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2020年11月26日 (木曜日)

ルエケならではのジャズ・ギター

Lionel Loueke(リオーネル・ルエケ)。ベナン共和国の出身。ジャズ・ギタリスト兼ボーカリスト。1973年生まれなので、今年で47歳。ジャズで言うと「中堅ジャズマン」。1999年、バークリー音楽院に奨学生として入学。ハービー・ハンコックの秘蔵っ子としてメジャーな存在になり、初リーダー作は、2004年の『Incantation』。ルエケのギターは変幻自在。スキャットを交えた彼独特の奏法は唯一無二。

Lionel Loueke『HH』(写真左)。今年10月のリリース。リオーネル・ルエケの超個性的なソロ・ギター演奏集(一部多重録音あり)。タイトルの「HH」は、Herbie Hancockの頭文字か、若しくはHead Huntersの意味か。この盤は、丸々、師匠のハービー・ハンコックの楽曲をカヴァー、若しくは、彼に捧げたルエケのオリジナル曲で固められている。

ルエケのギターは「7弦ギター」。実にユニークな音がする。その7弦ギターで、ハービー・ハンコックの有名曲の馴染み深いリフを見事に表現している。リフを表現しつつ、その流れの中でアドリブを展開していく様は見事という他は無い。音色は流麗で流れようなものでは無い。弦に指を軽く叩き付けたり、指で弾いたり、躍動感溢れる独特のフレーズが個性的。
 
 
Hh_lionel-loueke  
 
 
ハービー・ハンコックの楽曲の選曲も良く、1曲目「Hang Up Your Hang Ups」、4曲目「Actual Proof」、6曲目「Butterfly」、8曲目「Watermelon Man」、11曲目「Rockit」などなど、ハンコックの曲に特徴をよく表した楽曲が選ばれている。そんなハンコックの楽曲をルエケのユニークなギターが、切れ味良いファンクネスを湛えた鋭いタッチで、新しい解釈を施していく。

ルエケのオリジナル曲もユニークだ。10曲目「Voyage Maiden」と13曲目「Homage to HH」の2曲がルエケのオリジナル曲。「Voyage Maiden」は、明らかにハンコックの名曲「Maiden Voyage(処女航海)」をもじったタイトルだろう。リズム&ビートは原曲からもろに引用されていて、途中、ボサノヴァの雰囲気が漂うユニークな展開。「裏メイデン・ヴォヤージュ」と形容して良いくらいの秀作だ。

数曲でスキャット&ヴォイスも披露しているが、「Homage to HH」では不思議な言語で唄っている。アフリカ南部のター語やナマ語、コサ語などに特徴的なクリック音(舌打ちに近い発音の子音)を用いているらしく、これもまた実にユニークな個性。全編に渡って、今までに聴いたことの無い、ルエケならではの「ジャズ・ギター」が聴ける。ソロ・ギター盤なので、彼の個性が心ゆくまで堪能出来る。
 
 
 

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