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2021年3月の記事

2021年3月30日 (火曜日)

ドラムが省かれた変則トリオ

最近、トミー・フラナガン(Tommy Flanagan)のリーダー作を聴き直したくなった。燻し銀な職人ピアニスト、洒脱なバップ・ピアニストのトミー・フラナガン、愛称「トミフラ」。リーダーとして前に出れば、アグレッシヴなバップ・ピアニスト、伴奏に回れば、小粋な職人芸的ピアニスト。どちらも「トミフラ」。プロフェッショナルの成せる技である。

Phil Woods, Tommy Flanagan & Red Mitchell『Three for All』(写真)。1981年、NYでの録音。enjaレーベルの3081番。改めてパーソネルは、Phil Woods (as), Tommy Flanagan (p), Red Mitchell (b)。リズム・セクションにドラムが省かれた変則トリオ編成。この変則トリオ編成は珍しい。

リズム&ビートはどうするんじゃい、と思わず突っ込んでしまう変則トリオ編成である。が、聴いて判るが、トミフラのピアノ、ミッチェルのベース、このピアノとベースが「リズム楽器」の役割も担っているのだ。ピアノの左手の「ブロックコード」、そして、アコベの「ウォーキング・ベース」。この2つがドラムの代わりに、リズム&ビートを供給する。
 

Three-for-all-1

 
と、簡単に言うが、これが意外と難しい。良く聴いていると、ピアノとベースが呼吸を合わせるが如く、それぞれ交互にリズム&ビートを供給したり、時にはユニゾンの様にピアノとベースが同時にリズム&ビートを供給したり。この盤、このピアノとベースの「リズム&ビート」の供給の技を存分に楽しむことが出来る。素晴らしい職人芸である。

そんな小粋なリズム&ビートをバックに、フィル・ウッズのアルト・サックスが気持ち良く吹き進んで行く。ウッズ独特のメリハリの効いた、ダイナミックでブリリアントでシャープなアルト・サックスには、ドラムはちょっと「うるさい」かもしれない。ウッズのアルト・サックスを愛でるのに、ドラムレスの変則トリオ編成は最適なのかも。

サックスのワンホーンの編成の場合、ピアノを省いて、ベースとドラムの変則トリオ編成でやる、というのはたまにあるが、ドラムを省くケースはごく僅か。この盤を聴いて思うのは、トミフラのピアノだからこそ、ということ。燻し銀な職人ピアニストだからこそ、このドラムレスの変則トリオ編成は成立している様に感じる。小粋な好盤です。enjaレーベル、なかなかやりますなぁ。
 
 
 

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2021年3月29日 (月曜日)

小粋な「現代のハードバップ」

ドラマーのリーダー作の狙いは、ドラマーのジャズの志向をバンド・サウンドで具現化する、この1点に集約される。ドラマーのドラミングは、演奏するジャズの志向、トレンドによって変化する。その志向、トレンドに一番相応しいリズム&ビートを供給するのだ。そして、自らのリーダー作の場合は、自らのジャズの志向、トレンドをベースに、バンド・サウンドをプロデュースする。

Joe Farnsworth『Time to Swing』(写真左)。2019年12月、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Joe Farnsworth (ds), Kenny Barron (p), Peter Washington (b), Wynton Marsalis (tp)。人気白人ドラマーのジョー・ファンズワースの、Smoke Sessions Recordsからの初リーダー作になる。

ジャズの情報サイトでは、ファンズワースは人気白人ドラマーというが、僕はつい最近まで、ファンズワースの名前を知らなかった。ファンズワースは、1968年マサチューセッツ州生まれ。このリーダー作の録音当時は51歳。油の乗りきったベテラン・ドラマーである。

数々の共演歴があり、その共演歴の資料を見て、該当するアルバムのパーソネルをみれば、ファンズワースの名前を見つけることが出来る。う〜ん、長い間、ファンズワースのこと、知らなかったなあ。

  
Time-to-swing_joe-farnsworth

 
音のエッジが立って、見通しの良い音は現代の「今」の音なんだが、出てくるジャズは「ハードバップ」。奏法の基本はモードだが、難しいことは一切やっていない。判り易く聴き易いネオ・ハードバップと評しても良い。聴いていて、どこかホッとして、どこか懐かしい「あの頃のハードバップ」の演奏を「今」の音で「今」の楽器でやっている。それだけでも良い雰囲気のアルバムである。これがファンズワーズのジャズの音の志向のひとつなのだろう。

ファンズワーズのドラミングは切れ味良くエッジが立って、響きがタイトでスインギー。緩んだところがない、シュッとキビキビしたドラミング。そんなリズム&ビートに「純正ハードバップ」な演奏が乗ってくるのだから堪らない。

収録曲は全11曲、前半4曲がトランペット1管のワンホーン・カルテット演奏、後半の6曲目からはピアノ・トリオ演奏。トンランペットについては「どこかで聴いたことがある」音で、小難しいことをやっていないので、最初は判らなかったが、ウィントン・マルサリスがトランペットを吹いている。

小難しいことをせず、素直に判り易く聴き易いモーダルなトランペットを吹きまくるウィントンは「無敵」である。ピアノは聴いていると何と無く判る。「総合力勝負」のジャズ・ピアニストの代表格、ケニー・バロンのピアノである。端正で明快なタッチでの弾きっぷりは誠に見事。小粋でスインギーな内容の「現代のハードバップ」。好盤です。
 
 
 

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2021年3月28日 (日曜日)

素晴らしいテクの連弾ジャズ

ジャズ・ピアニストは「弾き方やタッチ、和音の重ね方に独特の個性を持ち味とする」タイプと「端正でリリカルな弾き回しで、突出した個性は無いが、ピアニストとしての総合力を持ち味とする」タイプと2つのタイプに分かれると思う。どちらのタイプもそれが、それぞれのピアニストの特徴なので、どちらが優れているとか、優劣をつけるレベルではない。

前者の代表例は、セロニアス・モンク、バド・パウエル、ウィントン・ケリー、キース・ジャレット、チック・コリアなどがそうで、1曲聴けば、ほぼ誰が弾いているのかが判るほどの「他には無い独特の個性」を発揮するタイプ。

後者の代表例は、トミー・フラナガン、ケニー・ドリュー、マルグリュー・ミラー、ケニー・バロンなどがそのタイプで、暫く聴かないと判別できないのだが、その弾きっぷりは総じて「端正でリリカル」。アドリブ・フレーズの弾き回しなどに、そこはかとなく個性が発揮される。

以前は我が国では、どちらかと言えば「他には無い独特の個性」を発揮するタイプがもてはやされたが、今ではそれは是正されたと感じている。ジャズの世界でも「偏った聴き方」は本当に少なくなった。聴き手の方も成熟〜深化しているのだろう。

 
Together-tommy-flanagan-kenny-barron

 
Tommy Flanagan & Kenny Barron『Together』(写真左)。1978年の作品。日本のジャズ・レーベル「DENON」が企画・制作。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), Kenny Barron (p) のみ。ピアノの連弾によるデュオである。クラシック・ピアノにも連弾はある。ジャズ・ピアノにも連弾はあるが、即興演奏を旨とするジャズでは、アドリブ展開時の音の衝突の回避など、ややこしいことが色々あるので、あまり多くは無い。

良く似たタイプ、先に挙げた「端正でリリカルな弾き回しで、突出した個性は無いが、ピアニストとしての総合力を持ち味とする」タイプの代表的ピアニスト2人での連弾デュオである。聴けば確かに良く似た弾きっぷりで、最初は判別がつかない。聴いていると、演奏をリードしているのがトミフラで、それに神妙に追従しているのがバロンかと思う。トミフラの方がファンクネスの度合いが少し濃い。バロンのタッチの方が跳ねるようでシャープ。

ある談話でバロンは、トミフラがバロンの中学生時代からのアイドルだと語っていた。それを見て思うのは、神妙に追従してはいるが、その弾きっぷりは実に嬉しそうであり、楽しそうなのだ。リードするトミフラのピアノは連弾相手の音を良く聴き、優しく柔軟にリードしている様だ。音がぶつかることも重なることも無い、素晴らしいテクニックの連弾ジャズである。
 
 
 

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2021年3月27日 (土曜日)

ブルーノートのロリンズの傑作盤

ソニ−・ロリンズは、僕のジャズ・テナーの最初の「お気に入り」だった。正統派のテナーで、骨太なブロウ、大らかでダイナミックな展開、イマージネーション溢れるアドリブ・フレーズ。そしてなにより「判り易い」。初めて手にしたロリンズのリーダー作は『Saxophone Colossus』。いわゆる「サキコロ」なんだが、冒頭の「St. Thomas」一発でヤラれた。

ロリンズの初期の傑作としては、どのジャズ盤紹介本も、この「サキコロ」か「ウェイ・アウト・ウエスト」でほぼ統一されておりいるんだが、ブルーノート・レーベルに残したリーダー作の方が、ロリンズの「真のインプロヴァイザー」としての姿を的確に捉えている。ロリンズのジャズ・テナーの個性と特徴を如実に捉えているのだ。

