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2021年1月26日 (火曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・87

Duke Jordan(デューク・ジョーダン)を聴き直している。今から40年ほど前、『Flight to Denmark』を聴いて以来、大好きなジャズ・ピアニストの1人である。故に、ジョーダンのリーダー作は結構、聴いてきたのだが、どうもデューク・ジョーダンの話題をこのブログに記事として載せていなかった様だ。これを機会に、順にジョーダンの好盤の記事をアップしていきたい。

ジョーダンのピアノは明らかに「哀愁」が漂う。ジャズってマイナーキーが多用されるのだから、誰が弾いたって「哀愁」が漂うでしょうが、と思われるのだが、これが違う。ジョーダンのピアノだけが突出して「哀愁」が漂うのだ。メジャー調の曲だって、ちょっとアップテンポの曲だって、なぜかそこはかとなく「哀愁」が漂うのだ。これが不思議。

Duke Jordan『Two Loves』(写真左)。1973年11月25日と12月2日、デンマーク、コペンハーゲンの「Sound Track」での録音。ちなみにパーソネルは、Duke Jordan (p) Mads Vinding (b) Ed Thigpen (ds)。あのピアノ・トリオ好盤『Flight to Denmark』と同じ日に録音されたもの。LP時代は全9曲、CDになって、ボートラが4曲追加されている。
 
 
Two-loves
 
 
ピアノ・トリオ好盤『Flight to Denmark』と同じ日に録音されたものとは言いながら、『Flight to Denmark』が、どっぷりブルージーで「哀愁」漂うバップなピアニストが北欧ジャズとの融合を果たした、耽美的で儚さ漂う「北欧のバップ」風だったのに対して、このアルバムは、元来のジョーダンの個性である「正統派バップ」風のアルバムになっている。

『Flight to Denmark』と比して、タッチがより明確で、演奏のテンポがアップしているので、演奏全体の雰囲気は明るくて、そこはかとなく「陽気」。タッチは変わらずリリカル。決してテクニックに走らず、ミッドテンポの判り易いアドリブ・フレーズは「流麗」そのもの、凄みすら感じさせる。でも、このアルバムでも全編に渡って、ジョーダンのピアノには「哀愁」がしっとりと漂っている。これが良い。

同じセッションの中で、『Flight to Denmark』風と『Two Loves』風に弾き分けるテクニックは凄いなあ、と改めて感じ入ってしまう。数少ない選ばれた音で、美しく哀愁感漂う旋律を紡ぎ出すパフォーマンスは、デューク・ジョーダンの真骨頂。『Flight to Denmark』を「ピアノ・トリオの代表的名盤」とするなら、この盤も「ピアノ・トリオの代表的名盤」でしょう。
 
 
 

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