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2020年1月の記事

2020年1月31日 (金曜日)

ディー・ディーのソウルフルな好盤

僕はジャズ・ボーカルに疎い。ジャズを聴き始めた時、ジャズはインストルメンタルに限ると思った。なぜなら、男性ボーカルにせよ、女性ボーカルにせよ、70年代ロック&ポップスにも、優れたボーカリストが多々存在していた。何も、ジャズでボーカルを聴かなくても、70年代ロック&ポップスの世界のボーカルで、十分に満足出来る。よって、20世紀中は、ジャズ・ボーカルはほとんど聴かなかった。

ジャズ・ボーカルを聴き始めたのは、21世紀に入ってからである。それも、正統なオーソドックスなジャズ・ボーカルは基本的に苦手で、フュージョン・ジャズ系のボーカル、特にジャズとR&Bとか、ジャズとボサノバとかの融合(フュージョン)の範疇でのボーカル盤がお気に入りになった。硬派なジャズ・ボーカル者の方々からすると、完全に「異端」な聴き方である。申し訳ない。

『Dee Dee Bridgewater (1976 album)』(写真左)。1976年の作品。米国はメンフィス出身のコンテンポラリーな女性ジャズ・ボーカリストである、Dee Dee Bridgewater(ディー・ディー・ブリッジウォーター、以降「ディーディー」)の2nd.盤。バックバンドには、フュージョン・ジャズ畑の名うての猛者どもが、ずらりと控えている。そう、この女性ボーカル盤、僕の大好きな「フュージョン・ジャズ系のボーカル」である。
 
 
Dee-dee-bridgewater-1976
 
 
冒頭から躍動感溢れるディスコ系のリズムに乗った「My Prayer」で一発、かまされます。3曲目の「It Ain't Easy」アラン・トゥーサンの作品。Muscle Shoals Sound Studios(アラバマ州)での録音で、米国南部の雰囲気がプンプン漂います。7曲目の「Every Man Wants Another Man's Woman」も南部録音で、アーシーな雰囲気濃厚。この南部録音の曲でのディーディーの歌唱は実にソウルフル。

一方、L.A.録音の曲も聴きどころ満載で、フュージョン・ジャズ畑の名うての猛者ども、セッション・ギタリストでも超一流のワー・ワー・ワトソン、レイ・パーカーJr、デビッド・T・ウォーカーが大活躍。西海岸フュージョン・ジャズの洒脱で小粋で適度にラフな雰囲気が堪らない。当時流行のAOR風のソウルフルなディーディーの歌唱が格好良い。

実は、この盤、ジャズを聴き始めた頃、1980年に聴いている。その頃から、この盤の持つ「フュージョン・ジャズ系のボーカル」の雰囲気がお気に入り。ジャンルレスな、ジャジーでソウルフルな正統派ボーカル。彼女のボーカルは、説得力があって心に響く様な、今で言う「スピリチュアル・ジャズ」な要素が魅力。この盤でのディーディーは、「フュージョン・ジャズ系のボーカル」の中でも、ジャズとR&Bの融合の範疇のボーカルで、僕にとっては殊の外、お気に入りである。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2020年1月30日 (木曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・74

毎月毎月、ジャズのアルバムが沢山リリースされるもんだ、と感心している。特に世界レベルで見てみると、かなりの数になる。ジャズがポップス音楽のメインから滑り落ち、マニアックでマイナーな存在になって久しいが、これだけの数のアルバムがリリースされるなんて、そんなにジャズにリスナーからの需要があるのかなあ、と半信半疑になっている。

しかし、ジャズ盤コレクターとしては、多くの新盤のジャケットを眺めているだけでも楽しい。喜ばしいことである。最近では、その新盤のリーダーの名前を見て、知らない名前の場合、まずジャケットを見てピンときたら、パーソネルを確認する。そして、そのパーソネルの中に、僕のお気に入りのジャズマンがいれば、必ず、その盤は聴く。で、今回はこの新盤である。

Jon Cowherd『Gateway』(写真左)。2019年12月のリリース。ちなみにパーソネルは、Jon Cowherd (p), Steve Cardenas (g), Tony Scherr (b), Brian Blade (ds)。カサンドラ・ウィルソン、ネイト・スミス、、ジョン・パティトゥッチとの共演のほか、作曲家・プロデューサーとしても評価の高い、とネットの記事にあるが、僕は、リーダーのピアニスト、ジョン・カウハードを知らない。
 
 
Gateway-1  
 
 
しかし、パーソネルを見渡すと、ドラムにブライアン・ブレイドがいるではないか。これは「買い」である。僕はブレイドのドラムが大好き。で、まずは冒頭のタイトル曲「Gateway」を聴く。躍動感豊かで壮大な音の広がりが魅力の音作り。エレギの音はファンクネス皆無、伸びの良い印象的な音色が印象的で、米国の大地の風景を見ている様な、フォーキーでネイチャーな音世界が実に良い。

ブレイドのドラミングがこの「ネイチャー・ジャズ」なサウンドに躍動感を与えているのだ。そして、リーダーの買うハードのピアノが、硬質でクリスタルな響きと流れる様なフレーズが「ネイチャー・ジャズ」なサウンドに拡がりを与えている。そして、ベースがしっかりとグループサウンドの底を押さえて、重心の低い、座りの良いモード・ジャズを支える。

この盤の特徴は、全編に渡った、米国の大地や大自然の風景を見ている様な、印象的でフォーキーでネイチャーな音世界。僕は以前より勝手に「ネイチャー・ジャズ」と呼ぶ。そんな音がギッシリ詰まった好盤。ジャケットを見れば、まさにその音の特徴にピッタリなイメージのジャケ写。ジャケット良し、パーソネル良し。そして、聴いてみると、音楽喫茶の昼下がりにピッタリの「良質のネーチャー・ジャズ」。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2020年1月29日 (水曜日)

ジャズ喫茶で流したい・159

この盤を何気なく聴き始めて「あぁ、これは良いテナー・サックスだなあ」と耳を傾けつつ、この盤はなかなかの好盤ではないか、と推察する。さて、これは誰のリーダー作か。演奏の雰囲気から、テナー・サックス奏者がリーダーであることは何となく判る。とにかく良い音で鳴るテナーだ。誰だろう。ジャケットを見ると「Grant Stewart(グラント・スチュワート)」。

そして、双頭リーダー的位置づけで「Fabio Miano(ファビオ・ミアノ)」。スペインのピアニストである。グラント・スチュワートとファビオ・ミアノの双頭名義のアルバムである。そして、その片割れ、グラント・スチュワートについては、「エリック・アレキサンダーと並ぶ正統派テナーの雄」とネットの説明にある。別の説明書きには「国際的に有名」と。が、僕はこのテナー・マンを知らなかった。エリックは日本では有名なんだけどね〜。

Grant Stewart & Fabio Miano『Namely You』(写真左)。2019年1月のリリース。ちなみにパーソネルは、Grant Stewart (ts), Fabio Miano (p), Clement Daldosso (b), Bernd Reiter (ds)。グラント・スチュワートのテナーがワンホーンのカルテット編成。リズム・セクションは、スペインのピアニスト、ファビオ・ミアノのトリオである。
 

Namely-you

 
癖がなく、明朗にブラスの響きが芳しいテナーである。ほんと良い音で鳴っている。これだけでも聴きものである。加えて流麗。ネオ・ハードバップなフレーズの展開。アブストラクト&フリーとは全く無縁。聴いていて惚れ惚れする。テクニックも優秀、ブロウがス〜ッという感じでストレートに伸びる。タンキングについても癖が無い。とにかくサックスの音が「綺麗」。

癖が無く、音が綺麗な分、アルバムとして聴くには選曲が重要になるのだが、「ネイムリー・ユー」「ローラ」「いそしぎ」などの、テナー・サックスの音が映えるスタンダードや、コルトレーンの「ストレイト・ストリート」やコールマンの「アムステルダム・アフターダーク」など、テナーの音とフレーズ作りを知り尽くしたテナーマンの名曲が選曲されている。これがこの盤の要。

バックを支えるファビオ・ミアノのトリオも、癖がなく、正統なネオ・ハードバップな雰囲気。グラント・スチュワートのテナーには最適なリズム・セクションである。

トリオを構成する3人とも僕は「初見」である。しかし、この盤の内容は、ネオ・ハードバップの好盤として十分に評価出来るもの。なぜ、この盤のパーソネルの面々は日本では全くのマイナーなのか。この盤も意外とマイナーな扱い。どうにも理解出来ないなあ。とにかく、この盤「好盤」です。
 
 
 
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2020年1月28日 (火曜日)

この日本人ベーシスト、良い。

最近、日本人ジャズの好盤が結構出ている。そんな好盤のリーダーの名前を見渡していて「あれ、この人の名前、知らんなあ」ということが、ままある。この人もそんな一人。須川 崇志(すがわ たかし)。日本人ベーシストである。1982年2月生まれ、群馬県伊勢崎市出身。バークリー音楽大学卒。今年で38歳。ジャズマンとして、ベテランの域に入りつつある年齢である。

しかし、僕はこのベーシストを知らなかった。申し訳ない。バークリー卒業後、2006年夏に自己のトリオを結成するほか、多国籍即興バンド“Bim Clatox”の一員などで豪・仏・中米に来訪。2007年に拠点をニューヨークへ。スイスのモントルージャズフェスティバルや多くのミュージシャンとセッションを重ねたのち、2008年9月に帰国。と資料にあるが、印象に全く無い。

Takashi Sugawa Banksia Trio『Time Remembered』(写真左)。ちなみにパーソネルは、須川 崇志 (b), 林 正樹 (p), 石若 駿 (ds)。そんなベーシスト須川が、今年、リーダー盤をリリースした。今年1月のリリース。リリースしたてホヤホヤである。内容的には、実にオーソドックスな「メインストリーム・ジャズ」。いわゆる現代のネオ・ハードバップである。
 
 
Time-remembered-banksia  
 
 
演奏全体の印象として「切れ味が良い」「透明感のある響き」「耽美的かつ適度な躍動感」。日本人ピアノ・トリオとして、確かな個性を持ったパフォーマンスである。日本人ジャズマンの演奏なので、ファンクネスはほぼ皆無。乾いた硬質のオフビートが、独特の「ジャズ感」を増幅させている。典型的な「日本人ジャズ」の良いところが、このトリオ演奏に詰まっている、と感じる。