Sonny Rollins『Newk's Time』(写真左)。1957年9月22日の録音。ブルーノートの4001番。ちなみにパーソネルは、Sonny Rollins (ts). Wynton Kelly (p), Doug Watkins (b), Philly Joe Jones (ds)。ロリンズのテナー1管のワン・ホーン・カルテット編成。そう、テナーの個性と特徴を的確に愛でるには、この「ワン・ホーン・カルテット」編成が一番適している。

 
Newks-time

 
ブルーノートのロリンズの中で、僕はこの盤が一番、ロリンズのジャズ・テナーの個性と特徴をよく捉えていると思っている。まず、ロリンズのアドリブが凄い。骨太な音で重戦車の如く、豪快にダイナミックにテナーを吹き上げ、テクニックは確か、さらに、歌心溢れるテーマの吹き回し。どれをとっても、この盤でのロリンズは「超特級」品である。

バックのリズム・セクションも、その「ロリンズのジャズ・テナーの個性と特徴」を効果的に引き出すのに一役買っている。まず、ウィントン・ケリーの健康優良児的なファンキー・ピアノが、ロリンズをポジティヴに振る舞わせている。ダグ・ワトキンスの思いっ切り骨太なアコベが、ロリンズのアドリブのビートをしっかり支える。そして、フィリージョーのドラムがロリンズを効果的に鼓舞している。

恐らく、総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの存在も見逃せないだろう。良きリズム・セクションを与えられ、この盤でロリンズは、当時最高のインプロヴァイザーの力を最大限に発揮している。ワンタイムではあるが、このワン・ホーン・カルテットの出来は最高。恐らく、演奏していたメンバーも皆、相当、気持ち良く演奏出来たのでは無いだろうか。もっと評価されて然るべき好盤である。
 
 
 

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2021年3月26日 (金曜日)

こんなアルバムあったんや・137

ジャズマンの中で、本来担当する楽器以外に「余芸」として別の楽器を演奏するジャズマンが結構いて、その演奏レベルは「余芸」の域を遙かに超えているものが多くて、その「余芸」でリーダー作を録音してしまうジャズマンもいる。

例えば、チャールス・ミンガスはベーシストだがピアノもうまい。ピアニストとしてのリーダー作も出している。オスカー・ピーターソン、ケニー・バレル、サックスのリッチー・カミューカはボーカルも上手い。自らのリーダー作の中で、思わず唄っていたりする。サックス奏者はフルートを「余芸」とするケースが多い。

Arturo Sandoval『My Passion for the Piano』(写真左)。2002年の作品。ちなみにパーソネルは、Arturo Sandoval (p), Dennis Marks (b), Ernesto Simpson (ds), Ed Calle (sax), Samuel Torres (perc)。アルトゥーロ・サンドヴァルのセルフ・プロデュースによるリーダー作なのだが、パーソネルを見ていたら、何か違和感を感じる。

アルトゥーロ・サンドヴァルって、キューバ出身のジャズ・トランペット奏者ではなかったか。なんとこのリーダー作では「ピアノ」を弾いているのだ。

 
My-passion-for-the-piano-1

 
そうか、これが「違和感」の原因か。冒頭の「Blues In F」から、サンドヴァルのピアノって「余技」の域をはるかに超えている。

表現力豊かで流麗で元気なピアノで、総合力をベースにメロディアスに弾きまくるタイプ。ピアノは「ベーゼンドルファー」とのこと。流麗に弾き回すのだが、ベーゼンドルファーの音ならではの「単音の厚みと切れ味良い低音」によって、ダイナミズム溢れるパフォーマンスに仕上がっている。ピアノ好きには堪らない弾き回しである。

サンドヴァル曰く、トランペットの腕を磨くためにトレーニングとしてピアノを弾くとのこと。なにはともあれ素晴らしいのは、サンドヴァルの「ピアノ演奏が好きで好きでたまらない」というポジティヴなパフォーマンスである。

ちなみに余談になるが、邦題「ピアノへの情熱」。まあ、英語のタイトルの直訳だが、21世紀になって、小学校でも英語を教える時代になったのだから、英語のタイトルそのままでも良いのでは無いか、と思うのだがどうだろう。
 
 
 

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2021年3月25日 (木曜日)

凄いエレベ奏者を見つけた。

ジャズ・ベースについては、アコースティック・ベース(略して「アコベ」)については「Niels-Henning Ørsted Pedersen」、デンマーク出身の純ジャズ・ベースが最初のお気に入りだった。エレクトリック・ベース(略して「エレベ」)については「Jaco Pastorius」。このジャコのベースの出現には驚いた。以降、ジャズ・ベースについては、どうしてもエレベに耳が行く。

Michael Olatuja『Lagos Pepper Soup』(写真左)。2020年6月のリリース。ちなみにパーソネルは、と何時もの様に参加ミュージシャンを挙げたいのだが、収録曲12曲で、総勢20名以上の参加ミュージシャンがいるので、ここで挙げるのは割愛する。これだけの人数のミュージシャンを集めて、自らの音世界を実現する。かなりのプロデュース力が必要になるがどうだろう。

リーダーのマイケル・オラトゥヤの担当楽器だけ挙げると、Michael Olatuja (producer, arr, composer, el-b, synth-b, perc)。セルフ・プロデュースでアレンジ&作曲をこなし、そして、演奏については、ベースとパーカッションを担当する。いわゆるベーシストのリーダー作の中の「自らの音の志向をグループに反映して具現化する」タイプの代表例である。
 

Lagos-pepper-soup-1

 
マイケル・オラトゥヤは、ロンドンで生まれ、ラゴスで育ち、N.Y.で活動するジャズ・ベーシストである。この『Lagos Pepper Soup』は、2009年の『Speak』以来、約10年ぶりとなるセカンド・ソロ・アルバム。ベーシストのリーダー作なので、なかなか数は稼げないが、約10年振りというのは、ちょっと間が開きすぎたかな、という感が無きにしも非ず。

しかし、聴けば、この盤、素晴らしい内容のジャズ盤だということがすぐに判る。一言で言うと「ワールド・ミュージック志向の硬派なエレクトリック・クロスオーバー・ジャズ」である。音の要素が多岐に渡る。真の意味での「クロスオーバーな」ジャズである。そして、このオラトゥヤのエレベのテクニックたるや、思わず、ジャコ・パストリアス、もしくは、マーカス・ミラーの再来かと思った。

音の志向が「ワールド・ミュージック系の志向」という点では、ジャコの再来がしっくり来る。それほど、凄まじいエレベなのだ。速弾きのテクニックばかりでなく、ブルースチックなフレーズ、スインギーなビート感、R&B的なグルーヴ感、どれをとってもジャコに肉薄するもので、聴いていて唖然とし、惚れ惚れする。「マイケル・オラトゥヤ」というベーシストは押さえておかなければ、心底、そう思った。
 
 
 

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2021年3月24日 (水曜日)

ワトソンのネオ・ハードバップ

Bobby Watson(ボビー・ワトソン)。1977〜81年、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに在籍し、ファンキーではあるがメロディアスで小粋なアルト・サックス奏者。フュージョン・ジャズ全盛期だったので、その存在をリアルタイムで体感した訳では無いが、CDリイシューで耳にして以来、僕の中で記憶に残るアルト・サックス奏者の1人だった。

Bobby Watson『Keepin' It Real』(写真左)。2020年の作品。Smoke Sessions Records からのリリース。ちなみにパーソネルは、Bobby Watson (as), Josh Evans (tp), Giveton Gelin(tp 2, 4 & 5), Victor Gould (p), Curtis Lundy (b), Victor Jones (ds)。アルト・サックス1本、トランペット1本のフロント2管のクインテット編成を基本に、3曲だけ、トランペットがもう1本増えたセクステット編成。

改めて、ボビー・ワトソンは、1953年、カンザス州生まれ。パット・メセニー、ジャコ・パストリアス、ブルース・ホーンズビー、そして、カーティス・ランディと同時期にマイアミ大学に在籍したいたというから「縁」というのは恐ろしい。1980年半ば以降は、ベーシストのカーティス・ランディとドラマーのヴィクター・ルイスと一緒にバンド「Bobby Watson&Horizo​​n」を結成し、新伝承派の1人として、ネオ・ハードバップ畑で活動。 
 

Keepin-it-real-bobby-watson

 
本作『Keepin' It Real』は、メンバーを刷新しての新バンド「New Horizon」としての作品。この「New Horizon」、マイアミ大学時代からの長い付き合いのベーシスト、カーティス・ランディを筆頭に、ベテラン・ドラマーのヴィクター・ジョーンズ、ジョシュ・ エヴァンスとギブトン・ジェリンの二人の若手トランペッター、人気急上昇中の若手ピアニスト、ビクター・グールドと、なかなかイケてるジャズマンが集っているのだ。

これだけイケてるメンバーである。その演奏内容が悪い訳が無い。冒頭のジャッキー・マクリーン作の「Condition Blue」から、極上のネオ・ハードバップが展開される。ワトソンのアルト・サックスが相変わらず良い音を出している。ファンキーではあるがメロディアスで小粋なフレーズは健在である。ワトソンのメロディアスなオリジナル曲がこれまた良い雰囲気で、とっても聴き心地の良いネオ・ハードバップ盤に仕上がっています。

