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2019年11月 1日 (金曜日)

サム・リヴァースの初リーダー作

昨日、デイビット・サンチェスのサックスを聴いていて、突如として「サム・リヴァース(Sam Rivers)」を聴きたくなった。サム・リヴァースのサックスを初めて聴いたのは、マイルスの『ライヴ・イン・トーキョー』。1964年のライブ録音であるが、黄金のクインテットにまだウェイン・ショーターが参加していない時期。そこにサックスとして参加したのが「サム・リヴァース」。

このマイルスの『ライヴ・イン・トーキョー』でのリヴァースのサックスを聴くと、ショーターのサックスよりも、凛としてシュッとしたサックス。ショーターのサックスはちょっとウネウネしているところがある。意外とリヴァースの方がマイルス・クインテットに合ったりして、と思っていたら、どうもマイルスも留まるようオファーしたらしい。それをリヴァースは断った。

Sam Rivers『Fuchsia Swing Song』(写真左)。1964年12月の録音。ちなみにパーソネルは、Sam Rivers (ts), Jaki Byard (p), Ron Carter (b), Tony Williams (ds)。先ほどのマイルスの『ライヴ・イン・トーキョー』の5ヶ月後の録音。リズム・セクションのうち、ベースとドラムは、マイルス・クインテットと同じメンバー。ピアノだけはハービー・ハンコックでは無い、当時、新進気鋭のジャキ・バイヤード。
 
 
Fuchsia-swing-song-sam-rivers
 
 
このブルーノート・レーベルの4184番は、サム・リヴァースの初リーダー作。リヴァースのテナーが実に魅力的。端正でスッと伸びのある、切れ味の良いテナー。モーダルなフレーズで、限りなく自由なフレーズを吹き上げていくが、決して絶対にフリーに傾かない。どこか節度のある、どこか理知的な響きの宿ったフレーズ。モードのフレーズなので難解そうだが、意外とシンプル。適度な隙間があって聴き易い。

バックのリズム・セクションでは、ピアノのバイヤードが個性的。ハンコックのモーダルなピアノより、フレーズの輪郭がクッキリしていて、適度にエッジが立っている。速いフレーズではスピード感が豊かで、モーダルなフレーズは幾何学的な展開がユニーク。もちろん、ベースのロン、ドラムのトニーは当然、素晴らしいパフォーマンスを聴かせてくれる。

ブルーノートの「新主流派のモーダルなテナー」のアルバムの中でも屈指の出来だと思います。変に急いでフリーに走らず、限りなく自由度の高いモーダルな吹きっぷりに、リヴァースの「受け狙い」では無い、我が道を往く「矜持」を感じます。本能、直感で勝負しない、理論派テナーマンの面目躍如です。僕はそんなリヴァースのテナーが「隅に置けない」。
 
 
 
東日本大震災から8年7ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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コメント

松和様
サムリヴァースのブログ読ませていただきました。自称筋金入りのコルトレーンファンですが、ジャズファンの中ではサムリヴァースは過小評価され過ぎです。かれのアルバムA New Conceptionなどは、素晴らし出来で、コルトレーンとためです。あとジョージコールマンもウェインショーターなんかよりずっとセンスあるのに過小評価ですね。マイルスが何故ウェインを大事にしたか私にとっては謎です。ウェインは好かないです。サックス上手くもないのに。以上愚痴でした。
岐阜在住 さとう まさみち

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