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2020年11月 1日 (日曜日)

ダンディズム溢れるルーさん

ルー・ドナルドソン(Lou Donaldson)のアルト・サックスがお気に入りである。愛称は「ルーさん」。このルーさん、僕がジャズを聴き始めた頃、1970年代後半の頃、我が国では全く人気の無い存在だったらしく、ルーさんのリーダー作はレコード屋で見たことがない。あろうことか、ジャズ盤紹介本にもジャズ雑誌のジャズ盤紹介にもその名前が出ることは無い。当時は「知る人ぞ知る」存在だったと思う。

僕がルーさんの存在を認識し、リーダー作を手にしたのは、1990年代、ブルーノート・レーベルのアルバムが紙ジャケで再発された時である。ブルーノート1500番台の再発の折に、やっと、CDショップにて、ルー・ドナルドソンの名前を認識した。そして、1500番台のルーさんのアルバムで、一番のお気に入りになったのが、この盤である。

Lou Donaldson『Wailing with Lou』(写真左)。1957年1月27日の録音。ブルーノートの1545番。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Donald Byrd (tp), Herman Foster (p), Peck Morrison (b), Art Taylor (ds)。もともと、ルーさんは気心知れた旧知のジャズマンをバックのリズム・セクションに選んでいるのだが、この盤では、ドラムだけ、当時のファースト・コールなドラマー、アート・テイラーを招いている。
 
 
Wailing-with-lou
 
 
フロントの相棒トランペッターのドナルド・バードと合わせて、恐らく、ブルーノートの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの希望を取り入れたのだろうが、これが成功している。気心知れたメンバーとのセッションは、和やかで安定した演奏なのだが、サプライズと変化とテンションに乏しく、何となく緩い、手慣れた感が見え隠れしてしまう。それがルーさんのリーダー作の良いところでもある。

が、この盤の制作では、プロデューサーのライオンがそこにメスを入れたと思われる。そんなライオンのプロデュースの賜であるこの盤のセッションは、良い意味で緊張感のあるインタープレイとアドリブ展開が素晴らしい。ファンキーで明るく流麗なルーさんのアルト・サックスが、2人の人気ジャズマンの刺激のお陰か、ダンディズム溢れる、力感豊かな表現を加味している。いつものルーさんよりも、幅の広い、奥行きの深い、情感溢れるバップなアルト・サックスが凄く魅力的。

白黒が基調のシンプルだがダンディズム溢れるジャケットもこの盤の雰囲気をダイレクトに伝えてくれる。ダンディズム溢れる、ファンキーで疾走感溢れるブリリアントなルーさんのアルト;サックス。ルーさんのアルト・サックス自体も、真鍮の震えも美しい、とても良い音で鳴っている。この盤、ルーさんの代表盤の一枚と言って良い。好盤です。
 
 
 

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