現在はミズーリ大学カンザス・シティ音楽院のジャズ研究のディレクターとして教鞭も執っているとのこと。ジャケット写真見たら、確かに教鞭を執っている先生と言っても違和感はありませんね(笑)。
 
 
 

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2021年3月23日 (火曜日)

聴けば聴くほど味わい深い

 

ブルーノートには総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの他に名物男が幾人かいる。Bennie Green(ベニー・グリーン)もそんな1人。この人のリーダー作は、いずれも録音当時のジャズのトレンドや志向について全く意に介さない、というか、自らのスタイルを貫き通したジャズマンで、ブルーノートの1500番台の中で「異質な存在」である。

Bennie Green『Soul Stirrin'』(写真左)。ブルーノートの1599番。1958年4月28日の録音。ちなみにパーソネルは、Bennie Green (tb, vo), Gene Ammons, Billy Root (ts), Sonny Clark (p), Ike Isaacs (b), Elvin Jones (ds), Babs Gonzales (vo)。トロンボーン奏者のベニー・グリーンのリーダー作。トロンボーンとテナー・サックス2本のフロント3管の変則セクステット編成にボーカルが3曲に加わる。

ベニー・グリーンは1923年生まれなので、録音当時35歳。ジャズマンとしては中堅の若手といったところで、決して歳を取っている方では無い。むしろ若い方だ。しかし、出てくる音は当時としても「古い」。スイング時代のトロンボーンのマナ−で吹きまくるのだ。スインギーで唄うが如くの部分は後の「ソウル・ジャズ」を先取りしているともいえる。とにかく、録音当時のハードバップの流行もマナーも全く無い。

  
Soul-stirrin-1

 
これがベニー・グリーンというトロンボーン奏者の個性であり、これが実にユニーク。ジャズ・トロンボーンであれば、当時としては、ジャズ・トロンボーンのバーチュオーゾ、J.J.Johnson(ジェイ・ジェイ・ジョンソン)が最高峰で、ジャズ・トロンボーン奏者であれば、この「ジェイジェイ」に追従するのだが、ベニー・グリーンは全くその気配すら無い。あくまで、スイングであり、あくまでソウルフルである。

今回のセッションでは、セクステットの中に、若きソニクラとエルヴィンが入っている。ソニクラはハードバッパーであり、ファンキー・ジャズ志向のピアニスト。エルヴィンは新進気鋭、ポリリズムとモード・ジャズ志向のドラマー。スイングでソウルフルなベニー・グリーンの下で、神妙にベニー・グリーンの音の志向に全く違和感無く追従している。

この2人も音の志向が全く違えど、これまた「プロ」である。1920年代生まれと1930年代生まれの世代が分かれたメンバーでのセッションであるが、明らかにリーダーのベニー・グリーンが音の志向のイニシアチヴを取っている。我が国では全く人気の無いベニー・グリーンであるが、聴けば極上のモダン・ジャズにありつけること間違い無い、素敵な隠れ好盤だと僕は評価している。ほんわか伸び伸び、聴けば聴くほど味わいは深くなる。
 
 
 

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2021年3月22日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・202

ジャズの世界では、以前リリースされた好盤が、突如リイシューされることがしばしばある。このリイシューのタイミングと動機が未だに良く判らないのだが、とにかく毎月、ジャズ盤のリリース情報をしっかりとチェックしておく必要がある。そのチェックのお陰で、今回、なかなかの好盤のリイシューを捉えることが出来た。

Jerry Bergonzi『Lineage』(写真左)。1991年の作品。ちなみにパーソネルは、Jerry Bergonzi (ts), Mulgrew Miller (p), Dave Santoro(b), Adam Nussbaum(ds)。ジェリー・バーガンジィのテナー・サックスがリーダーのカルテット編成によるライブ録音。実は当初この盤を手にしたのは、ピアノのマルグリュー・ミラー目当て。リーダーのジェリー・バーガンジィは知らなかった。

Jerry Bergonzi(ジェリー・バーガンジィ)は、テナー・サックス奏者。米国ボストン出身。1947年生まれなので、今年で74歳。年齢的には「レジェンド級」のサックス奏者なのだが、我が国ではかなりマイナーな存在。1979年から1982年までデイブ・ブルーベックのカルテットでテナーを吹いていたそうだが、どうにも印象に無い。
 

Lineage

 
冒頭のジョーヘン作の「Inner Urge」と続くスタンダード曲の「Everything Happens To Me」で、バーガンジィのテナー・サックスの志向と個性が露わになる。モーダルな展開もOK、ハードバップな表現もOK。正統なメインストリーム系の硬派なテナー・サックスである。骨太でブリリアントな音色、ダンディズム溢れるアドリブ展開。良い雰囲気のテナー・サックスにビックリ。思わず聴き惚れてしまった。

バックのリズム・セクションも好演。特に、マルグリュー・ミラーのピアノが良い。ファンクネスを限りなく絞り込んだ、禁欲的でシンプルなフレーズ。理知的でジャジーな左手。バップな右手。左手の和音の作りとタイミングのバリエーションが非常に豊か。そんなミラーの個性が、フロントのテナーの「歌伴」として、実に魅力的なパフォーマンスを展開する。

3曲目以降のバーガンジィ作の「Red's Blues」「On The Brink」「Jones」で、バーガンジィのテナーの個性は一層露わになる。バイタルに大らかに吹き上げていくテナー。純ジャズ復古がなった、ネオ・ハードバップ初期の好ライヴ盤です。ライヴ音源なので、臨場感、躍動感も抜群で、ステレオの音量を上げると、ジャズ・テナーを浴びる様に聴くことが出来ます。ジャケも良し。
 
 
 

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2021年3月20日 (土曜日)

ブルーノートの企画型トリオ。

ブルーノート・レーベルには、意外と「ピアノ・トリオ」盤が少ない。総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンが、ピアノをフロント楽器の一翼を担う楽器では無く、リズム・セクションの一部と捉えていたのか、ピアノだけが主役の「ピアノ・トリオ」盤の作成が他のレーベルに比べて少ない。ピアニストがリーダーの盤も管を加えて、カルテットやクインテット、はたまたセクステットの編成で録音することが多い

『Introducing the 3 Sounds』(写真左)。1958年9月16, 18日の録音。ブルーノートの1600番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p, celeste), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。トリオ名「The Three Sounds」。ブルーノート・レーベルで唯一の「お抱え」ピアノ・トリオである。あの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの手になる「企画型」トリオである。

時代はジャズが人気音楽ジャンルだった頃。ブルーノート・レーベルの運営も軌道に乗り、ここで一発売らんが為の企画を打ち出したのではなかろうか。このピアノ・トリオ、当時、最先端だったモード奏法やファンキー・ジャズなど眼中に無い。最初から最後まで、徹頭徹尾、絵に描いた様な、ハードバップ志向のピアノ・トリオ演奏なのだ。


Introducing-the-three-sounds

 
選曲もスタンダード曲やトラディショナルな曲がメイン。演奏も4分台の曲が多く、長くても6〜7分で押さえる。つまりは気軽に聴いて楽しむのに好適な演奏内容なのだ。しかも、端正で安定、明快なタッチとミッド・テンポが中心の、十分にリハーサルを重ねた、とてもお行儀の良いインタープレイの数々。即興性が希薄なので、硬派なジャズ者の方々からは概ね受けが悪い(笑)。

ジーン・ハリスのピアノは、そこはかとなくファンクネスが漂う端正なピアノ。アドリブ展開に破綻が無く、タッチは正確。アンドリュー・シンプキンスのベースは堅実&安定、ビル・ダウディのドラムは小粋で誠実。絵に描いた様な、教科書の様なピアノ・トリオ。いかにもブルーノート・レーベルらしいなあ、と思う。

あまりに端正で優等生的なピアノ・トリオなので、ピアノ・トリオ好きな我が国なのに人気はイマイチ。これだけ完成度の高いピアノ・トリオなのに、ジャズに何を求めているのやら(笑)。このスリー・サウンズのトリオ演奏については外れはありません。どの「スリー・サウンズ」版を手にしても、その中には極上のピアノ・トリオ演奏がてんこ盛りです。決して、避けて通ることなかれ、の好盤です。
 
 
 

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2021年3月19日 (金曜日)

静的な天才パウエルを押さえる

ブルーノート・レーベルの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンは大のジャンキー嫌い。ジャズマンには「ジャンキー」が多い。クラブとかアルバムのレコーディングのギャラを麻薬に注ぎ込むジャズマンは数知れず。それでも、ライオンはどれだけ優れたジャズマンでも、ジャンキー、いわゆる麻薬常習者にはレコーディングの声をかけなかった。

ブルーノートはビ・バップからハードバップ時代の一流のジャズマンについては、ほとんど押さえているところが凄いんだが、チャーリー・パーカーの音源は無い。アート・ペッパーも無い。基本的に麻薬常習者はどれだけ優れたジャズマンでも御法度なのだ。健全な体と精神にこそ良い音が宿る。それを身上としていたのがアルフレッド・ライオンである。

