« ありそうでなかなか無い顔合せ | トップページ | 今のジャズ演奏のレベルの高さ »

2019年7月30日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・154

メインストリーム・ジャズ。いわゆる「純ジャズ」というやつである。奏法はいろいろあるが主流は「ハードバップ」。21世紀となった現代では「ネオ・ハードバップ」として、まだまだ現役、まだまだ深化している。そして、僕のお気に入りは「モード」。マイルスが大々的に始めた奏法であるが、これが実に良い。現代でも、このモード奏法をメインとしたジャズ演奏は多々存在する。

モード奏法にはちゃんとした「理論」があるが、この「理論」を読んだとして、楽理を経験した人は判るが、楽理に縁遠い人は全く判らないだろう。モード奏法は聴いた方が、聴いたフィーリングで理解した方が早い。聴けば判るが、ハードバップとは全く異なる旋律と音の響き。旋律の浮遊感、旋律の拡がり、旋律の自由度の高さ。モード奏法は聴いていて、とても楽しい。

Richie Beirach 『Romantic Rhapsody』(写真左)。2000年11月、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Richie Beirach (p), George Mraz (b), Billy Hart (ds)。あの好き嫌いの分かれるヴィーナス・レコードからのリリース。ヴィーナス盤って「エロ・ジャケット」で有名なんだが、この盤は違う。ロゴタイプも秀逸。この盤には「正統で硬派な純ジャズ」の臭いがプンプンする。
 

Romantic-rhapsody-richie-beirach

 
冒頭の「Flamenco Sketches」から「Spring Is Here」「Blue In Green」「Old Folks」「Young And Foolish」と、怒濤の「モード映え」する楽曲のオンパレード。ゆったりと余裕のあるテンポで奏でられるモードな旋律。特にリーダーのバイラークのピアノが印象的なモーダルなフレーズを撒き散らす。耽美的で柔軟度の高いモードな響き。じっくり聴きこめる、素敵な旋律の数々。

ベースのムラーツは、テクニック優秀、ピッチはバッチリ合って、骨太なアコースティック・ベース。ブンブン、ゴリゴリなアコベでモーダルなベースラインを弾きまくる。フリーの様でフリーで無い。しっかりとベースラインを押さえつつ、これだけ伸び縮みする伸縮自在な、柔軟度の高いベース・ラインはそうそう聴けない。モーダルなベース・ラインって、このことを言うのか、と感心する。

ビリー・ハートのドラミングも自由度の高い優れもの。モーダルな旋律に相対するドラミングはこういうものなんだろう。バイラークとムラーツのモーダルな旋律にぴったり寄り添うが如く、彩りを添えるが如く、リズム&ビートを供給する。いや〜良いトリオ盤ですね〜。全編にモード・ジャズが蔓延する。モード・ジャズを「今風の音」で、しっかりと聴くことが出来る好盤である。
 
 
 
東日本大震災から8年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« ありそうでなかなか無い顔合せ | トップページ | 今のジャズ演奏のレベルの高さ »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ありそうでなかなか無い顔合せ | トップページ | 今のジャズ演奏のレベルの高さ »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、 ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 青春のかけら達(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでのジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。         
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリー