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2021年9月21日 (火曜日)

エラの聴いて楽しめるライヴ盤

Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)は、女性ジャズ・ボーカリストのレジェンド中のレジェンド。1935年、18歳の若さで、デッカ・レコードより、レコード・デビュー。1956年に、ノーマン・グランツのレコードレーベルであるヴァーヴ・レコードと契約。伝説の「8枚のソングブックアルバム」をリリース。1972年から、パブロ・レーベルに移籍。後期〜晩年の優秀盤を録音している。

僕がジャズを本格的に聴き始めた頃(1970年代後半になるのだが)、エラについては、我が国のジャズ者の方々は手厳しくて、「全盛期は1950年代。全盛期を過ぎた1970年代のエラは大した事は無い。声も出ていない、迫力も無い。パブロから出てるアルバムは皆、懐メロ的なものばかり。あれを聴いて楽しめるのは、ロートルのジャズ爺だけじゃないか」なんて酷い評価を受けていたものだ。

Ella Fitzgerald『Ella In London』(写真左)。1974年4月11日、英国ロンドンのジャズ・スポット「Ronnie Scott's」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Ella Fitzgerald (vo), Tommy Flanagan (p), Joe Pass (g), Keter Betts (b), Bobby Durham (ds)。エラのボーカルがメイン、トミー・フラガナンのトリオ+盟友ジョー・パスのギターがバックに控える。
 

Ella-in-london_ella-fitzgerald

 
冒頭「Sweet Georgia Brown」から、エラは快調に唄いまくる。力が程好く抜けて、リラックスした歌唱は実に良い感じ。しかも、ガーシュイン物、コール・ポーター物はさすがに手慣れたもの。やっぱり上手いよ、エラは。やっぱりスタンダード曲を唄わせたら最高やね。6曲目には、R&Bシンガーにも好んでカバーされるキャロル・キングの名曲「"You've Got a Friend」を唄っている。これも良い味出している。

バックのリズム・セクション+ギターも快調。特に、ピアノのトミー・フラナガンとギターのジョー・パスは「伴奏上手」で鳴らした超一流のジャスマン。機微をシッカリ心得て、エラの歌唱にピッタリと寄り添う。そして、ボビー・ダーハムのドラムが、これだけ繊細に硬軟自在に、ボーカルのバックにしっくりと填まるとは思わなかった。良好なリズム隊に恵まれたボーカリストはその実力を遺憾なく発揮する。

良い女性ボーカル盤です。ジャズ・ボーカルの歴史にその名を留めるような名盤では無いが、聴いていてゆったりと楽しめる、長年に渡ってリピートする「隠れ好盤」だと思います。聴いていて疲れない、心地良くスッと耳に入ってくる。ボーカル物ってそれが一番大切な要素じゃないかなあ、なんて、歳を重ねた結果、思うようになりました。
 
 
 
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