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2020年3月 6日 (金曜日)

井上の7年振りのアコ・ジャズ盤

日本のジャズの演奏家については、ここ20年余り、なぜか女高男低である。将来有望な新人は女性ばかりで、最初は何となく嬉しかったが、ここまで女性ばかりが出てくると、「日本男子はどうした」と言いたくなる。楽器の演奏というのは意外と体力を使うので、生の音を出す、という点では男性の方が有利なんだが、将来有望な新人はほとんど女性。これって、意外と日本だけの特徴かも、と思いつつ、そんな有望な新人の行く末を見守っている。

井上銘『Our Platform』(写真左)。2020年2月のリリース。日本人「男性」ギタリストのリーダー盤。ちなみにパーソネルは、井上銘 (g), 魚返明未 (p), 若井俊也 (b), 柵木雄斗 (ds)。ピアノ・トリオをリズム・セクションに従えた、リーダーの井上のギターがフロントのカルテット構成。しかも、純日本のメンバー構成。日本のジャズもやるじゃないか。が、井上以外、どうにも馴染みが無い。もう少し、日本のジャズについて勉強する必要があるなあ。

さて、リーダーの井上とは如何なるギタリストか。ネットの情報を借りると「1991年5月生まれ。神奈川県川崎市出身。15才の頃にギターをはじめ、高校在学中にプロキャリアをスタート。 2011年10月EMI Music Japanよりメジャーデビューアルバム『ファースト・トレイン』を発表」とある。そうか、メジャーデビューしてもう8年以上か。僕はこのデビュー盤から、ずっと彼のギターを聴いてきた。
 
 
Our-platform-1  
 
 
今回の新盤を聴いて「いいギターを弾くようになったなあ」が第一印象。ほんと、良いギターである。冒頭から2曲、自作曲で伸び伸びと個性を反映したギターを弾きまくる。ジャズ・ギターとなると、古くは「ウエス・モンゴメリー」、新しくは「ジョージ・ベンソン」辺りの奏法を基本にしたりするのだが、井上のギターはウエスでもベンソンでも無い。はたまた、フュージョン・ジャズ系のギターでは無く、井上のギターの雰囲気は明らかに「純ジャズ」。本格的な純ジャズ志向のギターが清々しい。

純ジャズ志向のギターは、スタンダードやミュージシャンズ・チューンでその実力が遺憾なく発揮される。「You’re My Everything」「I Didn’t Know What Time It Was」などのスタンダード、ロン・カーターの「Eighty One」、スタンダードの美しい旋律を流麗に弾き上げ、ミュージシャンズ・チューンを個性的なモーダルなフレーズで弾きまくる。井上のギターは、シンプルで正統な、ポジティヴな響きが素敵なギター。ありきたりの賛辞で申し訳ないが、良い歳を重ねて、ギターの音に独特の拡がりと奥行きが出てきた。

資料によると「7年ぶりのアコースティック・ジャズ盤」とのこと。今回の内容からして、アコースティック・ジャズ志向、十分いける。特に、ロン・カーターの「Eighty One」などのミュージシャンズ・チューンへのチャレンジなど、どうだろうか。是非、聴いてみたい。
 
 
 

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