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2020年7月22日 (水曜日)

楽しみなギタリストがまた1人

空から見たアングルの「海と島」。なんと夏らしい爽やかなジャケットではないか。シンプルなロゴタイプ。先週、ネットで見つけた「ジャケ買い」盤。なんか、このジャケットのイメージを見ていて、その盤の音が聴こえてきそうで、思わず「ポチッ」とな、である(笑)。まあジャケットのイメージは、どう見ても「昔ながらのコッテコテの純ジャズ」では無い。

Steve Cardenas Quartet『Blue Has A Range』(写真左)。今年今月のリリース。ちなみにパーソネルは、Steve Cardenas (g), Jon Cowherd (p), Ben Allison (b), Brian Blade (ds)。ギターのスティーヴ・カーディナスがリーダー。彼の初リーダー作。パーソネルを見れば、ドラムに「ブライアン・ブレイド」が。ブレイドがドラムを担当する盤に「駄盤」は無い。

リーダーの「スティーヴ・カーディナス」については、僕はその名を初めて知った。ちなみにネットの情報によると「ポール・モチアンのエレクトリック・ビバップ・バンドに加入し て頭角をあらわし、ジョーイ・バロン、チャーリー・ヘイデン、スティー ヴ・スワロウといった、数々の大御所バンドのメンバーとしても活躍」とあるが知らなかった。
 
 
Blue-has-a-range  
 
 
カーディナスのギターは「パット・メセニー」風。音が優しく丸く、ネイチャーな響きが特徴なんだが、カーディナスにあって、メセニーに顕著じゃないのが、ブルース感とゴスペル感。ジャジーな雰囲気やカントリーな雰囲気、アブストラクトな雰囲気はメセニーと同類なんだが、ファンクネスの度合いが、カーディナスの方が高い。メセニーのようでメセニーではないコンテンポラリー・ギター。

ブレイドのドラミングの変幻自在、硬軟自在、強弱自在はいつもながら、繊細とダイナミックが美しく同居したドラミングは見事。ジョン・カウハードのピアノは「ブライアン・ブレイドのフェローシップ」のピアノ。フォーク、ゴスペルを織り交ぜたピアノは、カーディナスのギターにぴったりとフィット。ベースのベン・アリソンはカーディナスの長年の共演者。

バックのリズム・セクションもとびきり「コンテンポラリー」である。どの曲も現代のコンテンポラリーな純ジャズを地で行く内容で、清々しく爽快感抜群。ところどころでアブストラクトに展開したり、モンクの様に音が飛んだりして、思わず「ハッ」とする。充実した内容のカーディナスの初リーダー作。楽しみなコンテンポラリーなギタリストがまた現れ出でた。
 
 
 

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