そんな中、須川のベースの音が実に良い。ソリッドで躍動感があり、硬質で弾力のあるブンブン唸るベース。雰囲気的には、レイ・ブラウンやエディ・ゴメスの様な、バッキングにも長け、ソロを取ればフロント楽器顔負けのソロを取る。ベース音は旋律が明確に浮かび上がる、ウォーキング・ベースは躍動感よろしくフロント楽器をグイグイと鼓舞する。とってもイメージの良いベースである。

ベーシストがリーダーの盤。ジャズ演奏の中での理想的なベースの役割、ベースの音色、そしてそのテクニックを、グループ・サウンズを通じて演出されている。ジャズ演奏におけるベースの役割の明確化と理想的なベースの演奏モデルの提示。本来のベーシストがリーダーを張る、リーダー作のあるべき姿の1つであろう。加えて、ベーシストが弾くベースの音がとっても魅力的。ベースって格好良いと思わせてくれる好盤である。
 
 
 
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2020年1月27日 (月曜日)

新しいヴァイブ奏者の出現である

ジャズのヴァイブ(ヴィブラフォン)は絶滅種だと思っていた。ミルト・ジャクソンから始まり、ゲイリー・バートンとボビー・ハッチャーソンが継ぎ、ロイ・エアーズ、マイク・マイニエリが出現し、もうこれで終わりだ、と思っていた。我が国では、平岡精二、増田一郎が有名だが、新しい有望なヴァイブ奏者は現れ出でてはいない。

まあ、マイナーで扱いづらい楽器ではあるからね〜、と思っていたら、なんと、新しい有望なヴァイブ奏者が現れ出でたのである。ジョエル・ロス(Joel Ross)。名門ブルーノート・レコードからデビューした若き天才ヴィブラフォン奏者。シカゴ生まれ、現在はNYブルックリンをベースに活動。トレードマークのドレッドヘアー、スタイリッシュなファッション。現代の若きジャズマン。

Joel Ross『Kingmaker』(写真左)。ジョエル・ロスのデビュー・アルバム。2019年5月のリリース。ちなみにパーソネルは、Joel Ross (vib), Immanuel Wilkins (as), Benjamin Tiberio (b), Jeremy Dutton (ds), Jeremy Corren (p)。ヴィブラフォンとアルト・サックス、対照的な音色のフロント2楽器のクインテット構成。ジョエル・ロスをはじめ、このクインテットのメンバーについては全く知らない。
 
 
Kingmaker-joel-ross  
 
 
全員、初めて出会ったメンバーである。まず、ジョエル・ロスのヴァイヴが個性的。今までの歴代のヴァイブ奏者の良いところを全て融合した、新しいヴァイブの響きとフレーズ。奇をてらったり、アブストラクトに走ったりすることは全く無い。メインストリームなジャズを引き継いだ、明確にジャジーな響き。切れ味良く明快で、ポジティブな響きを伴った、硬質で柔軟でしなやかなヴァイブの響き。

展開するフレーズはモーダルなもの。新主流派のモーダルな雰囲気に、現代のクールなスピリチュアル・ジャズの雰囲気を融合した、新しい雰囲気のネオ・ハードバップな演奏の数々。音の太くてダイナミックなアルト・サックスが絡むことで、ジョエル・ロスのヴァイブの特質が、更に明確に浮かび上がる。Gretchen Parlat (vo) の参加も、スピリチュアルな側面を増幅する役割を果たしていて効果的。

正統なメインストリーム・ジャズ。スピーカーの前に座って、じっくりと耳を傾けるべき、新しいヴァイブの演奏。選曲については、12曲中11曲はロスのオリジナルで構成されている。テクニックは確か、歌心も満載。ヴァイブの良いところを全て引きだした様な演奏が素晴らしい。今から次作が楽しみになる、充実した内容のデビュー盤。繰り返し、じっくり聴き込みたいアルバムです。
 
 
 
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2020年1月26日 (日曜日)

新しい日本人のジャズ・ピアノ

ジャズライフ・ディスク・グランプリ「2019年度ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」の記事を読んでいて、やっと「日本人男子」の若手ジャズ奏者が台頭してきた、と書いた。ほんと、やっとである。この10〜15年ほど、日本人の有望な若手ジャズ奏者といば、日本女子の独壇場だった。それでも昨年度は2〜3名ほどなので、活躍する日本人ジャズ奏者としては、まだまだ「女性上位」は揺るがない。

渡辺翔太『Folky Talkie』(写真左)。昨年12月のリリース。ちなみにパーソネルは、渡辺翔太 (p, rhodes, Wurlitzer), 若井俊也 (ac-b, melodica), 石若駿 (ds, glocken), 吉田沙良 (vo)。女性ボーカル入りのピアノ・トリオ。リーダーの渡辺のキーボードは、アコースティックとエレクトリックの両刀使い。ベースはアコースティック一本と頼もしい。鉄琴のような音がするぞ、と思ったら「グロッケン」。

使用楽器を見渡して、また、女性ボーカルが全10曲中5曲ということからしても、演奏の内容は「現代のコンテンポラリーな純ジャズ」。基本は純ジャズなんだけど、どこかポップなイメージとイージーリスニングな雰囲気が見え隠れする。基本的に気楽に「聴いてもらえる」ジャズを狙っているように感じる。女性ボーカル入りの楽曲の存在が、昔のフュージョン・ジャズの雰囲気を醸し出す。
 
 
Folky-talkie  
  
 
さて、渡辺本人のピアノ、キーボードは、男性のピアノなので、さぞかしマッコイ・タイナーの様に「ガーンゴーン」と強いタッチで弾きまくるハンマー奏法か、高テクニックをベースに、オスカー・ピーターソンの様に高速フレーズを弾き回すのか、と思いきや、そうはならない。繊細にして流麗なピアノタッチ、印象的な透明度の高いフレーズ。そう、キース・ジャレットをポップにライトにした様なピアノ。聴き味はマイルドで耳に心地良い。

吉田沙良のボーカルは全くジャズらしくない。どちらかと言えばポップスなボーカルで、ジャズらしい癖は全く無い。これが不思議な雰囲気を醸し出す。そして、この盤をじっくり聴いていて思うのは、若井のベース、石若のドラムの「リズム隊」の素性の良さ。決して、どっぷりジャズに傾かず、ジャズとポップスの中間をいく様な、ファンクネス皆無な乾いたオフビート。このリズム隊のパフォーマンスも聴きもののひとつ。

日本人のジャズ・ピアノとして、新しい響きが魅力です。1988年2月生まれ、今年で32歳のまだまだ若手のピアニスト、渡辺翔太。キースの様なリリカルで透明度の高いアドリブ・フレーズ。日本人の女性ジャズ・ピアニストより、繊細にして流麗なピアノタッチ。それでいて、ポップでライトなピアノは意外と個性的。次作以降、どの路線で攻めていくのか、楽しみである。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2020年1月25日 (土曜日)

1980年代後半のリー・コニッツ

ジャズ盤の蒐集〜リスニングって終わりがない。40年以上、ジャズ盤を聴き続けてきたが、それでも「この盤は知らない」そして「ええ内容のアルバムやなあ」と感心することがまだまだあるのだ。最近思うに、ジャズ盤って、いったいどれだけの数があるんだろう。意外と音楽のジャンルの中で一番、枚数が出てたりして。

Lee Konitz『The New York Album』(写真左)。1987年8月18 &19日の録音。ちなみにパーソネルは、Lee Konitz (as), Harold Danko (p), Marc Johnson (b), Adam Nussbaum (ds)。Lee Konitz(リー・コニッツ)は、1927年生まれのアルト・サックス奏者のレジェンド。この盤の録音時で既に60歳の大ベテラン。録音時は純ジャズ復古の時代。

しかし、純ジャズ復古の時代とはいえ、1987年という時代に、こんなに硬派で内容の濃いメインストリーム・ジャズのアルバムが録音されていたなんて、単純に「驚き」である。とにかく、リーダーのリー・コニッツのアルト・サックスが溌剌としていて、良い音を出している。活き活きとしたグルーヴ感を湛えて、ハードバップなアドリブ・フレーズを連発する。聴いていてワクワクする。
 
 
The-new-york-album-lee-konitz  
 
 
もちろん、バラード曲やスローテンポの曲もその表現力は素晴らしく、さすがレジェンド級のアルト・サックス奏者だなあ、と感心することしきり、である。ほんと、アルト・サックスが良い音で「鳴っている」のだ。コニッツは意外とアブストラクトで前衛的な面があるんだが、この盤ではそれをちょっと押さえて、フレーズはシンプルで、メロディを素直にリリカルに歌わせている。

バックのリズム・セクションも良い感じ。特に、ピアノを担当しているハロルド・ダンコが良い。僕はダンコのピアノをこのアルバムで初めて聴いたんだが、クールでリリカルな面と熱くグルーヴィーな面とが共存した、実にジャジーなピアノ。結構、ガンガン弾いたりして、カルテット全体のリズム&ビートにメリハリを与えている。

今まで、僕はこの盤を知らなかった。加えて、ピアノのハロルド・ダンコも初めて聴いた。どうもこの頃のコニッツのアルバムって、我が国では全くの情報不足みたいだ。しかし、この盤の内容は良い。カルテットの一体感、漲る覇気。演奏全体に漂うメインストリーム・ジャズなグルーヴ感。力感溢れたメロディアスなアドリブ・フレーズ。いわゆる「1980年代後半のハードバップ」の代表的名演の1つだと思う。
 
 
 
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2020年1月24日 (金曜日)

ウェザー・リポートのフォロワー

エレクトリック・ジャズの最初のピークが、1970年代から1980年代前半。その時代の有名なエレ・ジャズなグループは、Miles Band であったり、Weather Reportであったり、Return to Foreverであったり、Hancock Bandであったり、Chick Corea Elektric Band であったりする。そして、今は21世紀に入って、その1970年代から1980年代前半の有名なエレ・ジャズなグループのフォロワーが出てきた。

