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2020年8月17日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・183

このブログを始めたのが、2006年4月なので、運用を始めて、はや丸14年になる。ほぼ毎日の更新なので、のべ約4,800枚程度のアルバムをご紹介してきたことになる。その中でジャズ盤については、のべ約4,500枚程度をご紹介したことになる。しかも、基本的には同じアルバムを複数回に渡ってご紹介するのは、そんなに無いので、こうやって見てみると大変な数である。

それでも、ジャズ盤の好盤でご紹介が漏れている盤もまだまだ沢山ある。そもそもジャズ盤って、メジャー・デビューしたジャズマンのアルバムは、その内容レベルは基本的に高い。よって、毎月、世界レベルでメジャー・デビューしたジャズマンのアルバムって、数十枚は下らないだろうから、毎月毎月、数十枚の好盤が世界でリリースされていることになる。

年間に約500枚程度の好盤がリリースされていることになるのだから、毎日、好盤ご紹介のブログ記事を書いたからって、ネタが尽きることが無いし、そのリリース数には追いつかない。

Gerry Mulligan『Night Lights』(写真左)。1963年、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Gerry Mulligan (bs, p), Art Farmer (flh), Bob Brookmeyer (valve-tb), Jim Hall (g), Bill Crow (b), Dave Bailey (ds)。バリトン・サックスの名手であり、作編曲家としても活躍したジェリー・マリガンのリーダー作。知る人ぞ知る「大人のジャズ」の好盤である。
 
 
Night-light
 
 
ジェリー・マリガンは基本的には米国西海岸ジャズの範疇。トロンボーンのブルックマイヤーも同様で、この盤には西海岸ジャズの良い個性である「ほどよくアレンジされた、洒脱で小粋な、聴かせるジャズ」が満載。じっくり聴くも良し、何かをしながら聴くも良し、米国西海岸ジャズ志向の耳当たりの良い、それでいてテクニックに優れた上質のジャズがこの盤に溢れている。

タイトル通り、都会の夜の光を感じる、アーバンな雰囲気がとても素敵で落ち着いた「大人のジャズ」。冒頭のタイトル曲「Night Lights」がとても素敵だ。マリガンの弾くピアノの単音が静寂感を増幅する。録音年は1963年、ボサノバの人気曲「Morning Of The Carnival From 'Black Orpheus'(カーニバルの朝)」も、クールで小粋なアレンジが施されて好演。

そうそう、故・油井正一の「アスペクト・イン・ジャズ」のテーマ曲であった「Prelude In E Minor」もこの盤に入っている。この曲を聴いていると、故・油井正一さんの語る声が聞こえてきそうだ。

この盤はアルバム全体の演奏クオリティが高く、タイトルの「Night Lights」をテーマにした統一感が半端ない。マリガンの作曲家として、編曲家としての代表盤でしょう。深夜に近い「夜」に耳を傾けるのにピッタリの好盤。お勧めです。
 
 
 

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