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2020年1月13日 (月曜日)

リラックスした演奏が魅力です

ケニー・ドリューは、1960年の『Undercurrent』以降、リーダー作が途絶えたが、1973年の『Duo』を SteepleChaseレコードからリリースしてカムバック。以降、SteepleChaseレコードの諸作をメインに1970年代は絶好調。1970年代のドリューは、デンマークのコペンハーゲンでの録音をメインに欧州でプレイしていて、欧州出身のメンバーには希薄な、濃厚なファンクネス漂うピアノ・タッチに人気があった、とのこと。

Kenny Drew『In Concert』(写真左)。1977年2月3日、西ドイツでのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Drew (p), Philip Catherine (g), Niels-Henning Ørsted Pedersen (b)。この盤は珍しい「ドラムレス」のギター・トリオ盤。ドラムの代わりにギターが入ってのトリオ編成。初期の頃のピアノ・トリオの編成は、この「ピアノ + ギター + ベース」だったそうだ。

SteepleChaseレコードのドリューのトリオ盤はどれも内容が良い。このトリオ盤はギターとのトリオ盤であるが、内容はバッチリである。ファンクネス漂う上質のハードバップ・ピアノでガンガン弾きまくっている。ドリューのピアノのフレーズは基本的に典雅なので、ガンガン弾いても耳につかない。タッチは硬質で明快、ドライブ感も豊かで、典型的なバップ・ピアノである。
 
 
In-concert-kenny-drew
 
 
この盤はドラムが無く、ギターに変わっている分、ピアノとベースのアドリブ・フレーズが聴き取り易く、細かいニュアンスまで耳が届く、という利点がある。ダイナミズムと音のメリハリに欠ける面はあるが、ピアノが典雅なドリューであり、ベースが骨太でテクニック豊かなペデルセンであることを考えると、意外とこの「ピアノ + ギター + ベース」は彼らにとって、良いフォーマットではと思うのだ。

フィリップ・カテリーンのギターが良い。1942年生まれのベルギーのギタリストらしいが、欧州らしい、ファンクネス希薄でスインギーな硬質ギターが良い感じ。典雅で明快なタッチのドリューのピアノと、鋼の様なしなりの良い硬質なペデルセンのウォーキング・ベースとの相性も良い。3者とも、スインギーな演奏が身上ゆえ、ノリの良い展開がこの盤を魅力的なものにしている。

ペデルセンの硬質でブンブン唸るウォーキング・ベースが強烈で、ギターのストロークとピアノの左手と合わせて、演奏全体のリズム&ビートは十分に供給されているので、この3者についてはドラムが不要でも問題無いのだろう。我が国ではほとんど紹介されることのない盤だが(僕は見たことが無い)、リラックスした演奏が魅力の「隠れ好盤」。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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