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2020年3月25日 (水曜日)

トミフラ「こんな盤あったんや」

長年、ジャズを聴いて、アルバムをコレクションして、ブログを書いていても、ジャズのレジェンド級のジャズマンについて、その存在を知らなかったり、聴き逃していたリーダー作が突然、出てきたりする。聴き逃しはまだ良いが、その存在を知らなかった、というのは、長年ジャズ者をやって来て、いやはや、まだまだ勉強不足ということを実感する。ジャズは意外と奥が深い。

Tommy Flanagan『Flanagan's Shenanigans』(写真左)。1993年4月2日の録音。パーソネルについては、Tommy Flanagan (p), Jesper Lundgaard (b), Lewis Nash (ds) のピアノ・トリオがメインで、Jesper Thilo (ts) が1〜4曲目まで、Henrik Bolberg Pedersen (tp), Steen Hansen, Vincent Nilsson (tb), Jan Zum Vohrde (as, fl), Uffe Markussen (ts, ss, b-cl), Flemming Madsen (bs, b-cl) が、1〜3曲目まで参加している。

リーダーのピアニスト、トミー・フラナガン(以下、トミフラと呼ぶ)が、デンマークのジャズバー賞を受賞した時に行ったライヴを収録した音源。ヤスパー・ルンゴー(b)とルイス・ナッシュ(ds)との味のある、職人芸的ピアノ・トリオの演奏をベースに、現地の優れものジャズメンが参加したノネット編成での、重厚でダイナミックで整然としたビッグバンドの様な演奏が冒頭から3曲、続く4曲目の「For Lena and Lennie」のみ、テナーのイェスパー・シロが参加したカルテット編成。
 
 
Flanagans-shenanigans  
 
 
5曲目以降、ラストの大団円「Tin Tin Deo」まで、トミフラのピアノ・トリオの演奏になる。まず、この盤、このピアノ・トリオ演奏の部分が秀逸である。トミフラのピアノが実に良い音している。もともと歯切れの良い、明確なタッチなんだが、この盤では、それに加えて、躍動感が際立つ。そして、流麗でジャジーで粋なアドリブ・フレーズ。そう、トミフラのアドリブ・フレーズは「粋」なのだ。聴いていて惚れ惚れする。

1曲目「Eclypso」から「Beyond the Bluebird」「Minor Mishap」の3曲は、ノネット編成の演奏なのだが、これが全て、トミフラの自作曲。こうやって、ビッグバンド風のアレンジで聴いてみて、トミフラの自作曲って良い曲なんだなあ、と再認識する。ノネット自体の演奏も、ビッグバンド風で迫力と疾走感があって、聴いていて清々しい気分になる。トミフラのピアノは、ノネットの中に入って伴奏に回った時、これまた「伴奏上手のトミフラ」の真価を発揮する。

ヤスパー・ルンゴー(b)とルイス・ナッシュ(ds)のサポートも見事。こんなトミフラ盤があったなんて、僕は今まで意識したことがなかった。トミフラは僕のお気に入りのピアニストの一人なので、彼のディスコグラフィーはしっかり確認していたのになあ。恐らく、1990年代のトリオ盤に注目するあまり、冒頭がノネット編成のライブ盤を見落としたと思われる。いやはや、サブスクの音楽サイトに感謝である。
 
 
 

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Never_giveup_4
 

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