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2021年6月29日 (火曜日)

これぞハードバップなバード盤

ドナルド・バードというトランペッターも、ブルーノート御用達の1人であった。他のレーベルにもリーダー作の録音はあるが、バードのリーダー作の半数以上がブルーノート・レーベルでの録音である。しかも、ブルーノートでのリーダー作については「捨て盤」が無い。どれもが内容の濃い、水準以上のリーダー作ばかりである。

Donald Byrd『Byrd In Flight』(写真左)。ブルーノートの4048番。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Jackie McLean (as), Hank Mobley (ts), Duke Pearson (p), Lex Humphries (ds), Doug Watkins (b, tracks 1, 3, 4), Reggie Workman (b, tracks 2, 5, 6)。ベーシストだけ、2人を使い分けている。

ブルーノートの4000番台の録音としては珍しいが、録音日は3つに分かれる。1960年1月17日 (#3 "Gate City"), 1960年1月25日 (#1 "Ghana", #4 "Lex"), 1960年7月10日 (#2 "Little Girl Blue", #5 "Bo", #6 "My Girl Shirl")。

3日に分かれたセッションの寄せ集め盤であるが、聴いてみると統一感バッチリ。ブルーノートの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの手腕、恐るべしである。
 

Byrd-in-flight

 
ドナルド・バードのトランペットは常に安定していて素晴らしいが、この盤でのバードのトランペットは突出して素晴らしい。思索的でクールでハードバップなトランペットであり、力業で吹き上げるファンキー・ジャズなトランペッターでもある。バードのトランペットは「バップ出身」では無い。彼の吹き上げるフレーズはテクニカルで高速な吹き回しでは無い。思索がしっかりと入ったクールでファンキーなトラペットである。

そんなバードのトランペットがブリリアントにテクニカルに自由自在に疾走している。とにかく「上手い」。そして、そんなバードのトランペットに、これまた絶好調のモブレーとマクリーンが絡む。このフロント3管のユニゾン&ハーモニー、そしてアドリブ・ソロは素晴らしいの一言。

ピアソンの小粋にブルージーでファンキーなピアノをベースにしたリズム隊が、このフロント3管をしっかりサポートしている。これがまた良い。

ほんと、この盤には「絵に描いた様なハードバップ」な演奏がギッシリ詰まっている。何故かジャズ盤紹介本などでは採り上げられない盤なのだが、ハードバップを体感するのに最適なアルバムの一枚である。
 
 
 

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