3rd World Electric『Kilimanjaro Secret Brew』(写真)。2009年のリリース。ちなみにパーソネルは、Roine Stolt (g, rhodes, minimoog, clavinet, perc), Jonas Reingold (b), Lalle Larsson (p, rhodes, synth), Karl-Martin Almqvist (ts, ss), Dave Weckl, Zoltan Czörsz (ds), Ayi Solomon (congas, shakers, perc)。ジャケットからも感じる通り、ラテン〜アフリカン・ミュージックのエッセンスが満載。

で、1曲目の「Waterfront Migration」を聴いて、あれれ、と思う。アフリカン・ミュージックのエッセンスがベース。シンセサイザーの重ね方、ユニゾン&ハーモニーの展開の仕方、エレベの音、エレベのフレーズ、そして絡み方。ドラムとパーカッションが奏でるアフリカン・ネイティヴなリズム&ビート。テナーの絡み方と展開。これって、Weather Report(WR) やん。それも、リズム・セクションにジャコ・パストリアスとピーター・アースキンが在籍した絶頂期のWRのフォロワーの音。
 

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シンセの重ね方、ユニゾン&ハーモニーの展開の仕方はまるで「ジョー・ザヴィヌル」。ザヴィヌルのシンセの特徴をよく研究しているであろう、WRライクなシンセのユニゾン&ハーモニー。エレベの音、エレベの響きはまさに「ジャコ・パストリアス」。ジャコほど電光石火な高速フレーズは弾かないが、音そのものと響きは明らかに「ジャコのフォロワー」の音。

そして、テナー&ソプラノ・サックスのちょっと捻れて伸びやかなブロウは確実に「ウェイン・ショーター」。ドラムのポリリズミックな手数の多さは「ピーター・アースキン」を彷彿とさせる。ラテン〜アフリカン・ミュージックのエッセンスが濃厚で、フュージョン、ジャズロック風味のサウンド。WRのフォロワーの音。テクニックは優秀で歌心満載。ワールド・ミュージック風のエレクトリック・ジャズ。

1970年代から1980年代前半のエレ・ジャズ者の我々からすると、このバンドは実に良い。聴いていてとても楽しい。こんなアルバムが2009年にリリースされていたなんて。僕はつい最近まで知らなかった。WRもしくはザヴィヌル・シンジケートを彷彿とさせる、ワールド・ミュージック色満載な音世界。エレクトリックな音を複雑にこねくり回さずに、シンプルにストレートに押しだした、小粋で大人のフュージョン〜ジャズロック。良い音出してます。
 
 
 
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2020年1月23日 (木曜日)

やっと日本人男子が出てきた。

気がつけば、ジャズライフ・ディスク・グランプリ「2019年度ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」が発表されている。ジャズライフ執筆陣による年間ベスト・アルバムの各々のランキングも併せて発表されており、ジャズ盤蒐集〜鑑賞の「ここ一年間の振り返り」に格好の記事である。

紹介されているアルバムそれぞれを見れば、意外と我がブログに何らかの形でご紹介しているものが結構あって、まずまず「良い耳」をしていたということで、我が耳にちょっとホッとした。そして、今回のグランプリでは、日本人男子の台頭があって、やっと日本人男子の若手ジャズマンが出てきたか、と嬉しく思う。ここ10年〜15年は、日本人女子の独壇場だったからなあ。

『THINKKAISM』(写真左)。2019年9月のリリース。ちなみにパーソネルは、松丸契 (as, ss), 金澤英明 (b), 石井彰 (p), 石若駿 (ds), 高橋直希 (ds)。タイトルの「THINKKAISM」はグループ名でもある。アルト・サックス奏者の松丸契(まつまる・けい)がリーダー。パーソネルを見渡すとドラマーが二人居るが、ここでは「ツイン・ドラムス」である。思わず「楽しみ」である。
 
 
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このリーダーのアルト・サックス奏者、相当に「尖っている」。フリーなブロウ・スタイルではあるが、ルールの中で最大の自由度を醸し出すブロウで、演奏の雰囲気は「スピリチュアル・ジャズ」。日本人ジャズらしく、ファンクネスが乾いて希薄なので、メカニカルでクールなスピリチュアル・ジャズが成立している。独特の「スピリチュアル・ジャズ」な雰囲気で、深化した響き満載である。

トリオ・ユニット「BOYS」として自由度の高いインプロビゼーションが身上の金澤英明・石井彰・石若駿のリズム・セクションをメインに、現役高校生・高橋直希がドラマーとして参加し、ツイン・ドラムスを実現。ピアノは自由度高く乱舞し、アコベはブンブン唸り、ツイン・ドラムスは迫力と切れ味満点。リズム・セクション単体でも独特な「自由感」が良い感じである。

そこに独特な様々な切り口から、スピリチュアルなアルト・サックスが絡んで乱入して、最低限の秩序の中で、自由にフリーに、タメながら、スピリチュアルに吹きまくる。1995年千葉県生まれ、パプアニューギニア育ち、バークリー首席卒業という異色の経歴をもつサックス奏者・松丸契。既に次のリーダー盤が楽しみである。
 
 
 
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2020年1月22日 (水曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・73

ジャズ演奏家の人口って、思ったより多い。40年以上、ジャズを聴いてきて、それでも「こんなジャズマン、いたっけ」という名前にぶち当たることがまだまだある。ジャケ写を見て「これって結構年配だよな」と思い、ググってみて、これが結構経験のある「イケてる」ジャズマンだったりして、「そんなん知らんかった」と愕然とするのだ。

Johnathan Blake Trio『Trion』(写真左)。2018年1月21 and 22日、NYの「The Jazz Gallery」でのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Johnathan Blake (ds), Chris Potter (ts), Linda Oh (b)。クリス・ポッターは、現代の優れたジャズ・テナー奏者ということは知っているが、他の2人の名前に馴染みがない。特にリーダーのジョナサン・ブレイクを知らない。

ジョナサン・ブレイクはNYを拠点に活躍する、ミンガス・ビッグ・バンド、トム・ハレル・グループなどのレギュラー・ドラマーとのこと。う〜ん、どこかで聴いていたかもしれない。でも馴染みがない。リンダ・オーは、マレーシア出身の注目の女性ベーシストとのこと。この女性ベーシストの名前は全く初めて聞いた。
 
 
Trion_20200122203601  
 
 
ピアノレスのテナー、ベース、ドラムのシンプルなトリオ編成。しかも、リーダーがドラマー。ピアノが無い分、フロントのテナー1本はシンプル過ぎはしないか。CD2枚組のボリュームなので、純ジャズでも飽きるかな、と危惧しながら聴き始める。冒頭、テクニック高く、硬軟自在なドラミング。さすがドラマーのリーダー作なんて、変な感心をしながら聴くが、このドラミング、只者では無い。

とにかく音が良い。活きが良い。躍動感が良い。ポリリズミックでハードバップな正統派ジャズ・ドラム。良い。良い感じだ。そこにクリス・ポッターが熱くテナーを吹き上げ、これが変幻自在のテナーで、ポッターのインプロビゼーションだけでも全く飽きない。ブレイクの躍動的なドラミングの鼓舞に応えて、ポッターのテナーが絶好調。

そして、そこのリンダがベースが絡み、ソロではブンブン、鋼をしならせ、かき鳴らす。これが実に太くて硬質。女性の手なるアコベとは俄に信じ難い。3者対等のインタープレイ。演奏の内容は充実、レベルは高く、CD2枚組のボリュームであるが、全編に渡って全く飽きが来ない。というか一気に聴き切ってしまう。音楽喫茶『松和』の昼下がりに、じっくり聴き入る純ジャズとして、お勧めのライヴ盤です。
 
 
 
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2020年1月21日 (火曜日)

意味深なジャコとメセニーの共演

このアルバムは、パット・メセニーのディスコグラフィーを紐解くと必ず最初に出てくるのだ。メセニーのリーダー作でも無いのに、何故か必ず出てくるが、メセニーのリーダー作では無いので、ずっとうっちゃっておいた。しかし、やはり気になる。今回、メセニーのアルバムを聴き直す中で、やっとこの盤を聴くことが出来た。

Jaco Pastorius, Pat Metheny, Bruce Ditmas, Paul Bley『Jaco』(写真)。1974年の録音。メセニーもジャコもまだ単独でリーダー作を出していない頃。ちなみにパーソネルは、Paul Bley (el-p), Jaco Pastorius (b), Bruce Ditmas (ds), Pat Metheny (el-g)。並列名義のアルバムだが、目立った順に並べると以上の様になる。ジャズ・ピアノの鬼才、ポール・ブレイがアコピではなく、全編エレピを弾いている。

このブレイのエレピが「エグい」。自由度の高い、切れ味の良い、メロディアスなエレピ。フリーキーなフレーズも見え隠れしつつ、モーダルでちょっと前衛に傾いた、テンションの高いエレピ。このブレイのエレピが、アルバム全編に渡ってグイグイ迫ってくる。このブレイのエレピを聴いていると、このアルバムの主導権はブレイが握っていたと思われる。
 
 
Jaco  
 
 
さて、気になるメセニーと言えば、ちょっと目立たない。しかし、メセニーのギターの音が出てくると、まだ単独でリーダー作を出していないのに、既に音の個性は完全に確立されているのにビックリする。逆に、メセニーのギターの個性は、ブレイのエレピとは相性が良くないことが聴いて取れる。水と油の様で上手く融合しない。この盤では、メセニーはブレイが前面に出て弾きまくっている時、そのフレーズに絡むことはほとんど無い。

逆に、ジャコのベースはブレイのエレピに適応する。ジャコについても、まだ単独でリーダー作を出していないのに、既に音の個性は完全に確立されているのにビックリする。フリーキーなフレーズにも、モーダルなフレーズにも、前衛に傾いたテンションの高いフレーズにも、クイックに対応する。それどころか、ブレイの自由度の高い弾き回しに、絡むようにエレベのラインを弾き回す。ブレイのエレピとの相性は良い。

