« 正月のジャズ・メッセンジャーズ | トップページ | 新しい響きが詰まったエレジャズ »

2020年1月 4日 (土曜日)

正月のモダン・ジャズ・カルテット

正月のジャズの思い出と言えば、The Modern Jazz Quartet(以下MJQと略)が浮かぶ。何故なら、確か、1982年の正月に、再結成時の武道館ライヴをNHKがFM放送でオンエアしていて、それを一人じっくりと聴き込んだ記憶があるからである。1974年に解散したMJQが、まさか再結成されるとは思っていなかったので、このオンエアはとても楽しみにしていた。CDでリイシューされるまで、エアチェックしたカセットを大事に聴いていた。

The Modern Jazz Quartet『Reunion at Budokan 1981』(写真左)。1981年10月19~20日。日本武道館にてライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Milt Jackson (vib), John Lewis (p), Percy Heath (b), Kenny Clarke (ds)。Pabloレーベルからのリリース。当時流行のデジタル録音でマスターの音質が優れている。LP時代からCDでのリイシューまで、音質はとても良い。

MJQのライヴ盤は多いが、この盤はデジタル録音であるが故に音がとても良い。再結成して直ぐのライヴ録音なので、メンバーの演奏も気合いが入っており、バンド全体の演奏も適度な緊張感が溢れていて心地良い。そんなMJQのメンバーそれぞれの職人芸的な演奏のニュアンスがしっかりと聴いて取れるので、MJQのライブ盤の中では、この盤が一番、CDプレイヤーのトレイに乗った回数が多い。
 
 
Reunion-at-budokan-1981  
 
 
収録された曲名を見ても、彼らの十八番の曲がズラリと並んでいて、他のライヴ盤での演奏と聴き比べ出来るのも良い。「Softly, As in a Morning Sunrise」は武道館のライヴ公演の最初に演奏された曲であるが、この曲の前奏がFMで流れた時、なんだか感動したのを覚えている。伝説のジャズ・グループが再結成されて、リアルタイムでその演奏を聴くことが出来る。これって凄いことだなあ、と感動した。

正月のジャズの印象的な出来事として、私にとって思い出深いライヴ録音である。そう言えば、当時、FM放送でのオンエア(1982年の正月スペシャルでノーカットのFM放送、LP/CDより4曲多い)から始まって、編集版でのNHK総合での放送、そして、ノーカットのレーザー・ディスクとビデオ・カセットでの発売と様々な媒体でこの再結成ライヴはリリースされた。やはり、MJQの再結成って、ジャズ界にとって一大事件だったんですね。

ということで、久々にMJQのアルバムを聴き直してみたくなった。当ブログで記事としてアップされていないアルバムを中心に、加えて、双頭リーダーである、ジョン・ルイスとミルト・ジャクソンのソロ・アルバムを聴き直していく予定。これは、というアルバムに出会った、当ブログの記事として、その感想をアップしていくので、乞うご期待。
 
 
 
東日本大震災から8年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« 正月のジャズ・メッセンジャーズ | トップページ | 新しい響きが詰まったエレジャズ »

コメント

本年2020/1月4日、MJQ1981のNHKFM放送についてアップされていますが、当方もそのときのエアチェックをCDに残しています。最近古い資料の整理で聴き直しているのですが、市販CDに収録されていない曲があります。これが当時横浜、金沢で行われた他のコンサートの曲なのか、CDにない放送された4曲なのか分かりますでしょうか?手がかりは、MJのアナウンスをはさんで、Reunion Blues、Maestro E.K.Eが演奏されています。
なお、この順で収録されているレコードを調べてみたのですが、見当たりません。

コロナ感染でややこしい当節ですが、時間ができれば返信お願いします。
福田

福田さん、はじめまして。コメントありがとうございます。松和のマスターです。
  
さて、お問い合わせの件、当方、エアチェックしたカセットが紛失し、収録曲の全貌が判らなかったので、ネットで調べたところ、Pablo Recordsより『Reunion at Budokan 1981』としてリリースされたCD音源と比べて、NHK-FMでの放送の方が、「Summertime」「Montreux Mist」「Confirmation 」「'Round Midnight」の4曲が多く収録されているようです。
 
ということで、宜しくお願いします。

有り難うございました。
当方もネット検索をしましたが、CD化された曲目も2日間の抜粋のようです。
なので、曲順が違うのかもしれません。
youtube もどちらの日か分からないですね。
また何か分かればよろしくです。

ふくだ

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 正月のジャズ・メッセンジャーズ | トップページ | 新しい響きが詰まったエレジャズ »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー