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2021年10月20日 (水曜日)

スタンダーズのフォロワーか?

ピアノ・トリオについては、バド・パウエルのフォロワーが先行し、ビル・エヴァンスのフォロワーがその後を継ぎ、しばらく、大きく分けて、パウエル派とエヴァンス派の2つのスタイルが主流だった。が、21世紀に入って、ブラッド・メルドー、チック・コリアのフォロワーが現れ、今では、メルドー派とコリア派が加わって、ジャズ・ピアノについては、その演奏スタイルについては広がりを見せている。

そんな広がりの中、以前、1970年代辺りから、3大ジャズ・ピアニストなるものが我が国で囁かれ始め、キース・ジャレット、ハービー・ハンコック、チック・コリア、この3人が「3大ジャズ・ピアニスト」として、人気ジャズ・ピアニストとして君臨していた思い出がある。しかし、その中でフォロワーを生んだのはチック・コリアだけで、キース・ジャレットとハービー・ハンコックのフォロワーというのは、今までお目にかかったことが無い。

Kevin Hays, Ben Street, Billy Hart『All Things Are』。2021年6月のリリース。ちなみにパーソネルは、Kevin Hays (p), Ben Street (b), Billy Hart (ds)。オーソドックスなピアノ・トリオ編成。演奏曲は、リーダーのケヴィン・ヘイズのオリジナルが6曲とスタンダード曲「For Heaven’s Sake」で全部で7曲。
 

All-things-are-1

 
テーマが良い意味で抽象的な曲が多く、その抽象的なテーマをイマージネーションよろしく膨らませて、ダイナミックかつリリカルな展開に持ち込み、ピアノ、ベース、ドラムの3者平等のインタープレイを展開する。聴いていて、どこか「キース・ジャレットのスタンダーズ」を彷彿とさせる。そう、このトリオ、Keith Jarrett standardsの正統なフォロワーである。

ヘイズのピアノは、リリカルで耽美的でテクニカル。キースのピアノを更に洗練して端正にした様なピアノ。ビリー・ハートのドラムについても、縦横無尽、硬軟自在なポリリズミックなドラミングは、どこかJack Dejohnetteを想起させるから面白い。ベン・ストリートのベースは、ヘイズのピアノの「ベース・ライン」をしっかり支え、ドラムと流麗にうねるようなスインギーなビートを生み出している。

今年リリースのピアノ・トリオ盤だが、なかなかの内容に次作が早くも期待される。明らかに「キース・ジャレットのスタンダーズ」のフォロワー的音作り(キースの様な「粘着性」は希薄で、スタンダーズより端正でシンプルなのだが)なので、次作はどう出るのだろう。
 
 
 
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