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2019年12月21日 (土曜日)

ネオ・ハードバップのブレイキー

先週の日曜日に、ウィントン・マルサリス参加のジャズ・メッセンジャーズの『Art Blakey in Sweden』をご紹介した。確かに、ウィントン・マルサリス参入後のジャズ・メッセンジャーズのハードバップ演奏については、全く新しい響きが充満している。今の耳で振り返れば、いわゆる「ネオ・ハードバップ」の先駆だったことが良く判る。今でも十分に通用する内容に思わず「目から鱗」である。

Art Blakey & the Jazz Messengers『Live At Bubba's Jazz Restaurant』(写真左)。1980年の録音。ウィントン・マルサリス参加のジャズ・メッセンジャーズについては、どのアルバムも内容十分の「ネオ・ハードバップ」を聴くことが出来るが、僕はこの盤を推すことが多い。ウィントンが18歳のデビュー直後にブレイキーのジャズ・メッセンジャーズのメンバーとして、フロリダのジャズ・クラブ「バッバス」に出演した時の録音。

ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds), Winton Marsalis (tp), Bobby Watson (as), Billy Pierce (ts), Jimmy Williams (p), Charies Fambrough (b)。見渡すと、ウィントンとワトソン、ピアースが突出した存在。ネオ・ハードバップな響きはこの3人が醸し出していたことになる。今から思えば、凄いフロント3管である。
 
 
Live-at-bubbas  
 
 
まず、有名なスタンダード曲、例えば「Angel Eyes」や「'Round Midnight」「My Funny Valentine」などの演奏を聴けば、このバンドの演奏の「全く新しい響き」を感じることが出来る。まず、スタンダード曲の旋律に対するアプローチが全く新しい。過去のハードバップ時代の定番フレーズを踏襲することは全く無い。自ら、新たなアプローチとアレンジを施し、それを前提に新しい響きのモーダルなアドリブを展開する。

そして、ジャズ・メッセンジャーズの十八番である「Moanin'」についても、全く新しいアプローチが施されていて、新しい魅力が詰まった「Moanin'」の演奏が実に楽しい。こういう新しいアレンジとアプローチがあるんだ、なんて妙に感心したりする。この盤が初めてリリースされた当時、18歳で抜擢され堂々とフロントを務めるウィントンのプレイに誰もが衝撃を受けた、とあるが、納得である。

しかし、一番驚くのは、アート・ブレイキー御大の柔軟性と応用力の高さ。ウィントン達がネオ・ハードバップな解釈ものもと、新しい響きとアプローチを披露するのだが、ブレイキー御大のドラムはその新しい響きにビビットに反応して、ならではのドラミングに切り替え、逆に、若きフロント達をリードし鼓舞する。なんて懐の深いドラマーだ。超一流なレジェンドは物が違う。この盤では既に「ネオ・ハードバップ」を支え、鼓舞している。
 
 
 
東日本大震災から8年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
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