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2021年8月12日 (木曜日)

1974年のトミフラのソロ盤です

ネット上の音楽のサブスク・サイト。月額の一定料金で、様々なアルバムを聴くことが出来るのは便利なんだが、以前にリリースされた既出のアルバムのジャケットが、オリジナルと全く違っていることが多くあって、これには困りもの。お目当てのジャズ盤を特定する有力情報の1つが「ジャケット」。これが、全く違うものになっていると、その「特定」に困ることがある。

Tommy Flanagan『Solo Piano』(写真左)。1974年2月25日、スイスのチューリッヒでの録音。「名盤請負人」の誉れ高い、トミー・フラナガン(愛称「トミフラ」)の貴重なピアノ・ソロ作品である。が、あれっ、と思う。1975年録音のパブロレーベルから発売された『Comeback』、1977年にデノンから発売された『Alone Too Long』が彼の最初のソロ作品と言われていたはず。

この「やっつけ感」満載のいい加減なジャケットが故、最初「パチモン盤」かと思って見過ごしていたのだが、この盤、実は再発で、最初、2005年にリリースされた時、音源に別なピアニストが収録されていたことが発覚、即座にカタログから外され、長期にわたり廃盤になっていたもの。今回、その別なピアニストの音源を削って再発したものらしい。何だか、素性が怪しげなトミフラのソロ・ピアノ盤ではあるが、聴いてみると、恐らく全てのソロ・パフォーマンスがトミフラのものであると思われる。
 

Solo-piano-tommy-flanagan
 

このソロ・ピアノのパフォーマンスについては、トミフラが、エラ・フィッツジェラルドの歌伴を勤めていた1974年にスイスのチューリッヒで録音されたものとのこと。先に書いたが、これまでは1975年録音の『Comeback』、1977年リリースの『Alone Too Long』が、トミフラの最初のソロ作品だったのだが、このソロ・ピアノ盤は、さらにその前の録音になる。が、まあ、そんな記録的な要素は、トミフラのピアノを愛でるのには、あまり重要なことでは無い。

僕が聴いた音源は、収録曲は全11曲、収録時間46分のソロ・パフォーマンスである。収録曲は有名スタンダード曲で占められ、トミフラのピアノの個性とソロ・パフォーマンスとしての「アレンジの妙」がしっかりと確認出来る優れた内容。トミフラのパップでダイナミックな弾きっぷりが心地良い。

一旦活動を休止していたトミフラのカムバック盤は、パブロからリリースされた『A Day in Tokyo』(1975年の録音)とされていたので、その盤より1年早い、トミフラのソロ・ピアノ盤。そういう意味で、トミフラのカムバックは1974年ということになるのか。いやはや、不思議なソロ・ピアノ盤がリイシューされたものだ。2021年になっても、まだこういう音源がリイシューされるのだから、ジャズって面白い音楽ジャンルだと思うのだ。
 
 
 
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