しかし、ブレイのエレピは従来のブレイのアコピの延長線上にあるが、ジャコのベースとメセニーのギターはそれまでに無い新しい「何か」である。それまでのジャズには無いフレーズと弾き回し。アドリブ・フレーズに対する取り回しが「新しい」。つまり、ジャコやメセニーにとって、ブレイのエレピでは「変革」は起きない、ということ。後に、ジャコ、メセニー共に、それぞれの新しい個性を増幅させてくれるキーボード奏者と出会って、大ブレイクしていくのだ。
 
 
 
東日本大震災から8年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2020年1月20日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・158

ジャズは即興演奏を旨とするところが特徴。コード進行やモードの基音をベースに自由にアドリブを展開する。その良し悪しがジャズ演奏としての良し悪しになる。また、ジャズは演奏形態も基本的に自由。どういう楽器を組み合わせても、コード進行やモード奏法などの「音楽演奏としての決め事」をベースにした即興演奏が展開されれば「ジャズ」である。

ジャズを聴き続けていると、楽器の組合せで「今までに出くわしたことのない」ものにたまに出会う。その組合せについては、演奏を聴いてみて「これはアカンやろ」と眉をひそめるものもあれば、「なるほど、こういう組合せはアリやなあ」と感心するものもある。即興演奏の妙を楽しむこともジャズ鑑賞の醍醐味であるが、楽器の組合せの妙を楽しむのもジャズ鑑賞の醍醐味である。

『World Trio』(写真左)。パーソネルは、Kevin Eubanks (ac-g), Dave Holland (b), Mino Cinelu (perc)。トリオと銘打っているので、ピアノ・トリオかな、と聴き始めたら、ん?、ピアノの音がしない。加えて、ドラムの音もしない。ずっと聴き続けていて、アコースティック・ギターとベースとパーカッションだ、と判る。僕はこんな組合せのトリオ演奏に初めて出会った。
 
 
World-trio
 
 
ケヴィン・ユーバンクス(ac-g)、デイヴ・ホランド(b)、ミノ・シネル(perc)によるトリオ。「World Trio」というタイトルは、米国出身のユーバンクス、イングランド出身のホランド、カリビアンの血を引くフランス出身のシネルという、ワールドワイドな出身者で編成されたトリオであることによる。確かに、米国ジャズの音でもなく、欧州ジャズの音でも無い。実にユニークな、唯一無二な、この楽器の構成ならではの音がする。

3人の演奏のバランスが均等で、スリリングで切れ味の良いインタープレイが素晴らしい。ユーバンクスはアコースティック・ギター(アコギ)のみで、歯切れの良い、メロディアスなフレーズを連発する。ホランドのヘヴィーでタイトなアコースティック・ベース(アコベ)が演奏の底をグッと締める。そして、シネルのパーカッションがこのトリオ演奏の肝で、野趣溢れる、ワールドミュージック風の、緩急自在、硬軟自在なリズム&ビートを供給する。

アコギ&アコベの音は欧米な雰囲気、パーカッションはアフリカン・ネイティブな雰囲気。この2つの音世界が融合して、今までに聴いた事のない、ジャズの起源を聴く様な、切れ味良くメロディアスな即興の旋律と、パーカッシヴな野趣溢れるリズムと、演奏の底(ベース)をガッチリと支えるビート。これらが三位一体となって、スリリングなインタープレイを繰り広げる。実に印象的でユニークなトリオ演奏である。
 
 
 
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2020年1月19日 (日曜日)

新しいリズム&ビートへの取組み

「The bad Plus(バッド・プラス)」。米国ミネソタ州ミネアポリスの出身のピアノ・トリオ。アコースティック・ジャズでありながら、それまでの亜アコースティック・ジャズの音の概念を覆す「轟音サウンド」で、ジャンルを超えた幅広い人気を獲得した。音楽性については、グランジ・ロック、テクノ、フリー・ジャズ等の要素を取り入れた豪快なプレイが身上。

しかしながら、このピアノ・トリオについては、この「轟音サウンド」、硬派なジャズ者の方々からのウケが悪く、「品がない」「これはもはやロックだ」「ジャズを冒涜している」と揶揄され、我が国ではなかなか真っ当に評価されなかった記憶がある。それってライヴのことでしょ、と思うのだが、CDで聴いてみると、従来のピアノ・トリオの音と比べて、強烈にメリハリが付いている。でも、良い再生装置で聴くと耳触りではない。CDで聴く分には、とても真っ当なピアノ・トリオである。

The Bad Plus『Give』。2003年、イングランドでの録音。ちなみにパーソネルは、Ethan Iverson (p), Reid Anderson (b), David King (ds)。メンバー3人ともに米国出身。ロックやポップスの要素を上手く取り込みつつ、伝統的なピアノ・トリオに、バッド・プラス独特のアレンジを施した演奏は今までに無い音世界。「轟音サウンド」と言われるが、CD再生ではそれは感じ無い。とりわけドラムの音がデカい。手数が多くて小技もイケる。
 
 
Give-the-bad-plus
 
 
演奏内容については、決して奇をてらったピアノ・トリオでは無い。現代の純ジャズ・ピアノトリオの音。演奏そのものは圧巻、聴けば聴くほどその良さが感じられる。ピアノ・トリオのど真ん中をいく好盤。大胆なアレンジが小気味良い。選曲もユニークで、オーネット・コールマンの「ストリート・ウーマン」、ザ・ピクシーズの「ヴェロリア」、ブラック・サバスの「アイアンマン」などの、個性的な楽曲のカバーが含まれているところが面白い。

「轟音サウンド」という揶揄は忘れて良い。但し、リズム&ビートには過剰なほどにメリハリがある。ドラムの音がデカい。しかし、ドラムの音は良い音している、かつテクニックが優秀なので耳に付かない。このドラムの音がこのバンドの個性を形成している。このドラムに合わせて、ピアノをガンガンに弾き回し、ベースをブンブン響かせる。音の大きなピアノ・トリオと言われるが、五月蠅くは無い。メリハリが効いている分、個性的で癖のある旋律を持つ楽曲のカヴァーが実に映える。

このメリハリの強烈なリズム&ビートをどう聴くかで評価は分かれるだろう。ロックを楽しく聴いた経験のある耳には、決して五月蠅くない。プログレッシヴ・ロックのようなチェンジ・オフ・ペースがスリリングな部分もあり、従来のジャズとは全く異なる、リズム&ビートへのアプローチがこのピアノ・トリオの「肝」なのだろう。フリー・ジャズやモード・ジャズとは異なる、自由度の高いリズム&ビートへの取組みが「耳に新しい」。僕はこのピアノ・トリオ、お気に入りです。
 
 
 
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2020年1月18日 (土曜日)

エリック初のストリングス作品

ジャズのアルバムを見ていると、レジェンド級、また有名になった一流ジャズマンのリーダー作の中には、必ずと言って良いほど、『ウィズ・ストリングス』盤がある。どうもこの『ウィズ・ストリングス』盤をリーダー作としてリリースする、ということが、一流ジャズマンの証であるらしい。言われてみれば確かにそうだ。

つまり、ジャズマンとして一流と目されると『ウィズ・ストリングス』盤をリーダー作としてリリースする企画がレコード会社から提案されるのだろう。特に米国では『ウィズ・ストリングス』盤の需要が結構あるみたいで、ジャズばかりでなく、ポップスの世界でも『ウィズ・ストリングス』盤が制作されるくらいである。

『Eric Alexander with Strings』(写真左)。昨年12月のリリース。録音は、2012年8月 & 2013年3月。ちなみにパーソネルは、Eric Alexander (ts), David Hazeltine (p), John Webber (b), Joe Farnsworth (ds), Featuring a string orchestra of 9 violins, 2 violas and 2 cellos with flute and French horn, Dave Rivello (cond, arr)。
 
 
Eric-alexander-strings  
 
 
アルバムの日本語キャッチが「エリック・アレキサンダーの長年の夢であったストリングス・アルバムが登場」。なるほど、やはり現代においても、ジャズマンの憧れなんですね、『ウィズ・ストリングス』盤って。そして、エリック・アレキサンダーも一流ジャズマンとして認められた、ということ。

バラード演奏に定評のあるエリックがストリングスをバックに朗々とテナーを吹き上げていく。聴き応えバッチリ、聴き込みにも聴き流しにも最適。確かにエリックのテナーは上手い。流麗で力強く大胆にて繊細。日本ではレコード会社主導で人気が出たエレックだが、米国でもその実力はしっかり認められ、人気テナーマンの一人ということが確認出来て、なんだかホッとした次第。

リズムセクションには「One For All」のグループでも長年演奏している、ヘイゼルタイン=ウエバー=ファンズワースが担当。エリックと息の合ったパフォーマンスを聴かせてくれる。最後にアレンジもかなり優秀。アレンジャーのリベロいわく「曲の美しさをストレートに吸収し、常にメロディを最優先に考えた」とのこと。納得である。
 
 
 
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2020年1月17日 (金曜日)

デジョネットの「音の志向」とは

リーダー作を持つジャズ・ドラマーの数は限られる。しかも、コンスタントにリーダー作をリリースし続け、生涯10枚以上のリーダー作を残すジャズ・ドラマーは10名程度しかいないのではないか。しかし、リーダー作を多数残すジャズ・ドラマーのリーダー作は、グループ・サウンドとして優れたものばかり。ドラマーがリーダーの場合、そのグループ・サウンドの音の志向を示し、その志向をとりまとめる、そんな役割を果たすのだろう。

ジャズ・ドラマーのリーダー作は、ジャズとしての「音の志向」が明確である。しかもその「音の志向」がブレない。例えば、アート・ブレイキーは「ハードバップ」、スティーヴ・ガッドは「コンテンポラリー・ジャズ」、エルヴィン・ジョーンズやトニー・ウィリアムスは「モード・ジャズ」と「音の志向」をバッチリと決めている。

Jack DeJohnette『The Jack DeJohnette Complex』(写真左)。December 26 & 27, 1968年12月26&27日の録音。ちなみにパーソネルは、Jack DeJohnette (ds, melodica), Bennie Maupin (ts, wood-fl, fl), Stanley Cowell (el-p, ac-p), Miroslav Vitous (b), Eddie Gómez (b), Roy Haynes (ds, perc)。モーダルなドラマー、ジャック・ディジョネットのデビュー・アルバムである。
 