『Time Waits: The Amazing Bud Powell Vol.4』。(写真左)。1958年5月の録音。ブルーノートの1598番。ちなみに、Bud Powell (p), Sam Jones (b), Philly Joe Jones (ds)。バド・パウエルお得意のトリオ編成。ブルーノートでのレコーディングらしく、ベースにサム・ジョーンズ、ドラムにフィリージョー。

 
Time-waits_the-amazing-bud-powell-vol

 
麻薬中毒やアルコール中毒に陥り、精神病院にも収監されていた時期を経て、健康状態が改善された時期の録音である。バド・パウエルについては、ブルーノートは、彼の健康状態が改善されたタイミングで、5枚のリーダー作を録音している。他のレーベルの録音と比較して、確かに全盛期に比べて天才的な弾き回しは無い。でも、個性と味のあるピアノはさすが。

派手な弾き回しや天才的な閃きアドリブなどを聴くことは皆無、どちらかと言えば、パウエルにしては「優しい」弾き回しが、破滅派天才ピアニスト、バド・パウエルのイメージと合わないのか、この「Vol.4」は、ブルーノートのパウエル盤で一番人気が無い盤。でも、この盤、精神状態の穏やかなパウエルの弾き回しを聴いている感じがする。とても優しく、とても誠実な弾き回しなのだ。

端正でジェントルで真摯なパウエルのピアノ。これってブルーノートでないと聴けない代物。このピアノが意外とパウエルの本質だったりして、と思って聴くと、本当にしみじみとしてしまう。動的な表現力も凄いが、静的な表現力も凄い。やはりパウエルは天才だった。そんな静的なパウエルを押さえたブルーノート。凄いなあ、と思う。
 
 
 
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2021年3月18日 (木曜日)

現在進行形ジャズの最先端

ブルーノート・レーベルは、創立当初からずっとそうなんだが、それぞれの時代時代のジャズの最先端の音を捉えてアルバム化している。創立当初から活動中断までは、やはり創立者のアルフレッド・ライオンの慧眼のなせる技であり、復活後については、前社長のブルース・ランドヴァル、そして、現社長のドン・ウォズの慧眼の成せる技であろう。

Derrick Hodge『Color of Noize』(写真左)。2020年6月のリリース。ちなみにパーソネルは、Derrick Hodge (b, key, g, vo), Jahari Stampley (org, p), Justin Tyson (ds), Michael Aaberg (key, synth), Michael Mitchell (ds), DJ Jahi Sundance (turntable)。パーソネルからして穏やかでは無い。ターンテーブル担当のDJが入っていたりする。

パーソネルを見渡してワクワクしながら、このアルバムを聴き始めると、絵に描いた様な「融合音楽」なジャズがブワッと拡がる。コンテンポラリーなジャズを基本としつつ、ヒップホップのグルーヴ感、深みのあるソウル感、重厚なスピリチュアル・ジャズな音が融合して渾然一体となった音世界。

 
Color-of-noize

 
この演奏をジャズと定義付ける「即興演奏」と「ファンキーなリズム&ビート」。規律と自由、そして混沌。エレクトリックな揺らぐビート感、幽玄な音と響きの拡がり、そして多様性。ジャズの行き着く先の1つを示すような「流動的で融合的な音世界」。現在進行形ジャズの最先端の1つがここにある。

ロバート・グラスパーのベーシストとしても知られるデレク・ホッジ。ベーシストのリーダー作として、自らの音の志向をバンド演奏に反映させ、リードする。そのリード手段は「唄う様なベース」。ヴォーカリストが唄う様にベース・ラインが練り歩く。明確にバンド・サウンドの方向性を指し示す、唯一無二なベース・ライン。

この盤の音世界は、マイルス・ディヴィスに端を発し、ウェザー・リポート、RTF、マハヴィシュヌ・オーケストラ、ビリー・コブバム、トニー・ウィリアムズ・ライフタイムなど、エレクトリックな「融合音楽」志向の、その延長線上にある。プロデュースは、ブルーノートの社長でもある重鎮ドン・ウォズ。ブルーノート・レーベルの面目躍如である。
 
 
 

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2021年3月17日 (水曜日)

「ジャズ・ピアノの神様」のソロ

21世紀に入った今でも、LP時代にジャズ喫茶などで聴いたことはあるんだが、CDの時代になって、久しく聴くことは無かった「これはこれは」と感心する様な歴史的名盤を発見することがある。特にジャズの音源が幅広くサブスクのサイトなどに音源がアップされる様になった2015年辺り以降、そんな「チャンス」に出くわすことが多くなった。

Art Tatum『Piano Starts Here』(写真左)。ジャズ・ピアノの神様と呼ばれたアート・テイタムのソロ集。1933年と1949年の2時代の、テイタムのまさに神の技としか考えられないプレイを納めたアルバムである。イラストをあしらったジャケットも懐かしい。日本盤のLPは所有していたが、CDの時代になって以来、聴くことは無かった名盤である。

このアルバムに収録されている時期のテイテムのパフォーマンスは、クラシックの名ピアニスト達とも並ぶ評価を受け、クラシック・ピアノの名匠ホロビッツさえ絶賛したという逸話が残っているほどだ。テイタムと同世代のファッツ・ウォーラーは、テイタムを「神」と呼び、カウント・ベイシーは「世界の8番目の不思議」と賞賛した。

 
Piano-starts-here-art-tatum

 
先天的な白内障のため、片目は全盲で、もう片方もわずかな視力しかなかったというが、このテイタムのプレイは凄まじい。圧倒的テクニックを駆使して弾きまくるのだが、しっかりと歌心も備わっている。音楽として聴いていて、凄まじいテクニックが耳触りになることは無く、逆に聴いていてとても心地良いから不思議。

高速アドリブの凄さ、カデンツァの小粋さ、どこまでもスインギーなビート感、現代でも十分通用して余りある、非常に優れた即興演奏である。「ジャズ・ピアノの神様」と尊敬される理由がとても良く判るパフォーマンスがこの盤に記録されている。とにかく凄い。聴いていて惚れ惚れする。あっと言う間に聴き終えてしまう。

現代ジャズピアノ奏法の原型がここにある。アート・テイタムのピアノ・ソロに触れるには、この盤は好適だろう。1933年と1949年の録音なので音は良くないが、ピアノのソロ演奏なので、そのプレイのひとつひとつは良く聴き取れる。臆せず一度は聴いていただきたい、素晴らしい歴史的パフォーマンスである。
 
 
 

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2021年3月16日 (火曜日)

現代の米国西海岸ジャズです。

ジャズについては、21世紀に入った今でも、新しい名前が出てくる。インターネットのお陰で、グローバル・レベルで
ジャズの情報が、鮮度の良いレベルで入って来る様になったことが大きいのだが、世界各国で毎月リリースされる新作情報が毎日入ってくるのだから、便利な世の中になったもんだ。

Allison Neale Quartet『Quietly There』(写真左)。2020年の作品。ちなみにパーソネルは、Alison Neale (as), Peter Bernstein (g), Dave Green (b), Steve Brown (ds)。UKジャズ・シーンで活躍する女性アルト・サックス奏者のアリソン・ニールの5thアルバム。

僕はアリソン・ニールの名前を知らなかった。アリソン・ニールは、ロンドンを拠点とするアルト・サックス & フルート奏者。こういう新しい名前が次々出てくるのだから、ジャズは面白い。まだまだジャズは深化している。

ギターにピーター・バーンスタインの名前が見える。アルト・サックス、ギター、ベース、ドラムのピアノレスのカルテット編成。冒頭の「Darn That Dream」のアリソンのアルト・サックスを聴いて、実に懐かしい思いに駆られた。このウォームで典雅で柔らかいアルト・サックスは、あの「ポール・デスモンド」を想起させる。
 

Quietly-there

 
それもそのはず、アルバムに関する情報を見れば「ピーターと本作にも参加するベーシスト、デイヴ・グリーン2人が共演経験のあるジム・ホールとポール・デズモンドのパートナーシップへ敬意を表した」とのこと。内容的には「ポール・デスモント」トリビュート盤と評しても良いくらい、デスモンド調のアルト・サックスが実に良い雰囲気を出している。

ポール・デズモンドやアート・ペッパー、バド・シャンクなど、米国西海岸のジャズ・レジェンドに影響を受けたというアリソン。小粋で流麗で聴かせるアルト・サックスは、まさに米国西海岸ジャズ。

ピーター・バーンスタインは、まさにジム・ホールの位置づけで、アリソンのアルトに絡み、鼓舞する。柔らかで優しいアルト・サックスに、硬質でシンプルだがオフェンシブなギターがピッタリと寄り添う。

ディヴ・グリーンのベースとスティーヴ・ブラウンのドラムによるリズム隊もテクニカルで洒脱なリズム&ビートでフロント管+ギターをしっかり支える。良い雰囲気の「現代の米国西海岸ジャズ」。侮ることなかれ。これがなかなかイケるのだ。
 
 
 

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2021年3月15日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・201

