« ジャケットの印象にビビらずに | トップページ | こんなアルバムあったんや・118 »

2019年8月 9日 (金曜日)

楽しい「びっくり」に満ちている

日本のジャズについても、21世紀に入って以降、加速を付けて「深化」している。新しいバンドが新しいミュージシャンが出てくる。そして、魅力的な内容のアルバムをリリースしていく。メジャークラスのアルバムについては、どのアルバムも内容は充実している。以前の様に「駄盤」が全く無くなった。

TRI4TH『jack-in-the-box』(写真左)。先月のリリース、出来たてホヤホヤ。TRI4TH(トライフォース)のメジャー2枚目のアルバム。宣伝のキャッチが、〈踊れる、叫べるジャズ〉に加え〈歌える〉というワードを新たなコンセプトとして掲げて制作されたニューアルバム。

ジャズに憧れて始まったバンド、TRI4TH(トライフォース)。サックスとトランペットを擁する編成は、ごく普通のジャズクインテットなんだが、出てくる音は「熱狂のダンスミュージック」。メンバーは織田祐亮(tp)、藤田淳之介(sax)、竹内大輔(p)、関谷友貴(b)、伊藤隆郎(ds)の5名。
 
 
Jack-in-the-box  
 
 
とにかく冒頭の「Wake up」から「ぶちかませ!」そして、ラストの「Sing Along Tonight」まで、楽しい演奏がてんこ盛り。単純にジャズ・インストを楽しめる、そして踊れるアルバムになっている。演奏のテクニック、演奏の疾走感が半端なく、全12曲が、ダンサフルな余韻を残して、あっと言う間に通り過ぎていく。

一瞬聴いたら「スカパラか?」と思うんだが、出てくるビート感がちょっと違って、あれ〜と思って聴いていたら、ボーカルが出てきて、あれ〜? と思って、思わずジャケットを見て納得。ダンサフルなビートとアドリブ展開に磨きがかかって、フロントのブラスのユニゾン&ハーモニーのアレンジも良好、そんなブラスの咆哮も耳につかない。

こんなコンテンポラリーなジャズの「ダンスミュージック」を日本人が演奏する時代が来るとは。40年前、ジャズ者駆け出しの僕には全く想像が出来なかった。TRI4TH(トライフォース)の存在には、ジャズ者としてワクワクする。そもそも、今回の新盤のタイトルが、びっくり箱 =『jack-in-the-box』。この新盤は、楽しい「びっくり」に満ちている。
 
 
 
東日本大震災から8年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« ジャケットの印象にビビらずに | トップページ | こんなアルバムあったんや・118 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ジャケットの印象にビビらずに | トップページ | こんなアルバムあったんや・118 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

カテゴリー