 
The-jack-dejohnette-complex-1  
 
 
デジョネットはピアニストでもある。彼の弾くメロディカ(鍵盤ハーモニカ)の旋律が印象的。ドラムについても、モーダルでポリリズミックなドラムをバッシバシと叩いていて迫力満点。出てくるグループ・サウンドは、パーソネルを見渡すと何となく想像できるのだが、モーダルでエレクトリックな、そして時々フリーなコンテンポラリー・ジャズ。1968年という録音ならではの音世界である。

純ジャズでモーダルなアドリブ・フレーズから、時々フリー&スピリチュアルに傾き、あれれと思っていたら、前衛的なファンクに走る、という幅広く多彩な、「音の万華鏡」の様な音世界。ごった煮で散漫になりそうなんだが、これがそうはならずに、しっかりとした統一感が心地良い。デジョネットのドラムがガッチリとその「統一感」を維持している。

しかし、凄いメンバーが集まったものだ。「志」を同じくするものが集まった感じのパーソネル。この盤には「デジョネットの考えるコンテンポラリーな純ジャズ」が詰まっている。メンバー全員、当時の最先端のモード・ジャズに真っ向から取り組んでいて、その多彩な音世界は「Complex」そのもの。エレクトリックも含めたモーダルな音世界。さすがデビュー盤、デジョネットの「音の志向」が良く判る。
 
 
 
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2020年1月16日 (木曜日)

ロン・カーターが好調である。

1970年代、フュージョン・ジャズの頃には、アコースティック・ベース(アコベ)にアタッチメントを付けて、アンプで増幅した、かつ、ピッチが合っていない「ブヨンブヨン」と間延びした音を響かせて、結構、顰蹙を買っていた。何時の頃だろう、21世紀に入った頃からだと思うが、やっとピッチが合って、アタッチメントでの増幅を止め、アコベ本来の音が戻って来た。

ロン・カーターが好調である。ロンはもともとテクニック優秀、フレーズのイマージネーション豊かなベーシストなので、ピッチが合って、アコベ本来の響きを取り戻したら「無敵」である。1960年代、マイルスの黄金のクインテットに参加していたロンが戻って来た。年齢を重ねた分、アコベの音に深みが増し、アドリブ・フレーズが小粋になり、21世紀に入ってからのロンは好調である。

Ron Carter『Foursight - Stockholm, Vol.1』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Ron Carter (b), Renee Rosnes (p), Jimmy Greene (ts), Payton Crossley (ds)。テナー・サックスがフロント・ワンホーンのカルテット構成。2018年11月17日スウェーデンで繰り広げたライブを収録した最新作。
 
 
Foursight  
 
 
ベーシストがリーダーのアルバムの場合、共演者を含めたグループサウンドの内容に耳がいく。まず、この盤では、フロントのジミー・グリーンが良い音。1975年生まれのグリーン、この盤では43歳。油の乗った中堅のテナー・マン。硬軟自在、緩急自在の伸びやかなテナーが良い感じ。そして、リニー・ロスネスが流石のプレイを聴かせてくれる。というか、この盤でのロスネス、絶好調です。

ペイトン・クロスリーは僕の知らないドラマー。でも、この盤のプレイを聴くと、思わず「良い感じのドラマーやなあ」と感心する。堅実で切れ味の良いドラミングは、バンド全体を優しく鼓舞する。そして、ロンのベースが良い。ベースの音もやや大きめで留めて、他の楽器とのバランスが取れていて好感が持てる。ピッチも合っているし、しなやかでソリッドな弾力のあるベースがバンド全体をガッチリと支えている。

現代のモード・ジャズとして、とても良い内容のライブ盤だと思います。モーダルなアドリブ展開も、しっかりと新しい響きと工夫を宿していて、聴いていて飽きが来ない。ロンのアドリブ・ラインも決してマンネリに陥らない、イマージネーション豊かなラインをバッチリ決めていて良い感じ。良い雰囲気のライブ盤。確かに、ロン・カーターは好調である。
 
 
 
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2020年1月15日 (水曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・72

我が国では、1970年代後半から徐々に純ジャズ・レコードの新盤がリリースされつつあった。電気楽器がメイン、ソフト&メロウなフュージョン・ジャズの反動もあっただろうし、ハービー・ハンコックの「V.S.O.P.」の成功もあった。僕がジャズを聴き始めた頃の話で、この新しい純ジャズのレコードは耳に心地良く響いた。僕もせっせと当時の新盤の純ジャズ・レコードを入手した「くち」だ。

Roland Hanna『GLOVE』(写真左)。1977年10月15日、青山ビクタースタジオでの録音。ちなみにパーソネルは、 Roland Hanna (p), George Mraz (b), Motohiko Hino (ds)。録音場所からお判りのとおり、日本のレーベルの制作盤。当時、TRIOレーベル初のダイレクト・カッティング・ レコードであった。

帯紙のメッセージが振るっている。「音のトリオが自信を持ってお送りする、ダイレクト・カッティング・レコード第一弾。かって、これほど音楽性を生かしたダイレクト・カッティング・レーコードが存在したか !!」。とにかく、音の良さを前面に押し出したキャッチ・コピーであるが、このピアノ・トリオ盤、パーソネルのジャズメンそれぞれの素晴らしい演奏が体感できる好盤なのだ。
 
 
Glove-roland-hanna  
 
 
ジャケットを見て、まずは懐かしさがこみ上げてくる。こんな安易なジャケット・デザインもないよな、とか思いながら、この盤をかけて貰って、スピーカーから出てきた音に、思わず絶句したのを覚えている。素晴らしい。ローランド・ハナのピアノは強烈な個性は無い。いわゆる「総合力」で勝負するタイプのピアニスト。タッチが切れ味良く明快で典雅。まず、ハナのアドリブ・フレーズの弾き回しに「ハッ」とし、聴き惚れる。

バックのジョージ・ムラーツのベースがこれまた「良い」。バッチリとピッチが合った、ソリッドで骨太なウォーキング・ベース。躍動感豊かなベースにサポートされながら、ハナが気持ちよさそうに典雅でファンキーなフレーズを弾き回す。そして、我らが日本人ドラマーの代表格、日野元彦。大胆かつ細心なドラミングで、演奏全体のリズム&ビートをシッカリと支えている。

このトリオ、スイング感が半端ない。ハナのファンクネス、ムラーツの躍動感、日野のダイナミズム。この3者が一体となって、切れ味の良い、ソリッドなスイング感を醸し出している。これがこの盤の一番の「良さ」。そして、ハナのためらいを感じさせない、勢いのある弾き回しが牽引するドライブ感。これがこの盤の二番目の「良さ」。ダイレクト・カッティングの緊張感も心地良い。ジャズ喫茶の昼下がりにピッタリの好盤です。
 
 
 
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2020年1月14日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・157

1970年代の米国ジャズは、クロスオーバー〜フュージョン・ジャズの時代。ポップス&ロックが商業路線に乗って台頭〜人気を博し、ジャズがマイナーな存在に追いやられていった時代。さぞかし、純ジャズは「絶滅危惧種」だったんやろな、と思いきや、意外とコンスタントに新盤がリリースされていた。いわゆる「どっこい純ジャズは生きていた」である。

米国の音楽界の中ではマイナーな存在になっていったんだろうが、一定数のニーズはキープしていたと思われる。1970年代は、我が国ではクロスオーバー〜フュージョン・ジャズがもてはやされ、純ジャズは「過去のジャズ」として扱われていた。過去の人気ジャズメンのリーダー作以外、ジャズ雑誌などで紹介されることは少なかった、と記憶している。

Hugh Lawson Trio『Prime Time』(写真)。1977年10月20日の録音。ちなみにパーソネルは、Hugh Lawson (p), Bob Cranshaw (b), Ben Riley (ds)。当時、なかなかの強者ベーシスト&ドラマーを擁して、ヒュー・ローソンがピアノを弾きまくっている。ローソンの初リーダー作である。気合い十分である。
 
 
Prime-time  
 
 
僕は1988年録音のジョージ・アダムスの『Nightingale』という盤でローソンの名を知った。が、ローソンのリーダー作には出会うことは無かった。僕がこのローソンの初リーダー作を聴いたのはつい最近のことである。力感溢れる正統な純ジャズ・ピアノトリオ盤。ピアノのヒュー・ローソンは「隠れた名手」。スカッとする弾き回しが実に良い。

ヒュー・ローソンは「隠れた名手」と評価されている。確かに「名手」、胸の空くようなテクニックである。爽快感抜群の弾き回しがとても良い。バックのリズム隊もそんなローソンをガッチリとサポートしている。過去のハードバップ時代に無い、新しい響きと弾き回しの「1970年代のピアノ・トリオ」といった雰囲気がとても魅力的。

ローソンのリーダー盤は、1977年に録音されたこの『Prime Time』。1983年に『Colour』、1989年に『Casablanca』の3枚のみ。寡作であるが故、我が国では紹介されることは、まず無かった。つまりは「隠れた名手」。がしかし、最近、ジャズ盤のダウンロード・サイトでこのローソンのリーダー番を聴くことが出来る様になった。良い時代になったものである。
 
 
 
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2020年1月13日 (月曜日)

リラックスした演奏が魅力です

ケニー・ドリューは、1960年の『Undercurrent』以降、リーダー作が途絶えたが、1973年の『Duo』を SteepleChaseレコードからリリースしてカムバック。以降、SteepleChaseレコードの諸作をメインに1970年代は絶好調。1970年代のドリューは、デンマークのコペンハーゲンでの録音をメインに欧州でプレイしていて、欧州出身のメンバーには希薄な、濃厚なファンクネス漂うピアノ・タッチに人気があった、とのこと。

Kenny Drew『In Concert』(写真左)。1977年2月3日、西ドイツでのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Drew (p), Philip Catherine (g), Niels-Henning Ørsted Pedersen (b)。この盤は珍しい「ドラムレス」のギター・トリオ盤。ドラムの代わりにギターが入ってのトリオ編成。初期の頃のピアノ・トリオの編成は、この「ピアノ + ギター + ベース」だったそうだ。

