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2021年2月11日 (木曜日)

ジャズ喫茶で流したい・199

日本の音楽シーンは、ジャズに造詣が深い。ジャズ専門雑誌は1947年に創刊されているし、ジャズ盤もレコード会社が、1950年代以降、積極的に米国ジャズ盤を企画販売したりして、1960年代にはレコード屋の主要音楽ジャンルの1つを占める様になっている。

僕がジャズを聴き始めた1970年代後半は、レコード屋では「クラシック、ロック、ジャズ、日本のニューミュージック」が大きなジャンルの括りだった。そんなジャズの造詣が深い音楽シーンでも、長年ジャズ盤を蒐集していると「何故、このジャズ演奏家のリーダー作が採り上げられないのか」と不思議に思うことが幾度と無くある。

我が国のジャズ雑誌がそのジャズ演奏家を採り上げない、加えて、レコード会社のジャズ担当も採り上げない、ということが主な原因だと思う。罪作りなことだと思うが、ネット時代になって、情報が直接、音源が入手出来る様になって、海外からそんな「我が国におけるマイナーなジャズ演奏家」の隠れ好盤を聴くことが出来る様になったのは有り難いことである。

Mary Lou Williams(メアリー・ルー・ウィリアムス)も、そんな「我が国におけるマイナーなジャズ演奏家」の1人。ジャズ界のレジェンドたちからの敬愛を一身に集めた女性ピアニストの草分け、作曲・編曲家である。1910年、米国ジョージア州はアトランタの生まれ。1981年、71歳で逝去している。
 
 
Mary-lou-williams-plays-in-london  
 
 
彼女の経歴を紐解けば、米国では著名で実績豊富な、ジャズ史にその名を留めるべきジャズ演奏家であることが判る。が、我が国ではマイナーな存在で、当然、人気は無い。21世紀に入って、ネットの記事を通じて、やっと彼女の名前、彼女のリーダー作について情報が出てきて、彼女のピアノ・パフォーマンスに触れることが出来る様になった。喜ばしいことである。

『Mary Lou Williams Plays in London』(写真)。1953年の作品。当時、Vogue Recordsから10インチLPでのリリース。ちなみにパーソネルは、Mary Lou Williams (p), Kenny Napper (b), Allan Ganley (ds), Tony Scott (bongos)。メアリー・ルー・ウィリアムズがロンドン訪問の際に当地で録音した音源らしい。

彼女の経歴としては、スイングからビ・バップを経験しているはずだが、彼女のピアノは、そのどちらにも影響を受けていないように感じる。端正でエレガントで流麗な、そこはかとなくファンキーで、ゴスペルチックな和音もところどころで聴くことができるユニークなもの。1953年の録音時点で、ハードバップ色が濃厚なピアノとしても全く違和感は無い。

とてもジャジーなピアノで、テクニックも確か、シンプルな右手に、スインギーでファンキーな左手。スタンダード曲の解釈も小粋で、聴いていて気持ちの良い演奏がアルバムに詰まっている。何故、このピアノが、我が国ではマイナーな存在に甘んじていたのか。本当にジャズは奥が深い。
 
 
 

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