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2021年2月20日 (土曜日)

ハートマンの歌唱が素晴らしい

ジャズの男性ボーカルは、フランク・シナトラ、メル・トーメ、ナット・キング・コールが専らの「お気に入り」。他のボーカリストについてはあまり聴かない、というか、他にメジャー・な存在がほとんどいないといえばいない。よって、この盤も最初は共演パートナーに惹かれてゲットした盤ではある。

『John Coltrane and Johnny Hartman』(写真左)。1963年3月7日の録音。ちなみにパーソネルは、Johnny Hartman (vo), John Coltrane (ts), McCoy Tyner (p), Jimmy Garrison (b), Elvin Jones (ds)。ジョン・コルトレーンの「伝説のカルテット」に、ボーカルのジョニー・ハートマンが客演したイメージの共演盤である。

ジョニー・ハートマンは、1923年7月、米国ルイジアナ州生まれのジャズ・ボーカリスト。アール・ハインズ、エロル・ガーナーとの共演で頭角を現し、カントリーなどにも適応するが、メインはジャズ・ボーカル。この共演盤を録音した時点で40歳。ボーカリストとして油の乗りきった中堅でのパフォーマンスである。
 
 
John-coltrane-and-johnny-hartman
 
 
コルトレーンにとっては、名盤『Ballads』と同じ系統のアルバムになる。激しいシーツ・オブ・サウンドやフリーなブロウを封印し、内省的で耽美的でスローなブロウをメインに据えたパフォーマンスに終始している。この盤でのコルトレーンは限りなく美しく唄う様にブロウし、ハートマンに対抗するようにブロウする。

ハートマンについてはマイペース。バックがコルトレーンの「伝説のカルテット」なのだが、全く緊張感も気負いも感じられない。ただただ自然体で、ハートマンの個性を振り撒いて唄い上げていく。この盤でのハートマンの唄いっぷりは素晴らしく、聴き惚れるばかり。特に緩やかなバラードの歌唱は素晴らしい。

この盤、コルトレーンのテナーにばかり話題が集中するが、どうして、この盤はハートマンのバラードの歌唱が頭1つ抜きんでている。どうも、コルトレーンの「伝説のカルテット」は歌伴は似合わない。エルヴィンのドラムも不完全燃焼っぽい。マッコイのピアノだけがなんとか上手くハートマンの伴奏をしているのが微笑ましい。
 
 
 
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