フュージョン時代のジャケ惚れ盤
音源がCDからデジタル・リソースに急速に移行されつつある昨今。恐らく、マスターテープがデジタル化されて、そのデジタル・ソースが「音楽サイト」にダイレクトにアップされるのであろう、ネット上で「こんなアルバムが出てきたのか」と思わず唸るような、懐かしのアルバムに出会うことが多くなった。
O'Donel Levy『Time Has Changed』(写真左)。1977年の作品。NYでの録音。ちなみにパーソネルは、O'Donel Levy (g), David E. Smith (sax, fl), George Young (fl), Jimmy Wilson (tp), Robert Butta (p, syn), Marcel Turner (b), Robert Wyatt (ds), Jimmy Maelen (perc), Aleta Greene (vo)。フュージョン・ジャズらしく、スタジオ・ミュージシャン系のメンバーで固めている。
O'Donel Levy(オドネル・リーヴィー)。1945年生まれ。2016年に鬼籍に入っている。メリーランド州ボルチモア出身のリズム&ブルース、ファンク、ジャズのギタリスト。主な活動期間は1970年代。ソウル・ジャズからジャズ・ファンクの、どちらかと言えば、R&B系のフュージョン・ジャズ畑で活躍。風貌からして、ソウルフル&グルーヴ感満載。
この盤は、ジャズを聴き始めた1979年の冬頃、大学近くの「秘密の喫茶店」でジャケットを見て、思わず「ジャケ買い」ならぬ「ジャケ惚れ」。こういった類の「ソウル・ジャズからジャズ・ファンク」系のアルバムは、ほとんど我が国では扱われていなかったと記憶している。当時は外盤はなかなか入手が難しく、例の「秘密の喫茶店」で、一時、ヘビロテさせてもらった。
スカイハイ・プロダクション系のメロウ・シンセとコーラスが心地良い。メロウ&グルーヴ。メロウながらもカッチリとした作りの冒頭のソウルフル・チューン「Have You Heard」がこの盤のイメージを決定付けている。ホーンのイントロからして、レトロなフュージョンっぽさを感じさせる「ソフト&メロウ」なイメージが良い。続く「Have You Heard」は伸びの良いシンセの響きが心地良いメロウ・チューン。3曲目の疾走感溢れる「Love Will Never Die」も聴き応え十分。
いやはや、涙が出るほどに懐かしい盤に再会しました。この印象的なジャケットは一目見れば判る。当時、我が国で流行っていたフュージョン・ジャズの本流とはちょっと外れた「ソウル・ジャズからジャズ・ファンク」ですが、このR&B系のフュージョンが醸し出す「グルーヴ感」が半端ない。この盤ではライトでメロウなグルーヴ感が堪らない。いや〜久し振りに当時の「ジャケ惚れ」盤との再会でした。
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