SteepleChase(スティープルチェイス)レーベルは、マイルス・コレクターとして有名なデンマークのニルス・ウインターが、1972年立ち上げたジャズ・レーベル。1970〜80年代を中心に、ジャズ史に残る名盤を数多く生み出した欧州ジャズ・レーベルの老舗。

このレーベルは欧州のレーベルとしては、比較的、米国系のレーベルに近い演奏の色や雰囲気を持っていて、ハードバップ系の演奏に秀作が多い。さしずめ欧州の「ブルーノート」と言っても良い「欧州発ハードバップ」の宝庫なのだが、21世紀になって、今なお活動を続けており、優秀なネオ・ハードバップ系の演奏をメインに優れた内容のアルバムをリリースし続けている。

Ronnie Cuber & Gary Smulyan『Tough Baritones』(写真左)。2019年4月の録音。ちなみにパーソネルは、Ronnie Cuber, Gary Smulyan (bs), Gary Versace (p), Jay Anderson (b), Jason Tiemann (ds)。

レジェンド級のバリトン・サックス(略してバリサク)奏者2人、ロニー・キューバーとゲイリー・スマリヤンをフロント2管とするクインテット編成。バリサクのフロント2管は珍しい。音域が同じ楽器なので、お互いの演奏力が問われる。特に「ユニゾン&ハーモニー」が聴きどころ。

 
Tough-baritones-1

 
ロニー・キューバーは1941年生まれで、録音当時78歳。ゲイリー・スマリヤンは、1956年生まれで、録音当時63歳。2人共、もはやレジェンド級の年齢なのだが、この吹くのに体力の必要なバリサクをいとも楽々とスインギーにエネルギッシュに吹きまくっているのにはビックリ。

冒頭の「Blowing The Blues Away」や 4曲目「Nica's Dream」、8曲目「The Preacher」、9曲目「Split Kick」と、バリサクが映えるホレス・シルバーの楽曲を4曲取り上げている。他の楽曲もファンキーなハードバップ曲で固め、重量級バリサク2本で腹に響く、ファンキーな重低音フレーズ炸裂、極上のファンキー&ソウル・ジャズを展開している。

バックのリズム隊については聞いたことのない名前が並んでいるが、堅調でスインギーなリズム&ビートを供給していて好演。

2019年の録音であるが、この盤に詰まっているのは、古き良き時代の「ファンキー&ソウル・ジャズ」。しかし、その演奏力とリズム&ビートは現代のもので、全く古さやレトロ感は感じない。現代の新しい響きの「ファンキー&ソウル・ジャズ」。思わず聴き惚れる好盤です。
 
 
 

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2021年3月14日 (日曜日)

レジェンドなリトナーのソロ盤

フュージョン・ジャズのブームが1970年代後半から1980年代前半。あの頃大活躍していた20歳台から30歳台の名手達は、今では「60歳から70歳」になっている訳で、今でも第一線で活躍しているミュージシャンは「レジェンド級」である。レジェンド級になると、あくせくとリーダー作を作ることは無くなって、おしなべて自分の趣味に走った企画盤を作る傾向が強い。

フュージョン・ジャズのレジェンドなギタリスト「リー・リトナー」。1970年代後半、ジェントルソウツというグループを編成して一世を風靡した。そのエレギのスタイルが、即「フュージョン・ジャズ」の1つの主流なスタイルになった時代の寵児である。そんなリトナーも今年で69歳。2010年の『6 String Theory』辺りから、自分の趣味に走った企画盤を作り始めて早10年。

Lee Ritenour『Dreamcatcher』(写真左)。2020年12月のリリース。フュージョン・ジャズのレジェンドなギタリスト「リー・リトナー」のキャリア60年余の中で初となるギター・ソロ盤になる。実は、この盤の情報に接した時「またやってるよ」なんて、嬉しくてニヤニヤしたもんだが、8歳の時からギター演奏を始めて、60年間積み上げてきたリトナー、ギター・ソロ盤が今まで無かったとは知らなかった。

 
Dreamcatcher

 
アルバム紹介文には「まさに今2020年コロナ禍の中、自らの想いや身の回りで起きている出来事から得たインスピレーションを繊細に表現した1枚」とあるが、確かに狭いスタジオという密室にミュージシャンやスタッフが詰め詰めになって録音する様は、まさに「3密」な状態な訳で、それを避けるという意味でも、今回のソロ・パフォーマンスというのは、コロナ禍の時代に叶った演奏フォーマットと言える。

さすがはフュージョン・ジャズのレジェンドなギタリスト、良い音を出している。とにかくギターの音が凄く良い。余裕のある悠然としたフレーズの弾きっぷり、速弾き出来るのにも拘わらず、敢えてスピードを抑えた「音を印象的に押さえたフィンガリング」。いや〜やっぱり上手い。そろそろ70歳に手が届く年齢なんて感じられない上質のテクニック。

余裕と抑制の弾きっぷりこそは、70歳に手が届く年齢ならではの賜。派手なところは極力抑えて、一聴すると「ちょっと地味かな」と思うんだが、繰り替えし聴くうちにジワジワ、リトナーの円熟のプレイの数々が心に沁みてくる。楽曲、演奏はもちろんなのだが、この盤、音質が最高に良い。大人のフュージョン・ジャズ盤として聴き応え十分のソロ盤。好盤です。
 
 
 

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2021年3月13日 (土曜日)

ハキムのモンク・トリビュート盤

セロニアス・モンクという天才ピアニスト&コンポーザーがいた。そのピアノは「ユニーク」。音の飛び方&重ね方、そして音の間、リズム&ビート、どれをとってもユニーク。実際の音を聴かないとピンとこないと思うが、このモンクのピアノは唯一無二なピアノ。ジャズの即興演奏の極みの様な、意外性抜群なアドリブ展開。

モンクは作曲も「ユニーク」。彼の書く曲は、ピアノのプレイと同様に、音の飛び方&重ね方、そして音の間、リズム&ビート、どれをとってもユニーク。とにかく演奏していて楽しい、そして意外性抜群。モンクの手なる曲は「ミュージシャンズ・チューン」。様々なジャズマンに演奏され、今や「ジャズ・スタンダード化」した曲が沢山ある。

Sadik Hakim『A Bit of Monk』(写真)。1978年10月27日、NYのDowntown Sound Studioでの録音。ちなみにパーソネルは、Sadik Hakim (p), Errol Walters (b), Satguro Singh (ds)。ビ・バップなピアニスト、サディク・ハキムがリーダーのトリオ盤。タイトル通り「セロニアス・モンク」トリビュート盤。LP時代収録の8曲中、4曲がモンク作の名曲、残り4曲がハキム作のモンク・トリビュート曲。

 
A-bit-of-monk
 

パーソネルを見渡して、ベースとドラムは全く知らない。ハキムだって良く知っている訳では無い。なのに、1978年というフュージョン・ジャズ全盛期に、こんなにしっかりした内容の「モンク・トリビュート」盤が企画され、録音されたことにちょっとビックリする。ハキムのピアノは力強いタッチ、流麗なラインでイマジネーション豊かなアドリブ・フレーズ。これがモンクの楽曲にピッタリとフィットしているのだから、ジャズは面白い。

モンクの難解な曲を前に、淀み迷いの一切無い切れ味の良いハキムのタッチがモンクの楽曲を、モンクの楽曲のユニークな旋律を的確に捉え、的確にその特徴を表現していく。そして、そんな難解でユニークなモンクの楽曲を自家薬籠中のものとして、ハキムのピアノは縦横無尽に弾き紡いでいく。ハキムのピアノがモンクの楽曲にこんなにフィットするとは「目から鱗」である。

聴いていて爽快感を感じる、とても内容のある「モンク・トリビュート」盤である。今回、リイシュー盤を聴いたのだが、ボートラが2曲ついているが、この2曲も良い内容。ハキムはこの盤の録音の5年後、63歳で亡くなる訳だが、この盤の内容、ハキムの晩年の快作として、記憶に留めておくべき好盤だろう。
 
 
 

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2021年3月12日 (金曜日)

バーツとメイシャとの化学反応

エレクトリック・マイルスは衝撃的だった。それまでジャズはアコースティックなもの。しかし、1960年代、ロックの台頭により、電気楽器が使われるようになる。音が大きい、電気的にエフェクトをかませる、そして、電気楽器ならではの奏法というものが現れ出でた。

そこにジャズの世界の中でいち早く着目したのが「マイルス・デイヴィス」。ハービーにローズを弾かせ、ロンにエレベを持たせた。バンドの中にエレキキターを導入し、「ジミヘンの様に弾け」と命令した。そして、マイルス・バンドは、アコースティックの時代とは全く違う、エレクトリックならではのメンバー構成になった。

Gary Bartz & Maisha『Night Dreamer Direct-To-Disc Sessions』(写真左)。2019年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Gary Bartz (ss,as), Jake Long (ds), Shirley Tetteh (g), Al MacSween (key), Twm Dylan (b), Axel Kaner-Lidstrom (tp), Tim Doyle (per)。ゲーリー・バーツと英国のスピリチュアル・ジャズ・アンサンブル、メイシャとのセッション。優れた新旧アーティストの共演である。


