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2020年10月 4日 (日曜日)

ダイアナの「リピューマ追悼盤」

21世紀に入って、やっと、ジャズ・ボーカルを聴く様になった。もともとジャズを聴き始めた動機が、高校時代はプログレ小僧だった僕が、ロックに見切りをつけて、英語の歌詞なんて、どうせ何を唄っているのか良く判らないので、インスト中心の音楽が良い。ということでジャズに走ったので、ジャズについても「ボーカル」にはあまり触手が伸びなかった。

ジャズ・ボーカルについては、男性ボーカルはフランク・シナトラとメル・トーメ。基本的にこの2人がメイン。女性ボーカルについては、いろいろ聴くが、オールド・スタイルの歌手は苦手。1960年代以降のポップでクロスオーバーな女性歌手が好みで、ディーディーやリンカーン、バートンなどを良く聴く。そして、この人の盤もよく聴く。

Diana Krall『This Dream Of You』(写真左)。コンテンポラリーな女性ジャズ・ボーカルの代表格、ダイアナ・クラールの3年振りのアルバムになる。ちなみにこの盤は新録では無い。前作『Turn Up The Quiet』(2017年)と同時期に録音された未発表音源の中から、選りすぐった内容になっている。
 
 
This-dream-of-you-diana-krall  
 
 
Diana Krall (p, vo)をリーダーに、3つの編成でのパフォーマンスになる。1つは、John Clayton (b), Jeff Hamilton (ds), Anthony Wilson (g) とのクァルテットで録音したもの。もう1つは、Christian McBride (b) とRussell Malone (g) とのトリオ編成による録音。そして、3つ目は、Tony Garnier (b), Karriem Riggins (ds), Marc Ribot (g), Stuart Duncan (fiddle) というユニークな編成。

ダイアナ・クラールいわく、2017年3月に逝去した、ダイアナの才能を見出し、長年の制作パートナーである名匠トミー・リピューマとの思い出と対峙して、今回のアルバムを仕上げ、改めて音楽に向き合ったという。ダイアナ本人が特に「アウト・テイクには程遠くて、放置するにはもったいない」と感じていた2016年からのレコーディングからの選りすぐりである。どの曲も充実の内容。

とてもとても未発表音源を集めた盤とは思えない。この盤のダイアナの歌唱を聴いていると、リピューマのプロデュースが不可欠であると強く感じる。実にしっくりくるのだ。この盤は明らかに、ダイアナのリピューマに対するトリビュート。そして、この盤のクレジットには「ALL SONGS PRODUCED BY DIANA KRALL & TOMMY LIPUMA (2016-2017)」と書かれている。
 
 
 

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