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2020年2月 6日 (木曜日)

真摯な演奏、真摯な録音です。

最近、昔聴いた懐かしい盤がリイシューされていて楽しい。日本人ジャズの往年の好盤がリイシューされている。僕がジャズを本格的に聴き始めた頃、1970年代後半の日本人ジャズ盤が懐かしい。こうやって聴き直してみると、良い盤が多かったんやなあ、と感心する。1970年代後半と言えば、フュージョン・ジャズ全盛の時代。そんな時代に、硬派で真摯な純ジャズの好盤が多々リリースされていたとは、日本のジャズ・レーベルも捨てたもんじゃない。

八城一夫『SIDE by SIDE』(写真左)。1974年2月20日、1974年3月8日の録音。ちなみにパーソネルは、八城一夫 (p), 潮先 郁男 (g), 原田 政長 (b), 五十嵐武要 (ds)。ピアノの名器「ベーゼンドルファー」と「スタインウェイ」との聴き比べの企画盤。A面をベーゼンドルファー、B面をスタインウェイで収録されている。名器と呼ばれるピアノの違いによる聴き較べが出来るという趣向。

懐かしいなあ。僕はこの盤を1980年、大学近くの例の「秘密の喫茶店」で聴かせて貰った。「ベーゼンドルファー」と「スタインウェイ」の音の違いが明確に分かるので、とにかく面白くて、何度もリクエストしたことを覚えている。自分でもピアノは弾くので、ピアノによって音が違うのは理解していたが、名器と呼ばれるピアノでもこんなにも音が違うんだ、とちょっとビックリした。
 
 
Side-by-side
 
 
さて、ピアニストの八城一夫は、明確で硬質なタッチが清々しい。日本人ジャズであるが故の、ファンクネスが希薄、端正で素性の良いピアノの音が特徴で、ピュアで自然な音でスイングする。日本人ジャズ・ピアニストに共通の個性が既にこの時代に現れていたことに、ちょっと驚く。1974年の録音であることを知らなければ、現代の、今の時代の日本人ジャズ・ピアニストのリーダー盤と紹介されても、すんなり納得する様な音である。

選曲もジャズ者にとって楽しいものになっている。取り上げられているのはどれもスタンダードの名曲。ムーディーな雰囲気が素敵な「Stardust」「Manhattan」、スイング感が心地良い「St. Thomas」「Stella by Starlight」、雰囲気のある「Love Letters」「Come Rain Come Shine」等々、スタンダードの名曲が良い雰囲気でアレンジされて、聴き応えがある。聴いていて、思わず口元が緩む。

1970年代、高級オーディオ評論家、菅野沖彦氏が録音された作品。40年ぶりくらいで聴き直した盤であるが、とにかく音が良い。スッキリとシンプルな音が素敵な録音である。楽器の音が素直にすんなり良く判る。変に音に個性が着いていないところが僕は気に入った。純ジャズには良い録音で、こういう音もありやな、と説得力のある録音である。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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