Night-dreamer-directtodisc-sessions-1

 
ゲイリー・バーツは特に1970年代以降、ちょっとアウトローな存在。エレ・マイルスとは半分だけ方向性が合致した様な、バーツならではのエレクトリック&ジャズ・ファンク。マイルスとはビート感が異なり、バーツの方がファンクネスが「ディープ」。ちょっと危ない暗さを伴うファンクネス漂うエレ&ジャズ・ファンク。この盤でもその個性は溢れんばかり。

かたや、UKジャズ注目のグループの一つ、ドラマーでリーダーのジェイク・ロング、女性版カマシ・ワシントンとして新世代ジャズ・シーンをリードするサックス奏者、ヌビア・ガルシアを中心に率いる「メイシャ」は、アフロビートやブロークンビートからペルシャ音楽までを融合したスピリチュアルな音が個性。バーツのエレ&ジャズ・ファンクにピッタリと合うのだから、音楽って面白い。

現代のエレクトリック・ジャズがこの盤に詰まっている。バーツをメインとする「温故知新」的なエレ&ジャズ・ファンクと現代最先端の多国籍なワールド・ミュージック的なスピリチュアル・ジャズとの邂逅。バーツとメイシャとの素晴らしい邂逅が、こんなに「こってこて」な現代最先端のスピリチュアル・ジャズを生み出したと言える。現代のスピリチュアル・ジャズの好盤です。
 
 
 

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2021年3月11日 (木曜日)

ジャズ喫茶で流したい・201

ジャズを聴き続けてきて、ずっと長年、気になっているピアニストが幾人かいる。そんな中の1人が「John Taylor(ジョン・テイラー)」。ジョン・テイラーは英国出身。ジャズとしてはマイナーな出身地となる。英国ジャズは「ビ・バップ」至上主義が長年、蔓延していたんだが、ジョン・テイラーは耽美的でリリカルな、とても欧州的なピアノを旨とする、英国ジャズからすると「変わり種」な存在。

Peter Erskine, Palle Danielsson & John Taylor『You Never Know』(写真左)。1992年7月の録音。ECMレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、John Taylor (p), Palle Danielsson (b), eter Erskine (ds)。

英国出身のピアニスト、ジョン・テイラーと、北欧ジャズを代表するベーシストの1人、パレ・ダニエルソン、そして、コンテンポラリーなジャズ・ドラマー、ピーター・アースキン、以上、トリオを編成する3人が並列の共同リーダーの作品。ではあるが、リードしているのは、ドラマーのアースキンと思われる。

ジョン・テイラーのピアノは、耽美的でリリカル、モーダルで時々フリー。思わずキース・ジャレットに似ているな、と思うが、キースほど情緒的ではなく、大掛かりな展開は無い。ほど良くコンパクトにまとまった、聴き易いアドリブ展開と端正で硬調なタッチがジョン・テイラーのピアノの個性。英国出身ということで、基本的な音は「欧州的」。当然、ファンクネスは皆無。

 
You-never-know-1

 
それでもリズム&ビートは4ビート、若しくは8ビート。モーダルな展開が主なので、リズム&ビートは変幻自在。そんな柔軟度の高いリズム&ビートを、事も無げに、ダニエルソンのベースとアースキンのドラムは叩き出していく。これだけ優れたモードなリズム&ビートの供給を受けるのだ、ピアノを弾くテイラーは、実力をほぼ100%発揮しているであろう、自らのパフォーマンスに集中している。

ピーター・アースキンのドラムが凄い。僕はアースキンについては、ウェザー・リポートの全盛期のドラマーという印象があって、コンテンポラリーなエレ・ジャズの中で8ビートを叩きまくる、そんな印象が強かったのだが、どうしてどうして、コンテンポラリーな純ジャズの展開の中で、とっても硬派で硬軟自在なドラミングは見事。純ジャズでこそ、その実力を遺憾なく発揮するタイプなのでは、と思ったりする。

ダニエルソンのベースは、テイラーのピアノと相性が良い。演奏全体のベースラインが、ベースとピアノで重なったり衝突したりしない。ダニエルソンの柔軟度の高い演奏能力が大いに貢献しているのだが、振り返って見ると、ピアノにテイラー、ベースにダニエルソンを引っ張ってきてこのトリオ演奏を実現した、実質リーダー格のアースキンの慧眼恐るべし、である。

ECMレーベルらしい音世界。英国出身のピアニスト、スウェーデン出身のベーシスト、米国出身のドラマーという「多国籍」なトリオ演奏というところもECMレーベルらしい。ジョン・テイラーのピアノはECMレーベルに良く似合う。
 
 

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2021年3月10日 (水曜日)

正統なオールスター・セッション

ブルーノート・レーベルには、他のレーベルにある「オールスター・セッション」が無い。他のレーベルでは、時間の空いているジャズマンをワッと集めて、適当に打ち合わせさせて、即本番に入ってテープを回し、著しい破綻が無ければギャラを払って「はい終わり」、そしてそれを即アルバム化。という「オールスター・セッション」があるのだが、ブルーノートには無い。

Kenny Burrell『Blue Lights: Vol.1 & Vol.2』(写真左)。1958年5月14日の録音。ブルーノートの1596番、1597番。ちなみにパーソネルは、Kenny Burrell (g), Louis Smith (tp), Tina Brooks, Junior Cook (ts), Duke Jordan (p, vol.1), Bobby Timmons (p, vol.2), Sam Jones (b), Art Blakey (ds)。

パーソネルを見渡せば、ブルーノート・レーベルのお抱えジャズマンばかり、オールスター・セッションの様相である。演奏を聴けばそれが良く判る。ギターのケニー・バレルがリーダーだが、演奏内容はメンバーそれぞれが持ち回りでメインを張っている感じ。バレルのギターはどちらかと言えば、バックに控えて、しっかりとフロントを支えている雰囲気なのだ。

 
Blue_lights

 
演奏内容をじっくり吟味すれば、ブルーノートの十八番である「しっかりとリハーサルを積んだ」ことが窺い知れる。アレンジもしっかりとしている。個々のアドリブ・パフォーマンスも充実している。総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンがしっかりとセッションの手綱をコントロールしているイメージなのだ。これは、他のレーベルによくある「お気楽なオールスター・セッション」などでは無い。

しかし、面白いのは演奏全体の雰囲気が「アーバンで夜の雰囲気で、とてもジャジー」。そこはかとなく、クールなファンクネスも漂う。これって、バレルのギターの雰囲気そのもの。そういう意味では、リーダーがバレルなのは妥当なところかも。この「バレル」チックな雰囲気の中で、ルイ・スミス、ティナ・ブルックス、ジュニア・クックが元気に吹き上げ、ジョーダン、ティモンズのピアノがクールにフロントをバッキングする。

他のレーベルの「オールスター・セッション」とはスタンスとアプローチが全く異なる、ブルーノート・レーベルならではの、由緒正しき正統な「オールスター・セッション」。内容充実、聴き応え十分。さすがはブルーノート、さすがは総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオン、である。
 
 
 

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2021年3月 9日 (火曜日)

ハマシアンの「内なる世界」です

21世紀に入ってから、ジャズマンの出身地がバリエーションに富んできた。20世紀の時代には北欧諸国から自由圏の有力国(英・仏・伊など)が主で、東欧諸国がほんの少し入るくらい。21世紀に入ってからは、イスラエルもそうだが、東欧諸国、そして旧ソ連から独立した国、そして、イスラム圏から続々と優れたジャズマンが現れ出でてきた。

Tigran Hamasyan『The Call Within』(写真左)。2020年4月のリリース。Tigran Hamasyan (p, vo, Whistling, syn, key, el-ds), Evan Marien (el-b), Arthur Hnatek (ds) の3人がメインとなるパーソネル。

ゲスト出演として、Tosin Abasi (g, track8), Arlyom Nanukyan (cello, track2), Areni Agbabian (vo, track2),Varduhi Art School children's (cho, track7), Ruzanna Shahparonyan (cond, track7), Beth and Steve Wood (vo, track9)。

Tigran Hamasyan(ティグラン・ハマシアン)は、アルメニア出身。1987年生まれなので、今年で34歳。若手の時代を経て、いよいよ中堅の時代に入らんとする年頃。今回、ご紹介している最新盤もその充実度は高い。アルバムのプロデュースを手掛けるのは、ハマシアン本人。
 

The-call-within

 
ハマシアンの作曲はアルメニアの民俗伝統に強く影響されており、中東/南西アジアの伝統からのスケールに基づいたインプロビゼーションが特徴。聴けば直ぐに今までのジャズ曲とは全く異なる響きに気がつく。

そして、今回の新盤は、自身の「内なる世界」を探求しているという。インスピレーションの基となっているのは、詩歌、アルメニアの民話や伝説、天文学、何学、古代アルメニアの意匠、ペトログリフ(岩面彫刻)、映画撮影術など、とのこと。

確かに今までのジャズとは全く異なる音世界。ジャズの範疇に留まらず、プログレッシブ・ロック風の楽曲や、メタルやジャズやクラシックといった、現代の西洋音楽の要素をアルメニア民謡に結びつけたような楽曲など、ジャズでしか為し得ない「融合」の即興演奏がこの盤に詰まっている。