SteepleChaseレコードのドリューのトリオ盤はどれも内容が良い。このトリオ盤はギターとのトリオ盤であるが、内容はバッチリである。ファンクネス漂う上質のハードバップ・ピアノでガンガン弾きまくっている。ドリューのピアノのフレーズは基本的に典雅なので、ガンガン弾いても耳につかない。タッチは硬質で明快、ドライブ感も豊かで、典型的なバップ・ピアノである。
 
 
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この盤はドラムが無く、ギターに変わっている分、ピアノとベースのアドリブ・フレーズが聴き取り易く、細かいニュアンスまで耳が届く、という利点がある。ダイナミズムと音のメリハリに欠ける面はあるが、ピアノが典雅なドリューであり、ベースが骨太でテクニック豊かなペデルセンであることを考えると、意外とこの「ピアノ + ギター + ベース」は彼らにとって、良いフォーマットではと思うのだ。

フィリップ・カテリーンのギターが良い。1942年生まれのベルギーのギタリストらしいが、欧州らしい、ファンクネス希薄でスインギーな硬質ギターが良い感じ。典雅で明快なタッチのドリューのピアノと、鋼の様なしなりの良い硬質なペデルセンのウォーキング・ベースとの相性も良い。3者とも、スインギーな演奏が身上ゆえ、ノリの良い展開がこの盤を魅力的なものにしている。

ペデルセンの硬質でブンブン唸るウォーキング・ベースが強烈で、ギターのストロークとピアノの左手と合わせて、演奏全体のリズム&ビートは十分に供給されているので、この3者についてはドラムが不要でも問題無いのだろう。我が国ではほとんど紹介されることのない盤だが(僕は見たことが無い)、リラックスした演奏が魅力の「隠れ好盤」。
 
 
 
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2020年1月12日 (日曜日)

こんなアルバムあったんや・124

ジャズを鑑賞する時、僕の場合、自分が出来る楽器をメインに聴き進める傾向がある。自分でも出来る楽器だと、そのプレイの難易度などが実感として判るので、聴いて楽しい。プロのプレイに関して、実感を持って「凄いなあ」と感心できるのだ。自分が出来る楽器はピアノ、アルト・サックス、ギター、フルート等で、単純にこの順番に聴くアルバムが多い。

特にピアノ・トリオは大好きなフォーマット。ジャズを聴き始めた時も、ピアノ&キーボードがメイン。振り返れば、既に40年以上、ジャズ・ピアノを聴き続けていることになる。それでもまだ聴いたことの無いピアニスト&アルバムに出くわすことがある。とにかく、ジャズの裾野は広い。いろいろなジャズ盤のカタログを見ていても、まだまだきいたことの無いピアノ・トリオ盤がある。

『The Ronnell Bright Trio』(写真左)。1958年6月5日 パリでの録音。ちなみにパーソネルは、Ronnell Bright (p), Richard Davis (b), Art Morgan (ds)。Ronnell Bright(ロンネル・ブライト)は、米国シカゴ出身のジャズ・ピアニスト。1930年生まれなので、この盤を録音した時は28歳。ジャズ界では、まだまだ若手。しかし、この盤では渋いプレイが光っている。
 

Ronnell-bright-trio

 
本作は、1958年、ブライトが一緒に渡欧したメンバーとのトリオで残した演奏を収録した作品。実はこの盤、2010年にオリジナル・ジャケット仕様でCD復刻されるまで、幻の名盤の誉れ高いピアノ・トリオ盤であった。とにかく稀少盤で、かなりの高額で取引されるものだそう。で、この「幻の名盤」って内容が伴わないショボイ盤もあるのだが、このブライトのトリオ盤は違う。

まず、ブライトのピアノの、タッチに漂うブルース・フィーリングと、スタンダード・ナンバーにおける小粋な解釈が良い。ジャズ・ピアノですよ、ハードバップなピアノですよ、と直ぐに理解できる、実に判りやすい「ブルース・フィーリング」が個性。聴いていてとても心地良い。ああジャズ・ピアノを聴いているなあ、と実感できるんですよね。

バックのリズム隊も堅実・確実なリズム&ビートを刻んでいて、ブライトのピアノをしっかりサポートしている。このリズム隊の貢献度は見逃せない。やはり、優れたピアノ・トリオには、優れたリズム隊が絶対に存在する。ブライトは寡作で、リーダー作は片手に余る程しかない。しかし、この盤があって良かった。ブライトのいかにもジャズ・ピアノらしいプレイが全編に渡って記録されている。隠れ好盤である。
 
 
 
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2020年1月11日 (土曜日)

デックスの「充実のお蔵入り盤」

1979年、UA社のレコード部門をEMIが買収したのを好機と捉え、音源発掘男マイケル・カスクーナはキャピトルと談判、ブルーノートの未発表音源を発掘した。「Blue Note Classic LT series」である。1979年から1981年の間にLP40数タイトルが発表されたのだが、その時のジャケットの左上の虹入りの斜め線のイメージから「レインボー・シリーズ」とも呼ばれる。

今回は、Dexter Gordon『Clubhouse』(写真左)。1965年5月27日の録音。ブルーノートのLT-989番。ちなみにパーソネルは、Dexter Gordon (ts), Freddie Hubbard (tp), Barry Harris (p), Bob Cranshaw, Ben Tucker (b), Billy Higgins (ds)。ベースのみが2人のベーシストで役割分担しているが、フロントがテナーとトランペットのクインテット構成。

1960年代のデックス(Dexter Gordonの愛称)のリーダー作には駄作が無い。 1950年代は麻薬禍のため活動が低迷、大部分の期間を麻薬更生施設で過ごしたが、1960年代初頭から渡欧、フランスやデンマークを拠点に活動し、カムバックを果たす。このカムバック後のデックスはとても充実している。もともとジャズ演奏のトレンドを追いかけること無く、自らのスタイルを貫くタイプなので、演奏内容にブレが無い。
 
 
Clubhouse  
 
 
この『Clubhouse』も内容的には充実している。1965年の録音なので、トランペットのハバードは「天狗状態」で目立ちたがり。とにかく優秀なテクニックに任せて、五月蠅いくらいに吹きまくるのが耳につくところが玉に瑕だが、それ以外は、グループサウンドとしてバランスが取れていて、上質のハードバップ盤として仕上がっている。

デックスのテナーは申し分無い。豪放にてジェントル、歌心豊かな朗々としたプレイが身上。自作曲4曲、スタンダード2曲だが、特に自作曲は躍動感溢れ、明朗なテナーを吹く傾向があって、これがまた聴きどころとなっている。鼻歌を唄うようにテナーを吹き上げるデックス。こんなに内容充実の音源が、録音当時はお蔵入りとは。逆に、マイケル・カスクーナがよく発掘しリリースしてくれたと思う。

今の耳で聴き直してみると、完璧な内容の「ハードバップ」。1965年は新主流派(モード・ジャズ)の時代。内容が時代にちょっと合わなかったか、というのと、他のデックスのリーダー作が同様に内容充実しているので、当時、ブルーノートの総帥ライオンは「類似」を避けたのかも知れない。避けている内にその存在を忘れたのではないか、と想像している。とにかく「お蔵入り音源」とは思えない内容である。
 
 
 
東日本大震災から8年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2020年1月10日 (金曜日)

BNLTシリーズの聴き直しは楽し

ブルーノート・レーベルは1967年、リバティに買収される。当然、ブルーノートの録音テープは全てリバティのものになった。1970年代に入り、純ジャズは過去の音楽資産になった。ブルーノート・レーベルは忘れ去られた存在になる。しかし、ジャズはそう簡単に「死なない」。1979年、UA社のレコード部門をEMIが買収したのを好機と捉え、音源発掘男マイケル・カスクーナはキャピトルと談判、ブルーノートの未発表音源を発掘した。

BNLTシリーズである。1979〜81年に発掘盤ばかりLP40数タイトルが発表された時にはビックリした。まだ、こんな純ジャズな音源が残っているんやなあ、とジャズの懐の深さに感心することしきりであった。このBNLTシリーズは、もともとはブルーノート・レーベルの下、総帥のアルフレッド・ライオンが録音したにはしたが、何らかの理由でLPとしての発売を見送った(お蔵入りの)音源のアルバム化である。お蔵入りの音源なので、通常のジャズ・レーベルでは演奏自体に問題があるものばかりなのだが、ブルーノートの場合はそうではない。

お蔵入りの音源とはいえ、一定以上の演奏水準を保ったものばかりで、「何故この音源がリリースされなかったのか」が判らない優れた内容の音源も多々ある。このブルーノートのBNLTシリーズを順番に聴き直すのが、最近の密かな楽しみである。意外と優れた演奏が多いのだ。しかも、リラックスして聴けるものが多く、肩肘張らずに楽しめる。シビアなジャズを聴いた後、ちょっと箸休めの感じで、このBNLTシリーズのアルバムを聴くのは、なかなか「オツ」なものである。
 
 

Jackie_mclean_consequence
 
 
今日のBNLTシリーズのアルバムは、Jackie Mclean『Consequence』(写真)。1965年12月の録音。LT-994番である。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Lee Morgan (tp), Harold Mabern (p), Herbie Lewis (b), Billy Higgins (ds)。ハードバップ時代からのベテランの二人、マクリーンとモーガンをフロントに据え、当時、まだ若手だったリズム・セクションを起用した、新旧ジャズメンの邂逅的なアルバムである。

新旧ジャズメンの邂逅とは言え、何か特殊な化学反応が起こったかと言えばそうではない。フロントのマクリーンとモーガンが絶好調で、明らかにベテランのフロント二人の「勝利」である。とにかく、この絶好調のベテラン二人がこのアルバムに収録されたセッションを牽引している。演奏の内容が徹頭徹尾「良質なハードバップ」で占められている。録音された時期が1965年なので、この徹頭徹尾「良質なハードバップ」という内容は逆に違和感がある。

この演奏が1960年前後に録音されていたら、それはそれで座りが良いのだが、1965年という録音時期、そして、バックのリズム・セクションが当時の優れた若手陣を採用していることから、「良質なハードバップ」な中身は明らかに時代遅れと取られても仕方が無い。でも、今の耳で振り返ると、この未発表音源の内容って「優れたハードバップ」で、これはこれで内容のあるアルバムだと僕は思う。

