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2021年3月20日 (土曜日)

ブルーノートの企画型トリオ。

ブルーノート・レーベルには、意外と「ピアノ・トリオ」盤が少ない。総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンが、ピアノをフロント楽器の一翼を担う楽器では無く、リズム・セクションの一部と捉えていたのか、ピアノだけが主役の「ピアノ・トリオ」盤の作成が他のレーベルに比べて少ない。ピアニストがリーダーの盤も管を加えて、カルテットやクインテット、はたまたセクステットの編成で録音することが多い

『Introducing the 3 Sounds』(写真左)。1958年9月16, 18日の録音。ブルーノートの1600番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p, celeste), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。トリオ名「The Three Sounds」。ブルーノート・レーベルで唯一の「お抱え」ピアノ・トリオである。あの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの手になる「企画型」トリオである。

時代はジャズが人気音楽ジャンルだった頃。ブルーノート・レーベルの運営も軌道に乗り、ここで一発売らんが為の企画を打ち出したのではなかろうか。このピアノ・トリオ、当時、最先端だったモード奏法やファンキー・ジャズなど眼中に無い。最初から最後まで、徹頭徹尾、絵に描いた様な、ハードバップ志向のピアノ・トリオ演奏なのだ。


Introducing-the-three-sounds

 
選曲もスタンダード曲やトラディショナルな曲がメイン。演奏も4分台の曲が多く、長くても6〜7分で押さえる。つまりは気軽に聴いて楽しむのに好適な演奏内容なのだ。しかも、端正で安定、明快なタッチとミッド・テンポが中心の、十分にリハーサルを重ねた、とてもお行儀の良いインタープレイの数々。即興性が希薄なので、硬派なジャズ者の方々からは概ね受けが悪い(笑)。

ジーン・ハリスのピアノは、そこはかとなくファンクネスが漂う端正なピアノ。アドリブ展開に破綻が無く、タッチは正確。アンドリュー・シンプキンスのベースは堅実&安定、ビル・ダウディのドラムは小粋で誠実。絵に描いた様な、教科書の様なピアノ・トリオ。いかにもブルーノート・レーベルらしいなあ、と思う。

あまりに端正で優等生的なピアノ・トリオなので、ピアノ・トリオ好きな我が国なのに人気はイマイチ。これだけ完成度の高いピアノ・トリオなのに、ジャズに何を求めているのやら(笑)。このスリー・サウンズのトリオ演奏については外れはありません。どの「スリー・サウンズ」版を手にしても、その中には極上のピアノ・トリオ演奏がてんこ盛りです。決して、避けて通ることなかれ、の好盤です。
 
 
 

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