パーカーの非凡な才能・その6
昨日、9日ぶりにブログを再開した訳ですが、チャーリー・パーカーの入門盤に最適なヴァーヴ・レーベルからリリースされた「The Genius Of Charlie Parker」シリーズのご紹介記事が途中で途絶えていたので、あと2枚なんですが、再開させて頂こうかと。
『The Genius Of Charlie Parker #6 : Fiesta』(写真左)。1948〜1952年の間のセッションの寄せ集め。パーソネルは「Charlie Parker And His Orchestra」で、Charlie Parker (as), , Benny Harris (tp), Walter Bishop, Jr. (p), Teddy Kotick (b), Roy Haynes (ds), Max Roach (ds), Jose Mangual (bongos), Luis Miranda (conga)。
チャーリー・パーカーと言えば「ビ・バップ」の祖の一人。「ビ・バップ」の演奏スタイルは後に続く、ジャズ史上最大の演奏スタイル「ハード・バップ」の礎でもある。やはり「ハード・バップ」以降のジャズを聴く場合、たまには「ビ・バップ」の演奏にも耳を傾け、現代ジャズの「礎」の演奏の雰囲気を感じることは大切だと思っています。
ただし、チャーリー・パーカー=「ビ・バップ」といえば、激しいアドリブ合戦や超絶技巧な高速フレーズの連発で、ちょっとジャズ初心者の方は敷居が高く、苦手やなあと感じてしまう気がします。
ジャズ盤の入門盤紹介の記事を見て、『オン・ダイアル』や『オン・サヴォイ』なんてアルバムを入手して聴いた時には、何が何だか判らず、ただ激しく、やかましく、うるさいだけで、きっと、パーカーやビ・バップが嫌いになってしまう危険性大です。
盤によっては、別テイク(本収録されたテイクと内容に遜色ない出来だが、アルバムの収録時間の制約上、やむなく不採用となったテイク)やアウトテイク(演奏は完結したが不採用となったテイク)、失敗テイク(何らかのトラブルが生じて完結しなかったテイク)が入り混じって収録されて、何が何だか判らなくなります。
やはり、聴き易く馴染み易いセッションで固めたアルバムが良いと思う訳で、そう言う意味では、このパーカーの『The Genius Of Charlie Parker #6 : Fiesta』はなかなか良い感じの盤かと思っています。
この盤は、チャーリー・パーカーが吹き込んだ唯一のラテン・ジャズ盤。通常のコンボに2名のラテン・パーカッション(コンガ&ボンゴ)を加えた編成で、めくるめくラテン・ジャズの祭典(Fiesta)。エネルギッシュなパーカーのアルト・サックス。
1948〜1952年の間のセッションなんですが、既にジャズとラテン音楽は融合していたんですね。アレンジも良好、しっかりとラテン音楽の要素がジャズに融合していて、取って付けたような違和感は全くありません。演奏する方も手慣れた感が感じられて、皆、エネルギッシュに吹き上げ、叩きまくる。
特にパーカーの「ビ・バップ」マナーの、エネルギッシュでテクニカルなアルト・サックスが、ラテン音楽の旋律を吹き上げるのにピッタリ。ポップで聴き易い「ビ・バップ」マナーのアルバムに仕上がっていて素晴らしい出来です。ポップで聴き易い内容なので「ながら聴き」なジャズにも最適かと。好盤です。
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