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2021年7月 4日 (日曜日)

サヴォイのトランペット愛聴盤

ビ・バップ〜ハードバップ期を中心に好盤を量産した、古参ジャズ・レーベルであるサヴォイ(SAVOY)レーベル。1942年、ルビンスキーとカデーナの2人により、ニューアークにて設立。テディ・リーグをプロデューサーに迎え、ビバップを中心としたレコーディングにシフトし、チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピーなどのセッションをどんどん録音していった。

1950年代半ばには、名プロデューサーとして知られるオジー・カデナが迎えられ、レーべルはここから大躍進、次々と傑作を発表してゆく。1974年には創設者のルビンスキーが死去し、レーベルはその後、アリスタ等、様々なレーベルへと権利は転々とするが、2017年、アメリカのコンコードに買収され、現在はコンコード・ミュージック・グループ傘下に収まっている。

Joe Wilder『Wilder 'N' Wilder』(写真)。1956年1月19日、Van Gelder Studioでの録音。プロデューサーは「オジー・カデナ」。ちなみにパーソネルは、Joe Wilder (tp), Hank Jones (p), Wendell Marshall (b), Kenny Clarke (ds)。ジョー・ワイルダーのトランペットがフロント1管の「ワンホーン・カルテット」である。
 

Wilder-n-wilder

 
良い音で優しく鳴るトランペットである。テクニックは優秀、ブリリアントで切れ味の良いトランペット。決してハイノートはやらない。堅実な音で穏やかにフレーズを紡ぎ上げていく。ビ・バップ〜ハードバップ期のジャズ・ジャイアンツ達のトランペットの音とはちょっと響きが違う。ジャズっぽく無いかもしれないが、リラックスした正統派のトランペットという趣で、聴いていてとても心地良い。

バックのリズム隊も、そんな優しく穏やかでブリリアントなトランペットを「小粋に渋〜く」サポートする。特に、ピアノのハンク・ジョーンズの典雅で流麗なピアノは聴いていて惚れ惚れする。ウェンデル・マーシャルのベースは堅実に演奏のベースラインをガッチリ支え、ケニー・クラークのドラミングは機微を捉えて硬軟自在。このリズム隊のサポートもこの盤の「聴きどころ」。

ジャケ・デザインは実にサヴォイ・レーベルらしいもの。音はルディ・ヴァン・ゲルダーの手なる録音で良好。ブルーノート盤などの「尖った先進的なハードバップ」な音とは全く異なる、ややリラックスした正統でハードバップな演奏が、この盤にてんこ盛り。いかにもサヴォイ・ジャズのハードバップらしい音世界である。
 
 
 

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