凄いエレベ奏者を見つけた。
ジャズ・ベースについては、アコースティック・ベース(略して「アコベ」)については「Niels-Henning Ørsted Pedersen」、デンマーク出身の純ジャズ・ベースが最初のお気に入りだった。エレクトリック・ベース(略して「エレベ」)については「Jaco Pastorius」。このジャコのベースの出現には驚いた。以降、ジャズ・ベースについては、どうしてもエレベに耳が行く。
Michael Olatuja『Lagos Pepper Soup』(写真左)。2020年6月のリリース。ちなみにパーソネルは、と何時もの様に参加ミュージシャンを挙げたいのだが、収録曲12曲で、総勢20名以上の参加ミュージシャンがいるので、ここで挙げるのは割愛する。これだけの人数のミュージシャンを集めて、自らの音世界を実現する。かなりのプロデュース力が必要になるがどうだろう。
リーダーのマイケル・オラトゥヤの担当楽器だけ挙げると、Michael Olatuja (producer, arr, composer, el-b, synth-b, perc)。セルフ・プロデュースでアレンジ&作曲をこなし、そして、演奏については、ベースとパーカッションを担当する。いわゆるベーシストのリーダー作の中の「自らの音の志向をグループに反映して具現化する」タイプの代表例である。
マイケル・オラトゥヤは、ロンドンで生まれ、ラゴスで育ち、N.Y.で活動するジャズ・ベーシストである。この『Lagos Pepper Soup』は、2009年の『Speak』以来、約10年ぶりとなるセカンド・ソロ・アルバム。ベーシストのリーダー作なので、なかなか数は稼げないが、約10年振りというのは、ちょっと間が開きすぎたかな、という感が無きにしも非ず。
しかし、聴けば、この盤、素晴らしい内容のジャズ盤だということがすぐに判る。一言で言うと「ワールド・ミュージック志向の硬派なエレクトリック・クロスオーバー・ジャズ」である。音の要素が多岐に渡る。真の意味での「クロスオーバーな」ジャズである。そして、このオラトゥヤのエレベのテクニックたるや、思わず、ジャコ・パストリアス、もしくは、マーカス・ミラーの再来かと思った。
音の志向が「ワールド・ミュージック系の志向」という点では、ジャコの再来がしっくり来る。それほど、凄まじいエレベなのだ。速弾きのテクニックばかりでなく、ブルースチックなフレーズ、スインギーなビート感、R&B的なグルーヴ感、どれをとってもジャコに肉薄するもので、聴いていて唖然とし、惚れ惚れする。「マイケル・オラトゥヤ」というベーシストは押さえておかなければ、心底、そう思った。
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