ワールド・ミュージック・ジャズとでも名付けようか。現代の最先端のワールド・ミュージックの音を融合し、ハイテクな機材を駆使して紡ぎ出す、ハマシアンならではの音世界。これもジャズである。実に興味深いコンテンポラリー・ジャズである。
 
 
 

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2021年3月 8日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・200

何時の頃からか、イスラエル出身のジャズマン達による「イスラエル・ジャズ」が出現した。最初は不思議な響きのする名前のジャズマンやな、なんてボンヤリ感じていたが、最近では、イスラエル・ジャズは、ジャズのサブ・ジャンルとして定着した感があり、コンテンポラリーな純ジャズ志向の中で、着々と成果を上げ、着々と深化を続けている。

Gilad Hekselman(ギラッド・ヘクセルマン)。ヘクセルマンはイスラエル出身のジャズ・ギタリスト。ファンクネスやスイング感は皆無。リリカルで情緒豊かでネイチャー風、少し捻れていてエキゾチック。ちょっとパット・メセニーを想起する面はあるが、基本的に、今までの米国のジャズ・ギターには無い個性である。

Will Vinson, Antonio Sanchez & Gilad Hekselman『Trio Grande』(写真左)。2019年4月18ー19日、NY、クイーンズの「Samurai Hotel」での録音。ちなみにパーソネルは、Will Vinson (sax, key), Antonio Sanchez (ds), Gilad Hekselman (g)。3人のメンバーの共同リーダー名義。ベースがいない、サックス+キーボード、ドラム、ギターの変則トリオ編成。

作品のキャッチコピーが「ニューヨークの現代ジャズシーンで最も独創的でエキサイティングなミュージシャン3人によるトリオ”TRIO GRANDE”のデビュー作品」。
 

Trio-grande-album

 
創造的で柔軟で情緒豊かなコンテンポラリー・ジャズ。3人の共同リーダーな作品ではあるが、サウンド的には、ギラッド・ヘクセルマンのギターがリードしている感が強い。サウンドの基本は「イスラエル・ジャズ」。クールで躍動感溢れる、ちょっとくすんで捻れたヘクセルマンのギターが演奏全体をリードしていく。

ヴィンソンのサックスも切れ味良く、スピリチュアルな響きがヘクセルマンのギターに効果的に絡む。このサックスとギターのアンサンブルの好調さが、この盤の即興パフォーマンスを引き締めている。

そして、リズムの要はサンチェスのドラム。フロントのギター、サックスの変幻自在なパフォーマンスをしっかりグリップし、リズム面ではしっかりとリードしている。このサンチェスのドラミング、聴きものである。

ヴィンソンは英国、ヘクセルマンはイスラエル、サンチェスはメキシコ系米国人。NYのクイーズで録音されているが、音の雰囲気は「イスラエル・ジャズ」であり欧州ジャズ風。多国籍でボーダーレスな、現在進行形のNYジャズの1形態がこの盤に記録されている。好盤である。
 
 
 

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2021年3月 7日 (日曜日)

控えめに言っても見事なデュオ

ジャズの演奏フォーマットで、聴き応えのあるフォーマットが「デュオ」。ジャズマンが一対一で、タイマンで対峙して即興演奏を繰り広げるもの。双方の演奏技術の高さは必須条件で、お互いの音を聴きながら、お互いが邪魔すること無く、それぞれがその高度な演奏技術を駆使して、即興演奏を繰り広げる。これが聴き応え十分で、実にスリリングなパフォーマンスなのだ。

George Robert & Kenny Barron『Peace』(写真)。2002年8月、ジュネーヴでのライブ録音。ちなみにパーソネルは、George Robert (as, ss), Kenny Barron (p)。テナーとピアノのデュオ演奏である。アルト・サックスは、スイス出身のジョルジュ・ロベール。ピアノはデュオ演奏の名手、ケニー・バロン。

このデュオ盤は全くのノーマーク。10年ほど前、当時のiTunes Storeで、ジャズのデュオ盤を探していて引っ掛かってきた。調べてみると、1990年代以降、商業主義に陥ったスウィング・ジャーナル誌のゴールドディスクに選定されているではないか。これは全く期待出来ない(笑)。ハードディスクにキープはしたものの暫く聴くことも無かった。
 
Peace-george-robert-kenny-barron
 
が、5年ほど前、ピアノがケニー・バロンというのが気になった。ケニー・バロンといえば、スタン・ゲッツの歴史的デュオ好盤をものにした「デュオ演奏の名手」。一度聴いてみるか、というノリで聴いてみたら、あらまあ、素晴らしい内容のデュオ演奏ではありませんか。サックスのジョルジュ・ロベールについては全く知らなかったが、なかなか堂々とした吹きっぷりに2度、ビックリ。

ジャケットのイメージそのままの霧が深くかかる森の中に響く、透明度の高い、耽美的でリリカルなクールな演奏。丁々発止とした手に汗握る様な熱い演奏では無い。切れ味の良い伸びやかなサックスに、リリカルでクールなピアノがしっかりと絡む。欧州ジャズらしく、ファンクネスは皆無。それでいて、ジャジーなノリが良く、クールな躍動感がこのデュオ演奏を引き締めている。

そして、要はケニー・バロンのピアノ。デュオ演奏の名手として、そのテクニックを遺憾なく発揮している。なかなかの好演のサックス奏者ジョルジュ・ロベールについては、2016年、56歳の若さで逝去している。残念なことであった。最後に、この盤のフィル・ウッズの解説の一節を。「控えめに言っても実に見事な作品である」。
 
 
 

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2021年3月 6日 (土曜日)

ECMレーベルの力業的な好盤

ECMレーベルには「あれ、この人、ECMでやるの」とビックリするジャズマンがいたりする。おおよそ、ECMレーベルの「音のカラー」に合わない雰囲気のジャズマンなんだが、これがECMレーベルに入ってリーダー作を作ると、あら不思議、ECMレーベルの「音のカラー」にドップリ染まった演奏を繰り広げられるから面白い。

Julian Priester & Marine Instrusion『Polarization』(写真左)。1977年1月の録音。ちなみにパーソネルは、Julian Priester (tb, ARP String Ensemble), Ron Stallings (ts, ss), Ray Obiedo (g), Curtis Clark (p), Heshima Mark Williams (el-b), Augusta Lee Collins (ds)。トロンボーンのプリースターがリーダーのジャズ・ユニットのアルバム。

Julian Priester=ジュリアン・プリースターは、アンダーレイテッドで、マニアックな人だけが知っているトロンボーン奏者。ハービー・ハンコックのファンク・グループで注目を集め、以降はビッグバンドを中心に活動。80年代以降はデイブ・ホランドのグループで活躍しているとのこと。Sun RaやMax Roachとの共演なども知られる。1935年生まれなので、今年で86歳になる。

実はこのプリースター、ECMにもう一枚、リーダー作を残している。1974年の『Love, Love』(2018年2月19日のブログ参照)で、欧州独特の硬質で透明感のある、しなやかなファンク・ビートに乗りながらのエレクトリックなジャズで、明らかに「エレ・マイルス」の影響が感じられた。が、ECMでの次作の位置づけの当盤は雰囲気が全く違う。
 
Polarization  
 
どこまで静的で透明度の高い、リズム&ビートを極力抑えた、フリー&スピリチュアルなニュー・ジャズ。静的なジャズ・ファンクと形容すればよいのか、ECM独特のニュージャズな演奏の底に、ファンクネスが潜んでいる。リズム&ビートも静的なんだけど、どこかファンクしているから面白い。

ECMレーベル独特の雰囲気に思いっ切り合致した、深いエコーと幽玄な浮遊感を湛えた音世界。それまでのプリースターのプレイからすると、全く正反対のプレイ。それがしっかりと填まっているのだから、これはこれで凄い。プリースターの底なしの演奏力が凄い。

トロンボーンのふくよかでブリリアントな音が深いエコーの中で、濃い霧の様に浮遊する様は、フリー&スピリチュアルなニュー・ジャズとして「アリ」ですね。この盤、恐らく、当時はECMレーベルでしか制作できない盤だと思います。ECMレーベルの力業を垣間見る思いです。総帥プロデューサーのマンフレート・アイヒャー、恐るべしです。

加えて、ジャケット・デザインが秀逸。このアルバムの内容を見事に反映していて、いかにもECMらしいジャケットです。
 
 

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2021年3月 5日 (金曜日)

ECMのタウナーの兄弟盤を聴く

ジャズの有名レーベルには、必ず、そのレーベルならではの「レーベルお抱えの」ジャズマンがいる。そのジャズマンの出す音そのものが、所属するレーベルの個性的な音と合致していて、その「お抱えの」ジャズマンの音を聴けば、その所属するレーベルの音の傾向が判る。

ブルーノートに「レーベルお抱えの」ジャズマンが多いが、ECMレーベルにも「レーベルお抱えの」ジャズマンが多い。ブルーノートの場合は、ブルーノートで一人前になって他の大手レーベルに移るというケースが多いが、ECMレーベルの場合は、ずっとECMレーベルに留まるジャズマンが多くいる。

