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2019年11月28日 (木曜日)

ふてぶてしく頼もしいリーダー作

ジャズの歴史に名を残す、レジェンド級のジャズマンは、デビュー盤である「初リーダー作」で、自らが持つ個性を最大限に表現している。加えて、吹きっぷりも迷いが無く淀みが無く、思いっ切りストレートに吹き切っている。その吹き切り方にも個性があって、「俺はこういう風に吹くのが良いんや〜」という矜持がビンビンに伝わってくる。

Wallace Roney『Verses』(写真左)。1987年2月19日の録音。良い音で録音されてるな〜と思ったら、やっぱり「Van Gelder Studio」での録音ですね。ちなみにパーソネルは、Wallace Roney (tp), Gary Thomas (ts), Mulgrew Miller (p), Charnett Moffett (b), Tony Williams (ds)。なかなか厳選された、若手中心の2管クインテット編成。

マイルスに触発された「ブリリアントなマイルス」的なトランペッター、ウォレス・ルーニーの初リーダー作である。ウォレス・ルーニーの音楽的な原点は1960年代マイルス・デイビス・クインテットにあるのだが、その1960年代マイルスを、純ジャズ復古後の「新伝承派」で焼き直し洗練されたもの。ルーニーは録音当時は27歳。若さに任せて、溌剌と吹きまくっている。
 
 
Verses-wallace-roney  
 
 
マイルスもそうだったし、ブラウニーもそうだったし、ハバードもそうだった。そうそう、モーガンもそうだったし、ショウもそうだった。皆、初リーダー作の頃は、迷いが無く淀みが無く、思いっ切りストレートに吹き切っていた。このルーニーもそうである。テンポの速い曲もスローなバラードも、とにかく思いっ切り吹き切っている。これが清々しい。嫌味にならず、耳に付かず、気持ち良く耳に響く。

これが大切なんだろうな〜。楽器を吹くって、心に響く楽器の音ってそういうもんなんだろうな〜、とこのルーニーの初リーダー作を聴いていて、つくづく思う。マイルスに強く影響を受けているのが良く判るが、マイルスよりもブリリアントで、マイルスよりも躍動感が強い。ここをどう聴くかによって、ルーニーのトランペットの評価は変わる。

マイルス2世と聴けば「イマイチ」、マイルスを基本とした個性と聴けば「有望株」。マイルス2世と形容する人もいるが、僕はマイルスを基本とした新しい個性と聴いた。とても初々しい新しい個性に満ちた初リーダー作である。マイルスのモード演奏で有名な、ビル・エヴァンス作「Blue in Green」を選曲しチャレンジしているところなど、ふてぶてしくて頼もしい。
 
 
 
東日本大震災から8年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
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