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2021年2月 6日 (土曜日)

久し振りにクリスチャン・サンズ

Christian Sands(クリスチャン・サンズ)。1989年5月生まれ、というから、今年32歳の若手中堅である。デビューは弱冠12歳。2007年2月にはグラミー賞受賞式でも演奏したという早熟の天才。米国の若きピアニストの注目株の1人。我がヴァーチャル音楽喫茶『松和』では、2009年リリースの『Furioso』(2009年12月14日のブログ)から、時有る毎に注目している。

サンズのピアノは、耽美的なフレーズと太く切れ味の良い低音、じっくりと腰を据えて、音の「間」とピアノの「響き」を活かした、音に「ため」と「余裕」のあるインプロビゼーションを繰り広げる、ストレート・アヘッドで伝統的なピアノ。タッチは柔らかだが音は太い。テクニックは流麗。しかし、テクニックで聴かせる類では無い。

Christian Sands『Be Water』(写真左)。2020年の作品。ちなみにパーソネルは、Christian Sands (p, key, org, Rhodes), Yasushi Nakamura (b), Clarence Penn (ds) のピアノ・トリオをメインに、Marvin Sewell (g), Marcus Strickland (ts, b-cl), Sean Jones (tp, flh), Steve Davis (tb) が客演し、8曲目の「Be Water II」のみ、ストリングス・カルテットが入る。
 
 
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クリスチャン・マクブライドの相棒ピアニストとして有名になったサンズのMack Avenue第3弾。本作はサンズが「水という物質のもつ性質~流動性・順応性」からインスパイアされた、現代のスピリチュアル・ジャズ的な雰囲気も漂う10曲。ブルース・リー の哲学的な文言からヒントを得た、「水」をテーマにしたコンセプト盤。コンセプト盤といっても堅苦しいところは微塵も無い。サンズのピアノの個性を最大限発揮出来る、楽曲と演奏の数々。

どの曲もサンズのピアノが生々しく迫ってくるのだが、70年代ロックのマニアの私としては、7曲目の「Can’t Find My Way Home」にとどめを刺す。この曲、当時ブラインド・フェイス(E.クラプトンが在籍)の『スーパー・ジャイアンツ』に収録された、S.ウィンウッドの名曲。この曲、サンズのピアノの個性を引き立たせるのに恰好のフレーズを持っていることが良く判る。いや〜懐かしい。

アルバム全体に渡って、不思議な「余裕」と「間」が感じられ、漂うファンクネスはしっかり乾いている。どちらかと言えば、東洋的であり、日本ジャズ的な音世界がユニーク。サンズは、上海のjazz at lincoln centerに在籍時、武道、東洋哲学に造詣が深くなったそうで、その影響なんだろうな。ジャズは「音の融合」の世界と言われるが、このサンズのアルバムを聴くと「至極納得」である。
 
 
 

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