それだけECMに合致した音を出している訳で、他のレーベルに移るには、ECM色が強くて、移籍するにも移籍できない、というところが本音かもしれない。

Ralph Towner『Solstice』(写真)。1974年12月の録音。ちなみにパーソネルは、Ralph Towner (12-string and classical g, p), Jan Garbarek (ts, ss, fl), Eberhard Weber (b, cello), Jon Christensen (ds, perc)。パーソネルを見渡すと、いずれも「ECMレーベルお抱えの」ジャズマンで固めたカルテット編成。
 
Solstice  
 
今回の『Solstice』が先行して出た盤で、3月1日のブログでご紹介した、Ralph Towner『Solstice/Sound and Shadows』が続編。この2枚は兄弟盤の位置づけであるが、『Solstice/Sound and Shadows』は「静」、今回の『Solstice』が「動」なパフォーマンスで、正反対の音の個性を持つ兄弟盤である。

ただし、パフォーマンスの内容は「静」も「動」も同じで、タウナーの、鋭いアタックではあるが、どこか幻想的なアコギが「ECM」らしい。凛とした透明度の高い、深いエコーを湛えた切れ味の良い音。お得意の12弦ギターのストロークはエッジが立ってクリスタルな雰囲気。この盤では躍動感を前面に押し出しているギターが聴きどころ。

ガルバレクのサックス、フルートは北欧の「風」を感じさせ、ウェーバーのベースとクリステンセンのドラムのリズム隊は、即興演奏をメインとした現代音楽風の無調音な展開に見事に適応した「変幻自在、硬軟自在のリズム&ビート」でフロント楽器のパフォーマンスを支える。これは兄弟盤共通。

たった4人で奏でる奥行きのある透明度の高い動的なパフォーマンス。明らかにECMレーベルらしい音世界。見事である。
 
 
 

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2021年3月 4日 (木曜日)

ブルーノート色満載のバップ好盤

ブルーノート・レーベルには、他のレーベルにはいない、ブルーノート・レーベルのカラーに合った独特のジャズマンがいたりする。中にはブルーノートから他のレーベルに移ったジャズマンもいるが、ブルーノートに残したリーダー作が一番輝いていたりするのだ。

Louis Smith『Smithville』(写真左)。1958年3月30日の録音。ブルーノートの1594番。ちなみにパーソネルは、Louis Smith (tp), Charlie Rouse (ts), Sonny Clark (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。演奏全体の雰囲気は明らかに「ハードバップ」。ハードバップの美味しいところが全てこの盤に詰まっているような盤である。

リーダーのトランペッターのルイ・スミス、そして、渋い玄人好みのテナーマンのチャーリー・ラウズの2管フロント。バックに、哀愁のピアニストのソニー・クラーク、ファースト・コールなベーシストのポルチェン、職人ドラマーのテイラーの鉄壁のリズム・セクション。

まず、演奏全体の「音」がブルーノート一直線。ルディ・バン・ゲルダーの手による「ブルーノート・サウンド」が明確にこの盤に反映されている。音の響き、空間の拡がりと奥行き、楽器の存在感、どれもが明確な「ブルーノート・サウンド」。特に、ルイ・スミスのトランペットの音が凄く良い。
 
Smithville  
 
ブルーノートで最初に出されたリーダー作『Here Comes Louis Smith』は、厳密にはブルーノートで制作された作品では無い(トランジション・レーベルでの録音音源を買い取ってのリリース)。実はルイ・スミスのとって、この盤がブルーノート・レーベルでの初リーダー作になる。

ブルーノートの総帥でプロデューサーのアルフレッド・ライオンはルイ・スミスのバップな資質を見抜いていたのだろう。そう言えば、演奏メンバー全員、バップが基本のジャズマンで、演奏のすべてに「バップな雰囲気」が蔓延している。特に、ルイ・スミスのトランペットが「唄うが如く」のバップなパフォーマンスで魅了する。

バックのリズム・セクションも明らかに「バップ」。特に、ソニー・クラークのピアノが絶好調。個性である哀愁感あふれるマイナーな響きを宿しつつ、躍動感溢れる「バップなピアノ」でフロント2管を鼓舞する。職人ドラマー、アート・テイラーのバップ調のドラミングも見事である。

シンプルではあるが、とても渋いジャケット・デザインもブルーノートならではのもの。意外とこの盤、ジャズ盤紹介本などで採り上げられることが少ない盤だが、中身は圧倒的にハードバップしていて、ブルーノートしている。ジャズ者全ての方々にお勧めの「ブルーノート好盤」の一枚である。
 
 
 

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2021年3月 2日 (火曜日)

ジョン・テイラーはピアニスト。

ちょっとマニアックな話になるが、このところ「ジョン・テイラー(John Taylor・写真右)」というピアニストのリーダー作に出くわすことが多い。これだけ出くわすのだから何かの縁だろう、ということで、ジョン・テイラーのリーダー作を出くわした順に聴き進めている。

テイラーは、イングランドのマンチェスター出身。1942年生まれ、2015年に惜しくも鬼籍に入っている。享年72歳。テイラーについては、1973年の作品『 Decipher(邦題:覚醒)』が僕の愛聴盤。英国のジャズ・トリオ「アジマス(Azimuth)」にも所属、細君でボーカル担当のノーマ・ウィンストン、トランペットのケニー・ホイーラーと静的なエモーショナルが個性の「ニュー・ジャズ」を展開している。

Kenny Wheeler  & John Taylor『Moon』(写真左)。2001年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Wheeler (flh), John Taylor (p), Gabriele Mirabassi (cl)。英国のジャズ・トリオ「アジマス」でも共演したホイーラーのフリューゲルホーン、伊のクラリネットの鬼才、ミラバッシとのトリオ編成。
 
Moon_kenny-wheeler-john-taylor  
 
ドラムとベースがいない。リズム&ビートとベース・ラインは、ジョン・テイラーのピアノが一手に引き受けている。共演の2管も一筋縄ではいかなくて、ホイーラーはフリューゲルホーンを吹き、ミラバッシはクラリネット。過去からのスタンダードなジャズとはちょっと異なる楽器編成。当然、出てくる音の響きはスインギーなジャズでは全く無い。

一言でいうと「ECMレーベルの音世界」をグッと身近にしたもの。耽美的でクリスタルな音の響き。ファンクネスは皆無。クールでスピリチュアルな音の展開。ビート感はあるにはあるが「揺れ(スイング)」は無い。出てくる音はまったくの「欧州ジャズ風」。インタープレイだって変にしつこく絡むことなく、適度に距離を置いた、互いの音をしっかり尊重するかの如き「爽やかさ」である。

とてもイマージネーション豊かな即興演奏とインタープレイが繰り広げられる。エコーが乾いている分、これはECMでは無いな、とは思うが、音の作り、音の雰囲気はしっかり、ECMのフォロワーである。ジョン・テイラーのピアノは、そんな「ニュー・ジャズ」志向なもの。テイラーのピアノに興味津々である。
 
 

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2021年3月 1日 (月曜日)

春を感じてECMのタウナーを聴く

3月である。コロナ禍の本格的な騒動が始まって1年になる。それでもまだコロナ禍の終息には至っていない。

しかし、今年の冬は概ね平均気温が高め。ここ千葉県北西部地方は、2月中旬から4月の陽気の日が幾日か出現し、最低気温が氷点下になる日は片手も無い。雪が積もる日も無い。ちらついた日が一日あるかないかだ。

暖かい日が出現すると、不思議とECMレーベルを代表とする「欧州ジャズ」の音が聴きたくなる。凛とした透明度の高い、深いエコーを湛えた切れ味の良い音。ファンクネスは皆無。ねっとりとしたスイング感はなく、シンプルな4ビートや8ビート、もしくは、現代音楽風の無調音な展開。即興演奏をメインとしているからこその「ニュー・ジャズ」。

Ralph Towner『Solstice/Sound and Shadows』(写真)。1977年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Ralph Towner (12-string and classical g, p, French horn), Jan Garbarek (ts, ss, fl), Eberhard Weber (b, cello), Jon Christensen (ds, perc)。ギターとサックスがフロントを司るカルテット構成である。
 
Solstice_sound-and-shadows
 
傑作の1975年作品の『Solstice』の続編。1975年作品の『Solstice』が「動」なパフォーマンスならば、この1977年作品の『Solstice/Sound and Shadows』は「静」。

幻想的なアコギによるアルペジオがいかにも「ECM」らしい。凛とした透明度の高い、深いエコーを湛えた切れ味の良い音。お得意の12弦ギターのストロークも透明度が高い。それでいて躍動感はしっかりキープしているところがタウナーの真骨頂。

ガルバレクのサックス、フルートは北欧の「風」を感じさせ、ウェーバーのベースとクリステンセンのドラムのリズム隊は、即興演奏をメインとした現代音楽風の無調音な展開に見事に適応した「変幻自在、硬軟自在のリズム&ビート」でフロント楽器のパフォーマンスを支える。

たった4人の静的で耽美的な演奏なのに、音の拡がりは広く深く、アンサンブルの厚みをしっかり感じさせる、見事な即興演奏として成立している。
 
 

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