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2020年5月12日 (火曜日)

ケイブルスのピアノを楽しむ

ステイホームの状態になって、はや2ヶ月になる。ステイホームなので、家にいることが多い。まとまった時間がとれるので、ネットをウロウロして、いろいろと今まで聴いたことのなかったジャズ盤を漁っている。これがまあ、結構あって、本当にジャズの裾野は広いなあ、と改めて感心している。

ジョージ・ケイブルスの名前が目に留まった。お気に入りのピアニストの一人である。初リーダー作が1975年と、純ジャズ不遇の時代に頭角を現したので、我が国では意外と人気が無い。それでも、リーダー作や、アート・ペッパー、ボビー・ハッチャーソン、バド・シャンク等との共演で、なかなか良い味を出していて、意外と隅に置けないピアニストである。

彼のピアノは、適度に硬質のタッチで、適度に多弁なインプロビゼーションが特徴。適度に硬質ではあるが、マッコイ・タイナーの様にガーンゴーンと叩く様な硬質さでは無い。「しなやかな硬質さ」と表現したら良いだろうか。そして、コルトレーンの十八番「シーツ・オブ・サウンドほど」多弁では無いが、モーダル・ジャズほど間を活用することは無い。
 
 
Looking-for-the-light  
 
 
George Cables『Looking for the Light』(写真左)。2003年1月27日、2月1日の録音。ちなみにパーソネルは、George Cables (p), Gary Bartz (ss, as), Peter Washington (b), Victor Lewis (ds)。基本はカルテット。一部、トリオ演奏とピアノソロが入っている。 エリック・サティの「Gymnopedie」とキャロル・キングの「Will You Still Love Me Tomorrow?」のカヴァーが目を引く。

ケイブルスの敬愛するジャズマンは「コルトレーンとタイナー」。レベルの高いモーダルな奏法は、この二人を真摯に追いかけた結果だろう。そして、敬愛する同業者であるピアニストは「アート・テイタム」。そう、彼のピアノの個性である「適度に硬質、適度に多弁」はテイタムが起源なのだ。そして、思索的で思慮深いアドリブ展開は、ケイブルスのオリジナル。聴いていて、安定感があり、耳当たりがとても良い。

ケイブルスのピアノはスインギーで思索的。とても落ち着いた雰囲気で、適度に硬質のタッチで、適度に多弁なインプロビゼーションを展開する。カルテット編成での、ゲイリー・バーツのサックスもモーダルで、良い雰囲気を醸し出している。アルバム・ジャケットだけが「味もしゃしゃらもない 」のが玉に瑕だが、内容的には、ケイブルスのピアノをじっくり楽しめる「隠れ好盤」。
 
 
 

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