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2021年1月23日 (土曜日)

整然と整ったモブレー=モーガン

ブルーノート・レーベルのアルバムは「ジャケット・デザイン」の面でも優れたものを多く残している。この盤も例に漏れず、実に粋なアルバム・ジャケットである。セッションを録音したであろうオープンリール・テープを運ぶキャリング・ケースをあしらったデザイン。そして、それにそぐった絶妙なロゴタイプ。

Hank Mobley & Lee Morgan『Peckin' Time』(写真左)。1958年2月9日の録音。ブルーノートの1574番。ちなみにパーソネルは、Hank Mobley (ts), Lee Morgan (tp), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Charlie Persip (ds)。双頭リーダーのハンク・モブレーのテナー、リー・モーガンのトランペットがフロント2管のクインテット構成。整然と整った躍動感溢れるスッキリとした演奏で、ジャズの良さがギッシリ詰まった盤。

共演者が同年代若しくは年下の時のモブレーは好調だ。ケリーのピアノもご機嫌。モーガンのペットも溌剌。アルバム全体を通して、モブレーのリーダー作の中で、一番、内容が整った盤ではないか。もともと、モブレーとモーガンの相性は良く、この2人の2管コンビには外れが無い。その2人が絶好調なこの盤。アレンジも良好、フロント2管のバランスも良くて、ほんと整った内容に惚れ惚れする。
 
 
Peckin-time  
 
 
特に、唯一のスタンダード、3曲目の「Speak Low」はアレンジも良好、フロント2管が朗々と鳴り響いて、とても素敵な演奏に仕上がっている。ほんと、この盤ではモブレーがテナーを伸び伸びと吹いている。伸び伸びと吹く分、テクニックにも良い影響を与えていて、ミスの無い流麗なアドリブ・フレーズは特筆すべきもの。もしかしたら、この盤、総合的に見て、ハンク・モブレーの一番出来の盤かもしれない。

バックのリズム・セクションの活躍も見逃せない。もともと、モブレーとベースのポール・チェンバースも相性が良い。そして、ハッピー・スインガーでそこはかとなくブルージーなウィントン・ケリーのピアノが、モブレー=モーガンのフロント2管のスピード感とバッチリ合っていて、演奏全体のスピード感の供給に貢献、そして、パーシップのドラムが演奏全体のリズム&ビートをしっかりと「締めて」いる。

ブルーノート・レーベルのアルバムの中でも、ジャズの即興演奏でありがちな「破綻」が全く無い。スリリングな演奏を好む向きには、ちょっと物足りないかも。しかし、フロント2管の抑制がほどよく効いたバリバリな吹きまくりと、バックのリズム隊の躍動感と疾走感。アーティステックな側面を強く感じる、素敵なハードバップ盤である。
 
 
 

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