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2020年12月24日 (木曜日)

プレスティッジ時代の最高傑作

プレスティッジ・レーベル時代のコルトレーンのリーダー作って、異なるセッションの寄せ集めであったり、他人名義にサイドマンとして参加した音源の再編成であったり、「訳あり」の盤が多いのだが、デビュー作の『Coltrane』とこの盤だけは違う。しっかりとコルトレーンのリーダー作であり、しっかりとコルトレーンのリーダーとしての「意志」が入っている。

John Coltrane『Soultrane』(写真左)。1958年2月7日の録音。ちなみにパーソネルは、John Coltrane (ts), Red Garland (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。レッド・ガーランドのピアノを核としたリズム・セクションをバックにした、コルトレーンのテナー一本、ワンホーン・カルテット編成である。

1958年の2月に録音して10月にはリリースされているので、プレスティッジ・レーベルとしては珍しい、コルトレーンのリーダー作の出し方である。しかも、1958年2月7日のセッションの演奏で固められ、曲順もしっかり吟味されている様に感じる。当時のコルトレーンのテナー・サックスの才能の全てが記録されていて、プレスティッジ時代のベスト的内容である。
 
 
Soultrane_20201224202301  
 
 
出だし冒頭のTadd Dameron作「Good Bait」が「良い」。コルトレーンの悠然としたテナーが「良い」。ロリンズとは異なる、ストレートでシュッとした大らかさが「良い」。続く「I Want to Talk About You」は、コルトレーンのバラード表現の完成形を聴く様だ。バックを締めるガーランド・トリオが、これまた良い味を出している。右手シングルトーン、左手ブロックコードのシンプルなガーランドのピアノがコルトレーンのテナーに実に合う。

LPのB面に回って「"You Say You Care」のストレートな吹き回し、「Theme for Ernie」のスローな吹き回しも絶妙。そして、ラストの「Russian Lullaby」で、コルトレーンの「シーツ・オブ・サウンド」が炸裂する。高速電光石火の「ロシアの子守唄」。高速でありながら、原曲の良きフレーズをしっかり浮き出させている「シーツ・オブ・サウンド」恐るべし、である。

このプレスティッジ時代のコルトレーンのリーダー作は「白眉の出来」。1958年2月7日時点のコルトレーンの最高のパフォーマンスがこの盤にしっかりと記録されている。曲の並びも良いし、シンプルなデザインのジャケットもプレスティッジとしては上の部類。このプレスティッジのコルトレーンは間違い無く「買い」である。
 
 
 

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