絶好調なマクリーンのアルト、そして、モーガンのトランペットは溌剌としていて、1960年前後でもこれだけ吹きまくる二人の演奏にはなかなか出会わないだろう。1965年の優れたハードバップ盤として、今の耳には好盤の一枚です。リラックスして聴けるハードバップ盤として、ジャズ者ベテランの方々にお勧めの一枚でしょうか。BNLTシリーズって、聴き直すと新しい発見が結構あったりして面白いですよ。
 
 
 
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2020年1月 9日 (木曜日)

村田中のセカンド・アルバムです

日本人ジャズは独自の深化をしている。米国のジャズのトレンドを取り込んで、日本人流にアレンジして再構築する。もともと日本人は「加工民族」と呼ばれる位で、ジャズについても、日本人ジャズは「加工」が得意で、本家本元のトレンドよりも付加価値的な個性の付いた、新しい響きを加えたものに仕上げるのだ。
 
村田中『SCHOOL OF JAZZ』(写真左)。2019年8月のリリース。村田中(むらたなか)とは、トランペット・フリューゲルホルン奏者の村田千紘とピアノ奏者の田中菜緒子のデュオ。ゲストとして、駒野逸美 (tb), 高橋陸 (b), 小松伸之 (ds) を迎えて、音のメリハリを付けている。ちなみに録音は、2019年4月8〜9日、東京キング関口台スタジオでの録音。

改めて、村田中。ジャズ界の美人デュオとして話題になったが、その実力は十分なもの。楽器のテクニックの基本部分は申し分無く、しっかりとした楽器演奏を聴かせてくれる。基本的にイメージ優先ではない、実力が伴ったジャズ界の「美人デュオ」である。決して、色眼鏡で見てはいけない。逆に、この盤のジャケットのピンク色に眉をひそめて、この盤を遠ざけるのも良く無い。
 
 
School-of-jazz-muratanaka  
 
 
聴けばわかるのだが、全編、上質のフュージョン・ジャズ。特に、村田のフリューゲルホーンは、フュージョン全盛時のフレディー・ハバードや日野皓正のミッドテンポの演奏を彷彿とさせるもの。村田は決して速い吹き回しをしない。決して無理をせず、ミッドテンポからスローテンポの吹き回しで、雰囲気最優先の音作りをしている。田中のピアノも同様な傾向で、この盤ではそれが成功している。
 
3曲目のスティーヴィー・ワンダー作の「Overjoyed」、5曲目のスダンタードの名曲「As Time Goes By」などで、ミッドテンポで上質な、ソフト&メロウなフュージョン・ジャズの雰囲気を感じることができる。よく伸びるフリューゲルホーン、モーダルにフロントをサポートする、コンテンポラリーなピアノ。1980年前後のフュージョン・ジャズ全盛期のソフト&メロウなフュージョンを焼き直して、現代のジャズとして再生している。
 
僕は特に3曲目のスティーヴィー・ワンダー作の「Overjoyed」がお気に入りで、このアプローチ、この雰囲気を前面に押し出して、1970〜80年代のポップス、ロックの名曲をカヴァーして欲しいなあ、と思っている。ピンクが基調のジャケット、ジャケ写の赤のジャージに惑わされてはならない。この盤に詰まっている音は「硬派で実直でコンテンポラリーな」、現代のフュージョン・ジャズである。
 
 
 
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2020年1月 8日 (水曜日)

コンテンポラリーなケイコ・リー

いつの頃からだろう。日本人による「ジャパニーズ・ジャズ」は充実している。1980年代までは、渡辺貞夫、秋吉敏子、日野皓正など、一桁のジャズメンが頑張ってはいたが、如何せん少数だったので、その存在は「地味」。1990年代から徐々に優秀な日本人ジャズマンが現れ、少しずつ充実していった。

僕は「山中千尋」がデビューした頃から、一気に日本人ジャズは充実したように感じている。その年は「2001年」。あれから約20年が経とうとしているが、未だに日本人ジャズは充実している。特に昨年の暮れはなかなかの充実作が目白押し。そんな中から、何枚かこのブログでご紹介したい。

Keiko Lee『The Golden Rule』(写真左)。昨年12月のリリース。日本人女性ボーカルの第一人者、ケイコ・リーの最新盤である。ケイコ・リーの実力はもう既に「折り紙付き」で、過去には、スイングジャーナル誌人気投票女性ヴォーカル部門で堂々13年連続(トータル15回)の第1位に輝いたりしたが、もうそんな情報も必要がないくらい、そのボーカルの実力は抜きんでている。
 
 
The-golden-rule-1
 
 
収録曲を見渡すと、「I Can’t Go For That」(1982年/ Daryl Hall & John Oates),「I.G.Y.」(1982年/ Donald Fagen), 「Another One Bites The Dust」(1980年/ Queen)など、1980年代のAOR、ディスコ、ソウルナンバーを中心に収録。ケイコ・リーの代表曲「We Will Rock You」も再収録しており、躍動感溢れる、コンテンポラリーなジャズ・ボーカル盤に仕上がっている。\

スタンダード曲を歌い上げるリーも良いが、僕は、今回の様なコンテンポラリーでフュージョンなリーの方が断然お気に入り。バックのサポートも万全で、長年ケイコ・リーと活動を共にする野力奏一 (p)・岡沢章 (b), 渡嘉敷祐一 (ds) が、コンテンポラリーでフュージョンリーのボーカルを鼓舞し、大胆かつ繊細にサポートする。このサポートが見事。

1980年代のAOR、ディスコ、ソウルナンバーをコンテンポラリーな純ジャズと融合、耳に新しいコンテンポラリーなフュージョン・ボーカルとして聴かせてくれるケイコ・リーは頼もしい。ジャケットも秀逸。このジャケットは佐賀在住の日本画家、大串亮平さんの書下ろしによるものだそう。この新盤、ケイコ・リーの「身上」を確認出来る盤としてお勧めの一枚です。
 
 
 
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2020年1月 7日 (火曜日)

こんなアルバムあったんや・123

この1〜2年で、音楽のストリーミング・サイトについてはコンテンツが急速に充実してきた。ストリーミング・サイトをあてもなく徘徊していると、「こんなアルバム、アップされてるんや」とビックリすることがある。CDでは廃盤になって久しい、CDとしては、いわゆる「入手不能」なジャズ盤の音源がストリーミング・サイトにアップされていたりするのだ。

Elvin Jones Introduces Takehisa Tanaka『When I Was at Aso-Mountain』(写真)。1990年12月 10&11日、NYでの録音。Enjaレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Elvin Jones (ds), Sonny Fortune (fl, ts), Takehisa Tanaka (p), Cecil McBee (b)。当時メインストリーム・ジャズ系の精鋭部隊。そこに、僕には見慣れない名前があった。

ピアノ担当の「Takehisa Tanaka」=「田中武久」である。「田中武久」とは誰か。僕はつい先日まで知らなかった。面目無い。「田中武久」って、関西を代表するピアニストでジャズクラブ、セント・ジェームスのオーナーピアニストとのこと。知らんかった。 1934年(昭和9年)3月生まれ。惜しくも、2014年の12月28日に逝去されている(享年80歳)。
 
 
When-i-was-at-aso-mountain
 
 
このカルテットの演奏については、ブラインドフォールド・テストすると全く誰だか判らない。辛うじて、ドラマーについては、自由度の高い、明らかにポリリズミックなので「これって、エルヴィン?」とうっすら判るが、ベースは骨太で歯切れの良い躍動的なもの。しかも、アドリブ展開がお洒落にモーダルだ。暫く聴き耳を立て、アルバムのパーソネルを確認すると「セシル・マクビー」。納得である。

ドラミングは明らかにエルヴィン。特徴的なポリリズム、ダイナミズム溢れるシンバル・ワーク。印象的かつ劇的なタムタムの連打。エルヴィンのドラム、マクビーのベースに支えられ、鼓舞されて、端正で印象的な「ノリ」のピアニストが弾きまくる。誰有ろう「田中武久」である。一聴して直ぐに誰だか判る様な「強烈な個性の持ち主」ではないが、堅実かつ端正なミッドテンポのピアノが身上。

そんな玄人好みのリズム・セクションをバックに、ソニー・フォーチュンが素敵なテナーを聴かせてくれる。この盤、ストレート・アヘッドなモードジャズ。田中のピアノも独特な日本人ならではの音で健闘している。LP時代からEnjaレーベルの盤は有名なもの以外は入手し難かったが、最近のストリーミング・サイトでは結構な数がアップされている。良い時代になりました。
 
 
 
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2020年1月 6日 (月曜日)

ドリューにミュージカルの楽曲

ケニー・ドリューのピアノは、ジャズ者初心者の頃から大好きである。典型的なバップ・ピアニストで、テクニックも十分、明確なタッチでダイナミックな展開が身上。ファンクネスを漂わせながら、唄うようにメロディアスで典雅なフレーズを弾き回す。そんなドリューのピアノがお気に入りである。

Kenny Drew『Pal Joey』(写真左)。1957年10月15日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Drew (p), Wilbur Ware (b), Philly Joe Jones (ds)。ドリューお得意のピアノ・トリオ編成。明確なタッチでダイナミックに弾き回すドリューにとっては、旋律を奏でるフロントの役割は自分のピアノで十分なんだろう。

この盤は、人気ミュージカル「Pal Joey」(1940年初演で1950年代には繰り返し上演。1957年にはフランク・シナトラ主演、邦題『夜の豹』で映画化されている)の楽曲を採り上げている。主人公はプレイボーイな流れ者シンガーとのことで、収録された楽曲はどれもが魅力的な曲ばかり。そんな楽曲から8曲を選んで、ピアノ・トリオとして演奏している。
 
 
Kenny-drew-pal-joey
 
 
 
ミュージカル曲がベースなので、ドリューのピアノの個性のひとつである「唄うようにメロディアスで典雅なフレーズを弾き回す」部分がバッチリ填まっている。明確なタッチと相まって、ベースの楽曲の良い旋律がクッキリと浮かび上がり、そのコード展開を基にしたアドリブは、ドリューのダイナミックな弾き回しで典雅に展開する。ドリューのピアノに「ミュージカル曲」が良く似合う。

