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2020年7月26日 (日曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・83

最近、音楽関係のサブスク・サイトについては、聴くことの出来るアルバムがかなり充実している。とりわけジャズについては、久しくCDリイシューされていない廃盤状態の音源についても、いつの間にかサブスク・サイトに音源がアップされていて、しかも音が良くなっていたりする。恐らく、サイトにアップする際のサンプリング周波数がハイレゾ志向に変更されているのだろう。

しかし、ジャズ盤の中には、以前から評価が高く、基本的なコレクション対象となる盤について、CD化はされているが、未だサブスク・サイトの何処にもアップされていない盤もある。こんな場合はやはりCDに頼らざるを得ず、まだまだCDの需要はある。例えば、この盤もLP時代からその内容について評価が高いのにも関わらず、今までCD化も数回しかされず、サブスク・サイトにはアップされていない盤である。

Eddie Costa『The House Of Blue Lights』(写真)。1959年1月29日、2月2日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Eddie Costa (p), Wendell Marshall (b), Paul Motian (ds)。リーダーのエディ・コスタについては、本来はヴァイブとピアノの「二刀流」なんだが、この盤ではピアノに徹している。

実はコスタが、この「ピアノ一本」に絞ったことが、この盤を「ピアノ・トリオの代表的名盤」に相応しい内容にしているのだ。
 
 
The-house-of-blue-lights
 
 
エディ・コスタのピアノは「かなり硬質」。右手はカンカンキンキンと硬質なタッチ。しかし、弾き回しは流麗。左手は叩き付ける様なコード弾き。しかも低音の使い方が「エグい」。全体的にそうとう「硬質」なピアノで、恐らく、ジャズ史上のピアニストの中で、硬質ピアノとしては最右翼ではないか。ビル・エヴァンスのピアノを限りなく硬質なタッチにして、ロマンティシズムを排除した限りなくストイックなピアノである。

このコスタのピアノが全編に渡って、最高のパフォーマンスを聴かせてくれる。とにかく左手の低音が冒頭から印象に残る。そして、どのピアノ・トリオの代表的名盤にもいえることだが、バックのリズム隊が良い。ウェンデル・マーシャルのベースが地味だが良い音出している。コスタの低音に負けない、コスタの低音に呼応するベースの重低音。コスタのピアノの低音が更に映える。

ポール・モチアンのドラミングの妙技も聴きもの。コスタの強烈個性のピアノに対して、的確なサポートを繰り出している。決して、コスタの個性を邪魔しない、しかし、的確にリズム&ビートを供給する。こういうリズム隊をバックにしているからこそ、コスタは安心して、自らの個性的なピアノに集中出来るのだろう。その良好な結果がこの盤に溢れている。

実はコスタは、1962年7月28日、ニューヨークのウエストサイド・ハイウェイで運転を誤って、31歳の若さで命を落としている。コスタの数少ないリーダー作の中でも、この盤はピカイチ。逆にコスタの個性が記録に残ったという点で、この盤があって良かった、と思っている。
 
 
 

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