« サヴォイのハードバップの秀作 | トップページ | 西海岸のソウルフルなジャズ »

2021年7月24日 (土曜日)

ルーさんのアルトの本質が判る

ルー・ドナルドソン(Lou Donaldson・愛称「ルーさん」)は、基本的にブルーノート・レーベルのお抱えアルト・サックス奏者。活動期は1950年代〜1970年代に渡るが、主なリーダー作の半数以上が、ブルーノート・レーベルからのリリース。特に、1950年代半ば、ブルーノートの1500番台からリーダー作をリリースする、ブルーノートお抱えジャズマンの「古株」である。

我が国で絶大なる人気を誇るブルーノート・レーベルの「お抱えアルト・サックス奏者」という存在でありながら、ルーさんは我が国のジャズ・シーンの中では、あまり人気は高くない。僕はこの人のアルト・サックスの音、吹きっぷりが大好きで、今でも時々、引っ張り出して来ては聴き直しているんだが、どうも、我が国でも評価は高くない。不思議なことである。

Lou Donaldson『Light-Foot』(写真左)。ブルーノートの4053番。1958年12月14日の録音。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Herman Foster (p), Peck Morrison (b), Jimmy Wormworth (ds), Ray Barretto (congas)。リーダーのルー・ドナルドソンのアルト・サックスがフロント1管のカルテット編成。ワン・ホーン・カルテットに、バレットのコンガが入っている。

タイトルの「Light-Foot」は「軽い足取り[フットワーク]で進む」の意。ルーさんの旧知の気心知れたメンバーとのアルト・サックスの吹きっぷりは、まさに「Light-Foot」。
 

Light_foot

 
フレーズはあくまで明るく、ビ・バップ風の吹き回しは、時に「耳に付く」ほど、ブリリアントで高速な吹き回し。そんなルーさんの「Light-Foot」なアルト・サックスが印象に強く残るアルバムである。

ルーさんは気心知れた旧知のジャズマンをサイドマンに迎えると、もともとのルーさんのアルト・サックスの本質である、とてもハッピーな吹きっぷりで、翳りや哀愁、モーダルで理知的な響きとは全く無縁な「明るくビ・バップ風のブリリアントで高速な吹き回し」が前面に出てくる。しかし、これが実に爽快で、聴いていて気持ちがパッと明るくなる。

明るくブリリアントだが、ファンクネスは十分に備わっていて、ファンキーで明るい「ビ・バップ風」のパフォーマンスは、実にジャジー。そして、この盤にも、ルーさんお気に入りの「コンガ」が入っている。この「コンガ」の存在が、ファンキーでジャジーな演奏にポップな雰囲気を加味していて、アルバム全体を躍動感のあるファンキー・ジャズに仕上げている。

翳りや哀愁、モーダルで理知的な響きとは全く無縁なところ、そして、この「コンガ」の存在が、我が国でのウケの悪さに繋がっているのかなあ。でも、私は、このルーさんのポジティヴなアルト・サックスがお気に入り。とにかく、聴く度に元気が出ます。
 
 
 
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》

 
 ★ AORの風に吹かれて        
【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・Santana『Inner Secrets』1978

 ★ まだまだロックキッズ     【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・イエスの原点となるアルバム

 ★ 松和の「青春のかけら達」 【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・この熱い魂を伝えたいんや

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から10年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 


 
 
 

« サヴォイのハードバップの秀作 | トップページ | 西海岸のソウルフルなジャズ »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« サヴォイのハードバップの秀作 | トップページ | 西海岸のソウルフルなジャズ »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー