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2020年2月 8日 (土曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・78

ジャズ盤蒐集〜リスニングの楽しみ。過去の好盤のリイシューも楽しいが、やはり、今の新しいジャズ盤に耳を傾けるのも楽しい。今の新しいジャズに耳を傾けるということは「ジャズの今」を感じること。新盤で今を感じて、リイシューで過去を感じて、ジャズという音楽ジャンルの奥深さと歴史を理解する。ジャズ者の我々とっては、とても大切なことだと思っている。

Marc Copland Trio『And I Love Her』(写真左)。昨年10月のリリース。ちなみに、トリオを構成するのは、Marc Copland (p), Drew Gress (b), Joey Baron (ds)。リーダーのピアニスト、マーク・コープランドは、米国フィラデルフィア出身、1948年生まれなので、録音当時で71歳。大ベテランのジャズ・ピアニスト。

大ベテランのジャズ・ピアニストであり、リーダー作も1988年の初リーダー作以来、毎年1枚以上のペースで相当数を数える。いわゆる人気ピアニストであり、年齢的にもレジェンド・クラスであるにも関わらず、日本ではあまり名は知られていない。恐らく、日本のレコード会社にとって、あまり馴染みの無い海外レーベルからのリリースに偏っていたからでは無いか、と思っている。それにしても、そのキャリアに比して、あまりに日本では馴染みの無いピアニストである。
 
 
And-i-love-her-1  
 
 
マーク・コープランドのピアノと言えば「過剰なくらいに繊細でクール、耽美的表現の極致」が特徴。バップやファンキー、ソウルとは全く無縁。ファンクネスもほとんど感じ無い。例えば、ビル・エヴァンスの耽美的表現をさらに推し進めた、耽美的でクールで静的なピアノ。ダイナミックな展開は全く無い。まるで「カラフルで深遠な」墨絵を見る様な音世界。

冒頭の「Afro Blue」から、この「カラフルで深遠な」墨絵を見るような音世界が全開である。グレスのベースとバロンのドラムも、そんなコープランドのピアノにぴったりと寄り添うような、絶妙なサポートを聴かせてくれる。そして、タイトル曲、レノン&マッカートニーの「And I Love Her」が絶品。コープランドの耽美的なピアノがぴったりと填まる。原曲のフレーズの美しさを耽美的なピアノで、より明確に深遠に聴かせてくれる。

コープランドのピアノの音世界は、この「過剰なくらいに繊細でクール、耽美的表現の極致」に徹底されている。これが素晴らしい。時には、バップやファンキーに展開して欲しくもなるのだが、ここまで徹底していると、これはこれで「このままでもありやなあ」と思うから面白い。他のピアニストには無い「独創的な音世界」。これもジャズ・ピアノである。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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