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2020年11月23日 (月曜日)

ジミー・スミスのポップ化の萌芽

ブルーノート・レーベル時代のジミー・スミスは、初期の頃は、それはそれは尖った、鬼気迫る、ど迫力のジャズ・オルガンを弾きまくっていた。これはこれで凄いんだけど、集中して聴けば聴くほど、体調の優れない時は正直言うとちょっと疲れる。ポップさが足らないのだ。

『The Sound Of Jimmy Smith』(写真左)。1957年2月11〜13日の録音。ブルーノートの1556番。11日のパーソネルは、Eddie McFadden (g), Jimmy Smith (org), Art Blakey (ds)。12〜13日は、Eddie McFadden (g), Jimmy Smith (org), Donald Bailey (ds)。この盤って『Jimmy Smith At The Organ, Vol.1&2』のセッションの残り曲を収録したものである。

この盤、面白いのは、『Jimmy Smith At The Organ, Vol. 1&2』と同一セッションの演奏なんだが、この『The Sound Of Jimmy Smith』は、『Jimmy Smith At The Organ, Vol.1&2』のアートとしてのジャズ・オルガンの究極のパフォーマンスとはちょっと雰囲気が異なるところ。ちょっとポップな雰囲気なのだ。
 
 
The-sound-of-jimmy-smith
 
  
ドラムにブレイキー、そして、ベイリーが担当する演奏は、『Jimmy Smith At The Organ, Vol.1&2』の延長線上にあるにはあるんだが、ちょっと雰囲気が異なる。少しだけ聴き易くポップなオルガン・ジャズなのだ。別枠のこの盤に収録した、アルフレッド・ライオンの気持ちが判る。逆にお蔵入りするには惜しい、充実した演奏である。

2曲目「The Fight」、4曲目「All The Things You Are」に至っては、当時では珍しい、ジャズ・オルガンのソロである。どちらも曲でも、ジミー・スミスは情感たっぷりに、ファンキーで耽美的なオルガンのフレーズを紡ぎ出していく。このソロは聴けば聴くほど「絶品」で、ジミー・スミスが卓越した能力を持つオルガニストであることを再認識する。

しかし、この盤のジャケットは何なんだろう。通信塔だろうか、何かを発信しているのだろうか、この盤の内容を踏まえて、このジャケット・デザインだけは訳が判らない。ブルーノートには珍しいことだ。ただ、この異質なジャケットのお陰で「損」をしている気の毒な盤ではあるが、内容的にはジミー・スミスのポップ化の第一歩を記した、意外と興味深い内容の盤ではある。
 
 
 

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