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2020年3月13日 (金曜日)

この盤、パチモン盤では無い。

フュージョン・ジャズと言っても、後のスムース・ジャズの様に「ソフト&メロウ」を前面に押し出した、聴き心地重視のものより、純ジャズやR&B寄りの、ファンキーでグルーヴ感濃厚なものの方が好みである。バンドで言えば「スタッフ(Stuff)」や「クルセイダーズ(The Crusaders)」そして「ブレッカー・ブラザース(Brecker Brothers)」あたりが好みである。

Cornell Dupree『Saturday Night Fever』(写真左)。1977年の作品。ちなみにパーソネルは、Cornell Dupree (el-g), Buster Williams (b), Doug Wilson (ds), Mario E. Sprouse (key), Alex Foster (sax), Kiane Zawadi (tb), Earl Gardner (tp), Sally Rosoff (cello), Elliot Rosoff, Irving Spice (vln)。伝説のフュージョン・バンド「スタッフ」のギタリスト、コーネル・デュプリーのリーダー作になる。

実はこの盤、タイトルを見れば、僕達の世代の人達は直ぐに判ると思うが、当時のソウル・ヒットのギター・インスト・カヴァーを多数収録〜カヴァーした企画盤なのだ。なんせタイトルが「サタデー・ナイト・フィーバー」である。あのジョン・トラボルタの映画で有名な「それ」である。僕はこの盤については、端っから「パチモン」と決めてかかっていた。
 
 
Saturday-night-fever_20200313195201
 
 
これが、である。フュージョン・ファンクの味付け濃厚な、秀逸なカヴァーになっているのだから、やはり、アルバムっていうのは、聴かなければ「判らない」(笑)。「パチモン」カヴァーとして危惧したのは「Stayin' Alive(Saturday Night Feverのテーマ曲)」「Slip Slidin' Away(Simon&Garfunkelのヒット曲)」そして「It's So Easy(Linda Ronstadtのヒット曲)」。この曲のタイトル見れば、フュージョン・ジャズの味付けのイージーリスニングか、って思いますよね。

が、これがそうはならない。コーネル・デュプリーの「ファンクネス濃厚でグルーヴ感溢れる」エレギのノリで、原曲の良いフレーズをファンキーに崩して、原曲のイメージを仄かに感じる位にデフォルメしている。このデュプリーのデフォルメが実に絶妙なのだ。これは譜面に書けるものではない。デュプリーの天性の「どファンキーなノリ」の成せる技である。「Slip Slidin' Away」なんて原曲のイメージはほとんど崩されているし、「It's So Easy」は力業での崩しで思わず納得。それでも原曲のフレーズはちゃんと残っているのだから隅に置けない。

この盤、「パチモン」盤だなんてとんでもない。コーネル・デュプリーの「ファンクネス濃厚でグルーヴ感溢れる」エレギを体感するのに、また、コーネル・デュプリーの「どファンキーなノリ」による崩し方を体感するのに適した盤だと思う。一部、弦が入ってポップなアレンジも見え隠れするが、コーネル・デュプリーのファンキーなエレギが入ってきたら、途端にそこは「ファンキーでグルーヴ感濃厚」なフュージョン・ファンクの音世界。素敵です。
 
 
 

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