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2021年4月30日 (金曜日)

「モンク者」の必聴アルバム

ジャズライフ誌の「2020年度 Disc Grand Prix 年間グランプリ」で、その対象になった好盤を眺めていて、いつの時代にも、内容の優れた「モンクもの」はあるなあ、と妙に感心した。

「モンクもの」とは、ジャズ・ピアノの奇才「セロニアス・モンク(Thelonious Monk)」の楽曲や奏法を研究し、新たな付加価値を付けたり、新たな解釈を付けたりして演奏するものなんだが、これが何時の時代にも必ずある。ジャズの世界で、モンクの存在は「ミュージシャンズ・ミュージシャン」の最右翼に位置する存在なのだなあ、と改めて感じ入る。

John Beasley『MONK’estra Plays John Beasley』。2020年8月のリリース。セロニアス・モンクの楽曲をビッグ・バンドにアレンジしたプロジェクト「モンケストラ」での演奏。パーソネルは以下の通り。

John Beasley (p), John Patitucci (ac-b), Vinnie Colaiuta (ds), Bob Sheppard (ts), Ralph Moore, Danny Janklow (sax), Adam Schroeder (bs), Francisco Torres, Wendell Kelly (tb), Ulysses Owens, Jr., Terreon Gully (ds), Bijon Watson, Kye Palmer Brian Swartz (tp), Benjamin Shepherd (b), Gregoire Maret (harmonica), Joey DeFrancesco (org), Hubert Laws (woodwinds), Jubilant Sykes (vo), Joey De Leon (congas) 。
 

Monkestra-plays-john-beasley_1

 

「モンケストラ」とは錚々たる顔ぶれである。リーダーのジョン・ビーズリーはピアニスト。ベースにジョン・パティトゥッチ、ドラムにビニー・カリウタとは超強力。このピアノ・トリオを核に、現代のメインストリーム系純ジャズの名うてのミュージシャンが集って、とても演奏力の高い、ドライブ感溢れるビッグバンドを形成している。

モンクの楽曲は、そのフレーズが幾何学模様的にあっちこっちに音が飛ぶ。リズム&ビートについては、変則拍子を伴って、絶妙な「間」とユニークなタイム感覚が個性。音があっちこっちに跳んだり、スクエアにスイングしたり、いきなり「間」が訪れ、いきなり高速フレーズが走る。これらをビッグバンドで一糸乱れぬアンサンブルで表現しようって言うんだから、凄いというか「無謀」である(笑)。

しかしこの「モンケストラ」、セロニアス・モンクの楽曲を4曲アレンジし演奏、そして、ビーズリー自身のモンクの音楽の自由なスピリッツと共鳴するヒップな楽曲を8曲、事も無げに、スカッとアンサンブルをかまして、疾走感と爽快感溢れるビッグバンドな演奏を繰り広げている。見事である。

モンク・ミュージックの優秀な即興性と自由なスピリッツをものの見事に「モンケストラ」は表現している。今風のモーダルでネオ・ハードバップな響きも満載、より洗練されより深化したモンク・ミュージックを展開している。聴き応え十分。この盤「モンク者」には必聴アイテムですね。
 
 
 

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