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2019年11月23日 (土曜日)

「キースのソロ」の個性の完成

キース・ジャレットのソロ・ピアノは「キースの専売特許」だと思っている。その特徴である「現代音楽風で内省的、ピアノの響き、リズム&ビートはクラシック風。クリスタルでクリアで超絶技巧なクラシック・ピアノの様な展開」。この特徴は他のピアニストもフォローできると思うんだが、キースのソロについては「フォロワー」がいない。

キース自身もキース風のソロ・ピアノは自身の専売特許だと強く思っているらしく、キースの後進の「耽美的」ピアニストのソロ・ピアノについては手厳しい評価を表明、特に「ブラッド・メルドー」のソロ・ピアノについてはかなり辛口である。他のピアニストもキースにここまで言われてまで、同じテイストのソロ・ピアノはやろうと思わないのだろう。

加えて、このキースの専売特許である「ソロ・ピアノ」は、厳密に言って、僕は「ジャズ」だとは思っていない。即興演奏がメインなので、安易に「ジャズ」に分類されるが、どちらかと言えば「クラシック」と解釈して良いものだと感じている。キースがキースの個性で演奏する「クラシック風の即興ピアノ」。そのキースのソロ・ピアノの「完成」を感じるアルバムがこれ。
 
 
Vienna-concert  
 
 
Keith Jarrett『Vienna Concert』(写真左)。1991年7月13日、ウィーンの「Vienna Staatsoper」でのライブ録音。収録されたパフォーマンスは40分を超える「Vienna, Part 1」、25分を超える「Vienna, Part 2」の2つ。この2つのパフォーマンスは、キースのソロ・ピアノの特徴である「現代音楽風で内省的、ピアノの響き、リズム&ビートはクラシック風。クリスタルでクリアで超絶技巧なクラシック・ピアノの様な展開」がバッチリと反映されている。

ジャズの要素はほとんど感じられない。あるのは、唯一無二で複雑で自意識過剰な、キースのキースによるキースの為のソロ・パフォーマンスのみ。極上の即興のクラシック。キースにしか許されていないソロ・パフォーマンスのみが展開される。このライブ盤では、このキース特有のソロ・パフォーマンスのみが収録されている。前作『Paris Concert』のアンコールの様な、ジャジーなソロ・パフォーマンスは微塵も無い。

キースの、自身のソロ・ピアノに対する揺るぎの無い自信を感じる。ジャズ者の聴衆にすら迎合することのない、圧倒的なキースのキースによるキースの為のソロ・パフォーマンス。彼のソロ・ピアノに対するセンスと美意識、そして、それを支える比類無きテクニックを強烈に感じさせてくれる。キースのソロ・ピアノ盤の中でも屈指の内容である。
 
 
 
東日本大震災から8年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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