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2020年9月 4日 (金曜日)

フリゼールの初リーダー作である

つい先日、4日前だったか、今週の月曜日、ビル・フリゼール(Bill Frisell)の新盤をご紹介した。で、そう言えば、ビル・フリゼールのリーダー作って、ちゃんとまとめて聴いた事があったっけ、と思い立った。気になったり、目に付いたりしたリーダー作は聴いてはいるが、初リーダー作から、体系立って聴いていないことに気がついた。

Bill Frisell『In Line』(写真)。1982年8月、ノルウェーはオスロ、Talent Studioでの録音。ECMレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Bill Frisell (g), Arild Andersen (b)。録音当時31歳、まだまだ若手ジャズ・ギタリストだった、ビル・フリゼールの初リーダー作。演奏内容としては、フリゼールのソロか、ベースとのデュオ。

フリゼールについて、初リーダー作から、体系立って聴くことにした。この盤はフリゼールの記念すべき初リーダー作。初リーダー作から「ソロ&デュオ」で攻めるとは、やっぱりどこか変わっている。というか、この盤を聴けば判るのだが、このフリゼールのギターについては、サスティンを効かせた、静かでしっとりした「揺らぎ+捻れ」のギターである。
 
 
In-line
 
 
加えて、ギターは一本ではない、複数のギターが幾層にも重なった多重録音のユニゾン&ハーモニー。このギター、どう聴いたって、従来のジャズ・ギターではない。そして、演奏の基本は「無調の即興演奏」。即興演奏という切り口でジャズと言えばジャズ。さすがECMレーベル。現代音楽風のニュー・ジャズとして、しっかりとECMレーベルの音としてまとめている。

素朴でシンプルなメロディーは、どこか米国のルーツ・ミュージックの雰囲気が漂う。カントリー風、そして、どこか米国の自然を感じさせてくれるネイチャーな響き。サスティンを効かせたエレギの音はどこか「パット・メセニー」を感じさせるが、パットはリズム&ビートをしっかりと踏まえるが、フリゼールは基本は「無調」。

しかし、フリーに染まることはない。時にフリーなフレーズも見え隠れするが、無調のメロディアスなフレーズがフリゼールの個性。穏やかで幽玄な音世界だが、フリゼールのギターの音には「芯」がしっかりあって、無調のフレーズがしっかりと浮かび上がる。淡々と滑らかなフレーズの塊の様なアルバムだが、フリゼールのギターの個性はしっかりと留めている。
 
 
 

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