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2021年6月22日 (火曜日)

デューク・ジョーダンを愛でる

こういう録音をちゃんと残しているから、ブルーノート・レーベルは、ジャズの老舗レーベルとして、常に一目置かれるし、リスペクトの対象にもなるのだなあ、と改めて感心する。

この盤のリーダーは当時、優れたジャズ・ピアニストでありコンポーザーでもあった。しかし、如何せん人気が出ない。当然、リーダー作は売れない。一時、タクシー・ドライバーに転じて、糊口を凌いだ時期もあった。しかし、最終的にジャズ・ピアノのレジェンドの一人として名を残している。

Duke Jordan『Flight to Jordan』(写真左)。1960年8月4日の録音。ブルーノートの4046番。ちなみにパーソネルは、Duke Jordan (p), Dizzy Reece (tp), Stanley Turrentine (ts), Reggie Workman (b), Art Taylor (ds)。ディジー・リースのトランペットとスタンリー・タレンタインのテナー・サックスの2管がフロントのクインテット編成。

デューク・ジョーダンはビ・バップ時代から活躍していたジャズ・ピアニスト。マイナーな響きが癖になる、ブルージーでクールなファンクネスを漂わせたピアノが個性。タッチは端正で破綻は無い。作曲やアレンジの才にも優れ、特にフロントに管を配したアレンジは秀逸なものが多い。コンポーザーとしての代表曲は「No Problem(邦題:危険な関係のブルース)」。
 

Flight-to-jordan-1

 
この唯一のブルーノートでのリーダー作である『Flight to Jordan』は、そんなジョーダンのピアノの個性と作曲&アレンジの才の両方をしっかり体感し確認出来る好盤である。さすが、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンのアルバム作りのセンスの良さが光っている。

ジョーダンの伴奏上手なピアノを引き立て、ジョーダンの書く曲の良さを伝えてくれる、フロントのディジー・リースのトランペットとスタンリー・タレンタインのテナー・サックスの2管の存在。取り立ててジャズとして先進的な内容では無い、しかし、極上のハードバップな演奏がこの盤に詰まっている。ハードバップの良いところがてんこ盛り。

この盤がリリース当時、売れなかったのも意外だし、ジョーダン自身が売れなかったのも意外である。音楽なんてそんなものかもしれないが、売れていないがジャズマンとして優れたテクニックを持ち、コンポーザーとしての優れた才能を持ったジャズマンの波fーマンスを、こうやって、しっかりと記録に残すジャズ・レーベルって、やっぱり凄いなあと思うのだ。

ジャケット・デザインも秀逸。1960年という時期に、ジョーダンのピアノの個性と作曲&アレンジの才の両方をしっかり体感し確認出来る盤を記録として残したこと、ブルーノートらしい素晴らしい仕事だったと思います。
 
 
 

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