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2021年5月12日 (水曜日)

山下洋輔の最新ソロ・ピアノ盤

我が国のジャズ・ピアニストの中では「レジェンド」の位置づけになる。特に僕はジャズを聴き始めた大学時代、何故かこのピアニストのフリーな弾きっぷりが好きになり、『寿限無』『クレイ』『ミナのセカンド・テーマ』などを、時々、思い出した様に聴きまくっていた。そのピアニストとは「山下洋輔」である。

山下洋輔は1942年生まれ。今年で79歳になる。とにかく僕がジャズを聴き始めた1970年代後半、山下洋輔はジャズ・ピアニストとして推しも押されぬ人気ジャズ・ピアニストになっていて、結構な数のリーダー作をリリースしていた。その演奏スタイルは「フリー&アブストラクト」。しかし、国立音楽大学作曲科卒という経歴から、彼のピアノの基本にはクラシックの素養が備わっていて、テクニック的に優れている。

山下洋輔『Quiet Memories(クワイエット・メモリーズ)』(写真左)。2020年7月14-15日、BS&Tスタジオでの録音。2020年12月のリリース。アルバムのキャッチ・コピーの表現を借りると「60年に及ぶ演奏活動を振り返る、最新ソロピアノ作品集」になる。ピアノは、名機ベーゼンドルファーModel 290 インペリアルを使用。確かに、重厚で煌びやかな良い音をしている。収録曲はジャズ・スタンダード曲あり、山下洋輔の自作曲ありのオーソドックスな内容。
 

Quiet-memories

 
先に「桑原あい」のソロ・ピアノ盤を聴いていたので、この山下洋輔の最新ソロピアノ作品集を聴いて、まず感じたのが「これが、これまでの純ジャズのソロ・ピアノやなあ」。「桑原あい」のソロ・ピアノを揶揄しているのでは無い。彼女のソロ・ピアノは、他の音楽ジャンルのアプローチをも吸収した「フュージョンな」ソロ・ピアノなので、山下洋輔のソロ・ピアノと比較して優劣を論じるものでは無い。どちらも「アリ」であり、どちらもジャズである。

さて、この『Quiet Memories』、誠に聴き応え十分なソロ・ピアノで、とにかく山下洋輔のパフォーマンスが見事である。しっかりと効いたオフビート。フリーなアドリブ・フレーズを弾き回す中でも、ジャジーなスイング感はその底に流れ、右手が奏でるフレーズにもジャジーなグルーヴ感が感じられる。ああ、これが山下洋輔のピアノなんだ、と思わず懐かしくなった。

ネットの当アルバムの評価を確認すると、あまり注目度は高くない様だが、どうして、この山下洋輔の『クワイエット・メモリーズ』、ジャズのソロ・ピアノ集として優れた内容で、ワールド・ワイドで見て、2020年度屈指のソロ・ピアノ集だと思う。この最新ソロピアノ作品集、我がバーチャル音楽喫茶『松和』のヘビロテ盤になってきた。聴けば聴くほど味わいが深まり、新しい魅力が発見できる「深い内容」のソロ・ピアノ盤である。
 
 
 

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