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2020年1月20日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・158

ジャズは即興演奏を旨とするところが特徴。コード進行やモードの基音をベースに自由にアドリブを展開する。その良し悪しがジャズ演奏としての良し悪しになる。また、ジャズは演奏形態も基本的に自由。どういう楽器を組み合わせても、コード進行やモード奏法などの「音楽演奏としての決め事」をベースにした即興演奏が展開されれば「ジャズ」である。

ジャズを聴き続けていると、楽器の組合せで「今までに出くわしたことのない」ものにたまに出会う。その組合せについては、演奏を聴いてみて「これはアカンやろ」と眉をひそめるものもあれば、「なるほど、こういう組合せはアリやなあ」と感心するものもある。即興演奏の妙を楽しむこともジャズ鑑賞の醍醐味であるが、楽器の組合せの妙を楽しむのもジャズ鑑賞の醍醐味である。

『World Trio』(写真左)。パーソネルは、Kevin Eubanks (ac-g), Dave Holland (b), Mino Cinelu (perc)。トリオと銘打っているので、ピアノ・トリオかな、と聴き始めたら、ん?、ピアノの音がしない。加えて、ドラムの音もしない。ずっと聴き続けていて、アコースティック・ギターとベースとパーカッションだ、と判る。僕はこんな組合せのトリオ演奏に初めて出会った。
 
 
World-trio
 
 
ケヴィン・ユーバンクス(ac-g)、デイヴ・ホランド(b)、ミノ・シネル(perc)によるトリオ。「World Trio」というタイトルは、米国出身のユーバンクス、イングランド出身のホランド、カリビアンの血を引くフランス出身のシネルという、ワールドワイドな出身者で編成されたトリオであることによる。確かに、米国ジャズの音でもなく、欧州ジャズの音でも無い。実にユニークな、唯一無二な、この楽器の構成ならではの音がする。

3人の演奏のバランスが均等で、スリリングで切れ味の良いインタープレイが素晴らしい。ユーバンクスはアコースティック・ギター(アコギ)のみで、歯切れの良い、メロディアスなフレーズを連発する。ホランドのヘヴィーでタイトなアコースティック・ベース(アコベ)が演奏の底をグッと締める。そして、シネルのパーカッションがこのトリオ演奏の肝で、野趣溢れる、ワールドミュージック風の、緩急自在、硬軟自在なリズム&ビートを供給する。

アコギ&アコベの音は欧米な雰囲気、パーカッションはアフリカン・ネイティブな雰囲気。この2つの音世界が融合して、今までに聴いた事のない、ジャズの起源を聴く様な、切れ味良くメロディアスな即興の旋律と、パーカッシヴな野趣溢れるリズムと、演奏の底(ベース)をガッチリと支えるビート。これらが三位一体となって、スリリングなインタープレイを繰り広げる。実に印象的でユニークなトリオ演奏である。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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