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2021年6月 2日 (水曜日)

やはりズートのテナーは良い

Zoot Sims(ズート・シムス)を聴いている。1925年10月、カリフォルニア州イングルウッドに生まれ。レスター・ヤングの足跡を追ってサックス奏者になり、生涯を通じて、様々な著名なビッグバンドと共演している。1950年代と1960年代は、アル・コーンと共同名義のクィンテットで「アルとズート」名義での録音を多く残した。しかし、1985年、59歳の若さで急逝している。

昔から、このズート・シムスというサックス奏者、我が国ではかなりの「過小評価」ジャズマンの1人に甘んじている様に見える。聴けば「このテナー奏者、ええよな」となって、幾枚かリーダー作を漁り、遂にはお気に入りサックス奏者の1人に名を連ねるのだが、ジャズ盤紹介本とかジャズの歴史本などでは、ほんの少ししか触れない、若しくは無視である。

恐らく「アルとズート」名義での録音が多いこと、そして、単独リーダー名義の盤は結構な数があるのだが、以前より意外と入手し難くかったこと、西海岸出身なので「米国西海岸ジャズ」のジャズマンとして括られてしまっていて、レアなサックス奏者と誤解されていること、これらが絡まって、ズート・シムスを「知る人ぞ知る」存在に追いやっている様に思われる。一度聴けば、ドップリ填まる可能性は高いサックスなんだけどなあ。
 

Zoot-sims-in-paris-1961

 
『Zoot Sims in Paris』(写真左)。1961年12月の録音。ちなみにパーソネルは、Zoot Sims (ts), Henri Renaud (p), Bob Whitlock (b), Jean-Louis Viale (ds)。フランス映画のナイトクラブのセットに客入れして本物のクラブの雰囲気そのままで演奏されたもの、とのこと。いわゆる擬似ライヴ録音ということですね。紹介アナウンスがあったり、拍手など観客の雰囲気があるのはそれが理由。納得。

この盤、ズートのワンホーン・カルテットなので、ズートのテナーの個性と特徴が良く判る。スケールの大きいブロウ、スイングの雰囲気がそこはかと漂いながらも、吹きっぷりはテクニックは確かでハードバップ。中高音域を好んで用いるらしく、テナーにしてはフレーズの音が高い。これがテナーのワンホーン盤ながら、軽快な聴き心地の良さに貢献している。

良いテナーです。コルトレーンの様にシーツ・オブ・サウンドする訳でなく、ロリンズの様に豪放磊落に吹き上げる訳でも無い。力強くはあるが、堅実で少し柔らかなテナーは個性的。音のブレやブロウの癖はほとんど無く、ブロウの質については、全くヨレること無く、しっかりとハードバップしている。心地良い、力強くも柔らかなズートのテナー。僕はこの擬似ライヴ盤で「ズートを再認識」です。やはり、ズートのテナーは良い。
 
 
 

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