トッキーニョの50周年記念盤
暫く我慢していたんだが、やっぱり夏は「ボサノバ&サンバ」やなあ、と思う。今朝、CTIレコードの『Gilberto With Turrentine』を聴いていて、つくづく思った。しかし、何故だろう。何故、酷暑の夏には「ボサノバ・ジャズ」が心地良く響くのか。そう言えば「レゲエ」もそうだ。夏の酷暑には「ボサノバ・ジャズとレゲエ」が一番だ。
ということで早速、ボサノバ・ジャズのアルバムを物色する。が、コレクションのフォルダに、まだボサノバ・ジャズのアルバムを集めていない。う〜ん困ったなあ、と探していたら、昨年の新盤の中に、トッキーニョのアルバムを見つけた。トッキーニョは、ブラジルのポピュラー音楽界を代表するギタリストの一人。
そのアルバムは『Toquinho - 50 Anos de Carreira (Ao Vivo)』(写真左)。1966年のデビュー作品『o violão do TOQUINHO』から数えて、トッキーニョのキャリア50周年を記念したライヴ作品である。2016年サンパウロWTC劇場での録音。2016年のライブ録音にしては、ちょっと「やっつけ風」で、なかなかに臨場感溢れる、生々しく荒々しい録音が魅力的。
トッキーニョは我が国では、マイナーな存在に甘んじている。記憶しているのは、渡辺貞夫さんとの共演。この共演盤でこの「トッキーニョ」の名前を知り、それ以来、トッキーニョの名前に新盤に出会う度に、触手を伸ばしてはトッキーニョのギターと歌声を耳にしてきた。このライブ盤は自らのキャリアの50周年記念ということで、リラックスした、観客と一体となった演奏と歌唱が実に良い感じ。
ゲストも豪華で、旧友の Mutinho,Paulo Ricardoの名も確認出来、Anna Setton, Tie, Veronica Ferriani といった若い女性ヴォーカリスト達が華を添えている。ボサノバ&サンバというブラジルのポピュラー音楽が実に良い雰囲気で録音されている。このアルバムについては「これはジャズなのか」と問う前に、ボサノバ&サンバという演奏をとても楽しく聴き通すことが出来る。
リズム&ビートが効いている分、ボサノバ・ジャズとして聴いても良い雰囲気。まあ、こういう素敵なボサノバ&サンバな演奏を前にして、音楽のジャンル分けなんて野暮である。このライブ盤って「ボサノバ&サンバの今」を感じるのに最適なもの。トッキーニョのギターが特に魅惑的に響きます。ステージングのテンポも良く、一気に聴き切ってしまいます。好盤です。
東日本大震災から8年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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