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2019年7月20日 (土曜日)

「24丁目バンド」のデビュー盤

僕がジャズを聴き始めた頃は、フュージョン・ジャズ全盛時代。純ジャズは片隅に押しやられて、ジャズ喫茶でリクエストされる盤は「フュージョン・ジャズ」盤が中心。老舗のジャズ雑誌も、フュージョン・ジャズの評論が結構目立って、フュージョン・ジャズ専門の雑誌があった位だ。もともとプログレッシブ・ロックからジャズに転身した身。電気楽器中心の8ビートは親近感があった。

という環境である。行きつけの喫茶店で聴くジャズは「フュージョン・ジャズ」。僕達を含め、常連客の学生達は流したいフュージョン・ジャズ盤をカセットにダビングして持ち込んでいた。とにかく当時流行っていたフュージョン・ジャズの好盤がことごとく流れていた。専門雑誌「ADLIB(アドリブ)」で扱われていた盤はほぼ網羅していた。

『The 24th Street Band』(写真左)。「24丁目バンド」のデビュー盤である。1980年のリリース。ちなみにメンバーは、Hiram Bullock (g), Clifford Carter (key), Will Lee (b), Steve Jordan (ds)。NYの超絶技巧を誇るフュージョン・バンド4人組である。リーダーのギタリスト、ハイラム・ブロックは大阪府堺市の出身。
 
  
The-24th-street-band-album
  
 
ライヴ・ステージをそのまま、スタジオ録音で再現しようという意図で作られたようで、オーバーダブなど無縁のシンプルでライブ感溢れる演奏の数々は、その「ノリ」がダイレクトに伝わってくる。ボーカル入りのナンバーがほとんどで、適度にポップで、ファンクネスもそこはかとなく漂い、要所要所でロックのテイストが織り込まれていて、とても聴き易く取っ付き易いフュージョン・ジャズ盤に仕上がっている。

当時、他のフュージョン・ジャズ盤に結構溢れていた「ソフト&メロウ」な雰囲気は意外と薄い。それよりも、R&B系のファンクネスやロック・テイストな8ビートを前面に押し出していて、聴いていて、とにかくシンプルでとにかく「ノリが良い」。そして、聴いていてふと憧れる「これだけギターが弾けたらなあ」。とにかく各楽器、テクニックが凄い。聴いていて清々しさすら感じる超絶技巧。

米国のフュージョン・ジャズの様に「ソフト&メロウ」な面が過度に強調されることなく、適度にポップでテクニックに優れるところが、日本人ジャズ者の我々にしっかり訴求する。日本人好みの、ファンクネス控えめの洗練されたフュージョン・ファンク。当時、結構、ヘビロテ盤として重宝しました。今回、やっと高品質CDでリイシューされた様で「メデタシめでたし」。
 
 
 
東日本大震災から8年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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