バックのリズム隊も良い味を出している。ドラムのフィリー・ジョーは、バップなドラムをダイナミックにバッシバッシ叩きまくる印象があるが、この盤では、バラード曲は繊細なシンバル・ワークを、軽快な曲ではダイナミックではあるが、楽曲の旋律の邪魔にならないよう、配慮の行き届いた「味のある」ドラミングを聴かせてくれる。フィリー・ジョーの実力を遺憾なく発揮している。

ちょっと奇妙に捻れたベースが個性のウエアもこの盤では、しっかりと低音を響かせた、しなやかなウォーキング・ベースを聴かせてくれる。この端正なウエアのアコベは聴きどころ満載。ウエアのベストプレイのひとつとしても良いのでは、と思う。

「Pal Joey」という人気ミュージカルの楽曲を採用することで、実に魅力的なピアノ・トリオ演奏をものにしている。好盤です。
 
 
 
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2020年1月 5日 (日曜日)

新しい響きが詰まったエレジャズ

Charnett Moffett(チャーネット・モフェット)の名を知ったのは、1984年リリースの『Manhattan Jazz Quintet』だった。モフェットは1967年生まれ。当時、弱冠17歳。あまりに若すぎるデビューだった。当然、我が国の硬派なジャズ者の方々からは「若すぎる」という理由で「プレイが青い」とか「成熟さに欠ける(当たり前)」とか、けちょんけちょんに低評価された。
 
でも、僕の耳にはそんなに酷く聴こえなかったんですがねえ。基本はシッカリしているし、テクニックも優秀。ソロのフレーズは若干平易になるが、それは年齢を重ね、経験を積めばクリアされるもの。そんなに酷評されるプレイでは無かったと思うんですが。そんなモフェットも今年で53歳。中堅のベーシストである。3年に一枚程度のペースでリーダー作をリリースしている。ベーシストとしてはまずまずの数で、人気ベーシストの一人と数えて良いだろう。
 
加えて、ベースという楽器はリズム・セクションの一角を担う、リズム楽器のひとつ故、派手なソロや弾き回しが出来ない。特にベーシストのリーダー作は、そのコンセプトを何処に置くか、プロデュースに苦心するのだが、モフェットは「自らの演奏したいスタイルのジャズ」をリーダーとして表現する、というコンセプトで成功している。そのコンセプトの中で、超絶技巧なベースも披露してくれているのだから堪らない。
 
 
Bright-new-day-1  
 
 
Charnett Moffett 『Bright New Day』(写真左)。2019年8月のリリース。「The Bright New Day Band」名義のアルバム。ちなみにパーソネルは、Charnett Moffett (el-b), Jana Herzen (el-g), Brian Jackson (p, syn), Scott Tixier (ac/el-vln), Mark Whitfield, Jr (ds)。エレギとヴァイオリンがフロントの変則クインテット構成。このエレギとヴァイオリンの存在が、このアルバムの個性を決定付けている。
 
モフェットの「完全なエレクトリックのアルバムを作ったらどうだろう?」という動機で作成されたリーダー作。これまではアコベが「ほぼ」メインだったモフェットがこのアルバムでは、全編フレットレスのエレベで、曲によってはヴォーカルを披露するという冒険的内容。これが大成功。これだけ音の表情豊かなエレベを聴くことはなかなか無い。

様々なニュアンス豊かなエレベに乗って、フロントのエレギとヴァイオリンが、これまた、印象的なアドリブ・フレーズを展開する。コンテンポラリーでネイチャーな響きが豊かなエレジャズ。パット・メセニー・グループ(PMG)の音世界に似てはいるが、PMGより、音が暖かくエッジが丸い。かつコンテンポラリー度合いが高く、AORな雰囲気も漂う。意外と新しい響きが詰まったコンテンポラリーな純ジャズで、結構、癖になる。エレジャズ好きのジャズ者にはマスト・アイテム。
 
 
 
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2020年1月 4日 (土曜日)

正月のモダン・ジャズ・カルテット

正月のジャズの思い出と言えば、The Modern Jazz Quartet(以下MJQと略)が浮かぶ。何故なら、確か、1982年の正月に、再結成時の武道館ライヴをNHKがFM放送でオンエアしていて、それを一人じっくりと聴き込んだ記憶があるからである。1974年に解散したMJQが、まさか再結成されるとは思っていなかったので、このオンエアはとても楽しみにしていた。CDでリイシューされるまで、エアチェックしたカセットを大事に聴いていた。

The Modern Jazz Quartet『Reunion at Budokan 1981』(写真左)。1981年10月19~20日。日本武道館にてライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Milt Jackson (vib), John Lewis (p), Percy Heath (b), Kenny Clarke (ds)。Pabloレーベルからのリリース。当時流行のデジタル録音でマスターの音質が優れている。LP時代からCDでのリイシューまで、音質はとても良い。

MJQのライヴ盤は多いが、この盤はデジタル録音であるが故に音がとても良い。再結成して直ぐのライヴ録音なので、メンバーの演奏も気合いが入っており、バンド全体の演奏も適度な緊張感が溢れていて心地良い。そんなMJQのメンバーそれぞれの職人芸的な演奏のニュアンスがしっかりと聴いて取れるので、MJQのライブ盤の中では、この盤が一番、CDプレイヤーのトレイに乗った回数が多い。
 
 
Reunion-at-budokan-1981  
 
 
収録された曲名を見ても、彼らの十八番の曲がズラリと並んでいて、他のライヴ盤での演奏と聴き比べ出来るのも良い。「Softly, As in a Morning Sunrise」は武道館のライヴ公演の最初に演奏された曲であるが、この曲の前奏がFMで流れた時、なんだか感動したのを覚えている。伝説のジャズ・グループが再結成されて、リアルタイムでその演奏を聴くことが出来る。これって凄いことだなあ、と感動した。

正月のジャズの印象的な出来事として、私にとって思い出深いライヴ録音である。そう言えば、当時、FM放送でのオンエア(1982年の正月スペシャルでノーカットのFM放送、LP/CDより4曲多い)から始まって、編集版でのNHK総合での放送、そして、ノーカットのレーザー・ディスクとビデオ・カセットでの発売と様々な媒体でこの再結成ライヴはリリースされた。やはり、MJQの再結成って、ジャズ界にとって一大事件だったんですね。

ということで、久々にMJQのアルバムを聴き直してみたくなった。当ブログで記事としてアップされていないアルバムを中心に、加えて、双頭リーダーである、ジョン・ルイスとミルト・ジャクソンのソロ・アルバムを聴き直していく予定。これは、というアルバムに出会った、当ブログの記事として、その感想をアップしていくので、乞うご期待。
 
 
 
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2020年1月 3日 (金曜日)

正月のジャズ・メッセンジャーズ

2020年が始まりました。昨年の年末、ちょっと冷え込みましたが、このお正月は穏やかな良い天気続きで、特に日中は暖かな三が日でした。と、ボーッと生きていたら、2020年になって、はや3日が経ちました。21世紀になってもう19年が経った訳で、2010年代はあっと言う間に終わっちゃった訳で、なるほど歳を取る訳です。ということで、今年も、我がバーチャル音楽喫茶『松和』をよろしくお願いします。

新年になって初めて聴くジャズ、いわゆる「今年最初のジャズ盤」である。いつも頭を悩ます問題ではある。まあ、拘る必要が無いと言えば、拘る必要の無い問題で、そんなん、その時聴きたいジャズ盤を聴いたらええやん、というドライなジャズ者の方もいらっしゃるだろうが、僕はそれが出来ない。なんかしら理由を付けて、その理由を反芻し悦に入って、今年のジャズ盤鑑賞を始めたい。

Art Blakey & The Jazz Messengers ‎『A Day With Art Blakey(Live In Japan 1961)』(写真)。1961年1月2日、Sankei Hall(サンケイホール・東京)でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds), Jymie Merritt (b), Bobby Timmons (p), Wayne Shorter (ts), Lee Morgan (tp)。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの初来日時のライヴ録音。
 
 
A-day-with-art-blakey_20200103213001    
 
 
昨年(2019年)は、アート・ブレイキーの生誕100周年の記念の年であった。ということで、Art Blakey & The Jazz Messengersのアルバムをまとめて聴き直している途中である。その流れの中でこのライヴ盤。正月の録音と言えば、真っ先にこのライヴ盤が浮かぶ。当時、相当センセーショナルな出来事で、当時、とても珍しかった外タレが来る、ということで社会現象にもなったほど。大歓迎につぐ大歓迎。おもてなしにつぐ、おもてなしだったそうである。

で、このライヴ盤の演奏内容であるが、かのファンキー・ジャズの大名盤『Moanin'』のパーソネルから、テナー・サックスだけが、ベニー・ゴルソンからウェイン・ショーターに代わっている。いわゆる「音楽監督」的存在が交代した訳で、メンバーの「持ち味」を活かしたアレンジをするゴルソン、自分のやりたいことをバンドにやらせるショーター。ということで、このライヴ盤では「モーダルなジャズ」の雰囲気が濃厚に漂っている。『Moanin'』の演奏イメージを想定していた当時の我が国のジャズ者の皆さんは、かなり面食らったそう。

ハードバップ〜ファンキー・ジャズだ、と思っていたら、全く異なる「モード・ジャズ」が鳴り響いたのだからたまらない。当時の「ジャズの進化」の洗礼を思いっ切り浴びた格好ではある。しかし、それでも、ライヴ盤に記録されている拍手や歓声は熱狂的。演奏中の静寂も含めて、当時の我が国のジャズ者の方々は、ジャズを「アート」と認識していたことがとても良く判る。とても含蓄に富むライヴ盤である。
 
 
 
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2020年1月 1日 (水曜日)

今年もよろしくお願いします

明けましておめでとうございます。

今年も「ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログ」をよろしくお願いします。
今年もジャズ、70年代ロック、70年代Jポップを聴き直していきます。そうそう、新盤も新リイシュー盤も見逃さずに聴いていきます。
 
今年もよろしくお願いします。
 
 
 
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