている。すっきり切れ味のあるファンキーな演奏で、さしずめ「現代のファンキー・ジャズ」と表現して良い趣き。ボブ・バーグのダイナミックな歌心溢れるサックスが全編に渡って効いている。

ファンキーなランディのトランペット、バーグとのサックスとの相性がバッチリで、ユニゾン&ハーモニーは心地良く、ソロでは爽やかなファンクネスを撒き散らします。そして、デフランセスコのオルガンが実に効いている。モダンなフレーズが新鮮、演奏全体のファンクネスを増強する。そんな躍動感溢れる現代のファンキー・ジャズのリズム&ビートをコントロールしているのが、デニー・チェンバースのドラミング。

「Friday Night at The Cadillac Club」など、聴いていてとても楽しい。思わず体が左右に揺れ、足でリズムを取り始める。また聴いてちょっとビックリしたのが「Oleo」。こんな高速「Oleo」って聴いたことが無い。オルガン、ギター共に協奏をしているかように、競るような早弾きに思わず唖然とする。

ボブ・バーグは、リーダー作としては十数作しか残しておらず(サイドマンとしての参加盤は結構あるみたいだが)、見つけたら躊躇わず、必ず聴くことにしている。今回のこの『The JazzTimes Superband』については、全く縁が無く、半年前にやっと手にしたアルバムになる。聴いて満足。内容の濃い、ネオ・ハードバップな好盤である。
 
 
 

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